金曜日の妻たちへIII 恋におちて
(1985年8月30日 - 12月6日放送、TBS)

脚本/鎌田敏夫 
プロデューサー/飯島敏宏、阿部祐三 
ディレクター・監督/飯島敏宏、楠田泰之、松本健

http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/lineup/d0566.html



第12話 有情の雨
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桐子が電話してきたのを知り、圭一郎は彼女のアパートへと
いく。圭一郎はもう一度やり直そうとすると、桐子は無理しな
くても良いという。この関係を始める前にタケから貴方を取ら
ないと言ったでしょうとすると、それならばどうして電話して
きたのか?と問う。桐子は逆にやり直すつもりならば、どうして
家を出た後にに最初に来てくれなかったのか?と問う。圭一郎
は正直どうして良いのか分からなかったと告げ、君には済まな
い事をしたと告げる。
しかし桐子は、家庭ってそんな簡単なものではないという。
思い出だけでそれを崩せるような物ではないと。最近貴方の
事が分かるようになったと告げ、家庭を捨てるような人ならば
好きにはならなかったという。再び圭一郎は何故電話してきた
のか?と問うと、圭一郎とタケが憎たらしかったのだという。
オレが来たことで気が済んだのか?と問うと、そうだと告げる。
タケの元に帰って欲しいと告げる。

既に外は明るくなっていた。
会社での間、少し眠ったらどうか?と問う。
昔みたいにご飯を食べて行ってきますと言ってアパートを出て
言ってと告げる。

オコマの元を尋ねるタケ。
オコマはタケにどうするつもりなのか?と問う。香を連れて
仙台に帰らないといけない事を口にし、秋山が居ないのに義母
といるのも不自然だと告げる。しかしタケは仙台の家には
帰りたくないと告げる。オコマは秋山のことが許せないか?と
問う。圭一郎もタケの元に戻りたいから桐子の元に行かずに
ホテルに住んでいるのだと告げる。
そんな中、ノロは家にやってくる。ノロもまた圭一郎との関係
を気にするが、オコマはノロに対してあんたこそ気をつけなさい
という。タケはそんなノロを見て心配することが無くて良いわね
と告げると、ノロは自分にも心配ことくらい有るという。
圭一郎はタケの事が嫌いだからこうなったのではなく、人間は
真っ直ぐに生きていれば間違いはないのに、脇道に逸れる事は
有るのだと実感を込めて語る。圭一郎もきっち悩んでいるのだ
ろうと告げるとノロは涙する。オコマは、みんな悩み事が
有って良いわねと告げ、切なくなる事が有るのは良い事だと
告げる。オコマはタケに対して絶対に仙台には帰ってはダメだ
と告げる。

タケは圭一郎に電話する。
会社の人から連絡が有ったことを告げ、明日資料を持ってきて
欲しいとの事。圭一郎はその資料は家にある事を告げると、
取りに帰るので駅前まで持ってきてくれないか?と問う。すると
タケは私がホテルまで資料を持って行くことを告げる。

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圭一郎と桐子の関係が発覚し、タケと圭一郎が別居している
事を知って、周りにいた人物はその関係を心配する。
そんな中、順調に生活していたオコマまでもが、夫婦生活に
於いて暗雲が立ちこめていく。

このドラマの良さは、一つ一つの行動の意図を細かく拾って
いく事だと思う。
桐子が電話を掛けた理由を冒頭から細かく指摘しているし、
その時取った行動やら表情やら、主人公らの一つ一つの態度や
行動にもの凄く深い意味合いが含まれていて、それらを見事に
演じきっている。

タケが仙台に帰るべきかどうかで悩んでいる中で、義母が
急に優しくなったり、関係が戻りそうにもかかわらず、やっぱり
桐子と会っていた事によって、ご破算になるところなど展開の
妙を感じる。

気持ちは好き合っていたとしても、なかなか一緒になれない
辛さや、相手を裏切ってしまった事への後悔によって、自分の
気が収まらずに、どうしてもタケの元に戻れない圭一郎の姿など、
心情的にも納得がいく。

桐子の演技がやっぱりずば抜けていて、ちょっと捻くれてみたり
圭一郎の前では甘えるような態度に出る所など、奥深い物が
有るな。

タケや桐子の話をする中で、ノロもまたその発言には実感の
こもった物があるし、自然の流れの中で上手くそれぞれの
キャラクターを絡ませているなと感心する。

それにしても今度はオコマと宏治の間でケンカが勃発か。
圭一郎が彼女を殴るのはまずい行為だけど、なんでや〜と
彼がうなだれる理由はよく分かるものがあるなぁ。

山下由子 …… 小川知子 (レストラン"ソルエマール"、オコマ)
岡田桐子 …… いしだあゆみ (映画翻訳、バツイチ)
秋山彩子 …… 篠ひろ子 (元スチュワーデス、タケ)
遠藤法子 …… 森山良子 (夫が単身赴任、ノロ)

秋山圭一郎 …… 古谷一行 (建設会社課長、元桐子と同棲)
山下宏治 …… 板東英二 (営業課長補佐)
藤森順一 …… 奥田瑛二 (映画翻訳)
遠藤啓司 …… 長塚京三 (単身赴任)

井原弥生 …… 原真祐美 (設計部、圭一郎の部下)
川辺さとみ …… 中島めぐみ (弥生の同僚)
秋山ふみ …… 戸川暁子 (祖母)
遠藤智子 …… 小沢みゆき (娘)
山下稔 …… 岩沢正益 (息子)
山下有紀 …… 牧野愛砂 (娘)
遠藤武 …… 金杉太郎 (息子)
秋山香 …… 高橋久美子 (娘)

女子社員 …… 木内マキ、福井園子
ボーイ …… 渡辺哲三


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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