愛の嵐
(1986年・フジテレビ昼ドラ)

原作:「嵐が丘」(エミリー・ブロンテ)
企画:出原弘之
音楽:坂田晃一
脚本:大久保昌一良、白井更生、下飯坂菊馬、清水曙美
演出:山本隆則、松生秀二、福田真治、小野俊和、花堂純次
プロデューサー:松村明、平野一夫、小野俊和


第20話
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ハナが夜中に猛の部屋に行ったことを知ったひかるは、13歳に
して始めて芽生えた嫉妬を経験する。
ひかるは猛に仕返ししてやろうとして、信治とピクニックに
行くことを了承する。信治は何処に連れて行ってくれるのか。

信治がやってくる。彼は絹に対して、貴方が一緒に来てくれれ
ばもっと楽しくなるのにと惜しがる。そんな中おめかしした
ひかるとハナがピクニックに出発する。

しかし出掛けた途端に天候が悪くなる。
家にいた絹たちはひかるたちの事を心配する。
小川を歩いていたひかるは足を挫いてしまい、雨にも降られて
散々な思いをする。

そんな中、猛は技師の鈴木と一緒に和尚の元に行く。
現在仕事は順調なこと、それも全て猛が熱心に働いているからだ
と鈴木は絶賛する。和尚は鈴木にこの仕事が終われば何処で
働くのか?と問うと、満州に渡るつもりであることを告げる。
現在大陸は景気が良いと聞くので家族全員で渡るのだという。
鈴木は猛にも一緒に来ないかと誘う。土木技師の資格が有れば
これから何処でも働けるようになる事。こんな小さな村の小作人
で終わってしまうのはもったいない事を告げる。仕事が終わる
までにはまだ時間があるので、考えておいて欲しいと言われる。

その頃ひかると信治は雨宿りのために山小屋になんとかたどり
着く。ハナとは離ればなれになってしまう。しかしその頃
ハナは自宅に戻って猛を呼びに行っていたのである。
雨が上がるがひかるは足がねんざしていて歩けそうになかった。
信治は突然ひかるに襲いかかるが、タイミングよく猛が飛び込み
ひかるを守る。ひかるは猛が必ず助けに来てくれると思った
として感謝すると共に、歩けないのでおんぶして帰って欲しい
と頼む。

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ひかるは猛に嫉妬させるためだけに信治とピクニックへ

とても着飾っているのだけど、ピクニックならば汚れても
良いような格好をすべきだと思う。
まぁピクニックと言っても裏山を登る程度の事だったね。

猛は技師の鈴木から、満州行きを打診される

将来のことを考えると、確かに腕に職を持つ方が安定的かも
知れない。設定として農家は厳しいみたいだから、三枝家が
不況で危なくなったりすれば、小作人はより苦しくなるからね。

ひかるは足を挫く

山小屋に行ったときには、如何にも危ないシチュエーション
だった。ひかるはどうやってこのピンチを切り抜けるのか。
まさかの猛の登場だったけど、随分近いところでピクニック
していたのね。

おんぶする事は恥の時代?

足の怪我をしているのだからおんぶくらいするだろうという
感じだけど、絹はもっと別の選択が有ったはずだとして猛を
叱る。
更に驚いたことに伝右衛門もまた、猛に裏切り行為だと問い
詰める。そんなに大事だったのかという気がするが、時代性を
考えると仕方がないのか。

猛は仕事に集中するために番小屋で生活する

ひかるが夜におむすびを持ってきてくれるところがまたイジら
しいな。しかし絹はその行動を見てひかるを叱る。
ひかるもそんな絹に対して、そんな風にしか見られない母は不潔
だと告げ、上品ぶって知識をひけらかす人の方がよっぽど
卑しい心を持っているとして、暗に信治を非難した。
ひかるの方がよっぽどしっかりしているところが凄いね。


川端猛 …… 吉村英哉 (孤児)
三枝ひかる …… 谷本重美 (長女)
三枝伝右衛門 …… 中尾彬 (主人、甲州の大地主)
三枝絹 …… 江波杏子 (妻)
三枝文彦 …… 中村久光 (次男)

喜助 …… 江藤漢 (使用人)
トラ …… 千うらら (使用人)
うめ …… 市川千恵子 (使用人長)

中村はな …… 佐賀朋美 (使用人)
信治 …… 柄沢次郎 (沢村病院の息子、文彦の友達)
技師・鈴木 …… 趙方豪
和尚 …… 内田朝雄

ナレーション:中西妙子


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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