金曜日の妻たちへIII 恋におちて
(1985年8月30日 - 12月6日放送、TBS)

脚本/鎌田敏夫 
プロデューサー/飯島敏宏、阿部祐三 
ディレクター・監督/飯島敏宏、楠田泰之、松本健

http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/lineup/d0566.html



第10話 昔の男、昔の女
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桐子と圭一郎が銀座で会っているのを弥生が見てしまう。
桐子は圭一郎に、今日は美味しい物を作るのでウチに来てと
言われ、一緒にスーパーマーケットで食材を買い、桐子の家に
いく。その姿を弥生はずっと監視していた。

桐子は急いで料理を作ろうとするが、圭一郎は彼女を抱きしめる。
そんな彼に桐子は、今日で関係を終わりにする事を告げる。
いつかは終わりになること、終わりにしないといけない事だと
告げる。

桐子は急いで煮込みうどんを作る。
手際よく作った彼女。あの頃の私は手際が悪く、何も出来なか
ったと告げ、そんな女とよく暮らしてくれたわねと感謝する。
しかし圭一郎は自分が求めていたのは料理や掃除が出来る女では
なく一緒に生きていける女だという。当時争い有ったことも
同じ悩みで苦しんでいたからだと告げる。桐子はまた私たちは
昔話をしているわねと微笑む。かといって将来の話をする訳には
いかないという。そして現在の私たちはもう同じ事で苦しんだり
悩む訳にはいかない事を告げる。

そろそろ桐子は帰る時間だとするが、圭一郎は今日は終電で
帰るし間に合わねばタクシーで帰ると告げる。桐子はタケに
バレても良いのか?と問い、私たちが会う中で、二人のことは
内緒であり、時間になったら帰ると約束した事を指摘し、ルール
を守ってと呟く。

ノロの元に藤森から電話が鳴る。
彼は来週からまた地方周りが始まるとし、スタンリーと呼ばれる
映画宣伝用の俳優の等身大の看板を配って回るのだという。
その為移動は車になるとするが、仙台で落ち合えないか?と尋ね
る。ノロは無理だとするが、藤森は3日にホテルリッチ仙台で
待つと告げる。

翌日オコマは桐子の元を尋ねる。
オコマは桐子にタケの家庭の事情のことを知っていたか?と尋ね
彼女は私たちが思っているような優等生とはちょっと違うこと
を告げる。不自由のないお嬢様家庭だと思っていたが、実際には
家族はみんなバラバラで彼女が一人優等生で居ることで家族の
バランスを保っていた事を告げる。オコマは桐子に、私たちは
それを知らずタケの事を何処かで憎く思っていたとし、心の中
ではそんな彼女からならば、圭一郎のことを奪っても良いと思っ
ていたのではないかと告げる。実際のタケの事情を考えると
可愛そうだという。桐子は気持ちを押し殺すようにして私には
関係がないと告げる。

タケは弥生に呼び出される。
タケは仕事の途中で抜け出したとし、夕食の買い出しのついで
なので時間がない事を告げる。タケはみんなに弥生とキスした
事を話した事を告げると、弥生は二人だけの秘密なのに酷いと
し、それを話して私を笑いものにしたのでしょうと怒り出す。
弥生は話すつもりはなかったとしながらも、圭一郎と桐子が
銀座で抱き合うようにして、彼女のマンションに入っていた事
を語る。

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桐子は圭一郎に対してこのままの関係ではいけない事を告げ、
今日を以て関係を終わらせようという。
しかし運が悪く圭一郎の会社の女性社員・弥生に二人の密会
の場面が目撃され、その事はタケに伝わっていく。タケは
何を思ったのか、今週の土曜日に桐子も含めて全員でいつもの
集会をしないか?と呼び出す。

幸せにはバランスが有り、自分は不幸だから幸せな人からは
何をしても良いとする気持ちが存在する中で、幸せだと思って
いたタケが実際には不幸な境遇を背負って生きていたことを
知ったオコマは、その事実を桐子にも伝える。

バランサーの様な役目をしているオコマは、人の人生を勝手に
右にも左にも動かそうとして、自分勝手にやりたい放題。
恋するのは仕方がないとする夫の言葉だけど、このドラマが
始まった頃のオコマは正直憤りを感じるものが有ったな。

桐子はタケの生活を憧れ、タケは桐子の性格に憧れる。
タケが今まですることが出来なかった"身勝手"で"やりたい放題"
の桐子の様になろうとして、悪態を付いていく所が、痛々しくて
見ていられないものがある。

過去の恋愛は確かに中途半端な形で終えたが、圭一郎の行動に
も心情は理解できなくもないが、覚悟を決めてタケとの夫婦
関係に至った以上はやはり圭一郎の行動には、何の擁護すべき
要素がない。
桐子にしてもタケにしても、家族の形というものを求めている
ところが皮肉にも同じ男性を取り合う事に繋がり、女性同士
関係が近い分、難しいところがあるね。

ノロはまた浮気せよと言わんばかりのシチュエーションが
巡ってきた。恋愛感情を忘れた現在、再びときめいている
自分に酔っている所もあるだろうし、リスクの有る恋心に
刺激される部分もあるのだろう。

どんな結論を出していくのか気になるところだね。

山下由子 …… 小川知子 (レストラン"ソルエマール"、オコマ)
岡田桐子 …… いしだあゆみ (映画翻訳、バツイチ)
秋山彩子 …… 篠ひろ子 (元スチュワーデス、タケ)
遠藤法子 …… 森山良子 (夫が単身赴任、ノロ)

秋山圭一郎 …… 古谷一行 (建設会社課長、元桐子と同棲)
山下宏治 …… 板東英二 (営業課長補佐)
藤森順一 …… 奥田瑛二 (映画翻訳)
遠藤啓司 …… 長塚京三 (単身赴任)

井原弥生 …… 原真祐美 (設計部、圭一郎の部下)
川辺さとみ …… 中島めぐみ (弥生の同僚)
秋山ふみ …… 戸川暁子 (祖母)
遠藤智子 …… 小沢みゆき (娘)
山下稔 …… 岩沢正益 (息子)
山下有紀 …… 牧野愛砂 (娘)
遠藤武 …… 金杉太郎 (息子)
秋山香 …… 高橋久美子 (娘)


千秋 …… 浅丘南 (藤森の会社の女子社員?)
木村 …… 神林哲哉 (料理人)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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