金曜日の妻たちへIII 恋におちて
(1985年8月30日 - 12月6日放送、TBS)

脚本/鎌田敏夫 
プロデューサー/飯島敏宏、阿部祐三 
ディレクター・監督/飯島敏宏、楠田泰之、松本健

http://www.tbs.co.jp/tbs-ch/lineup/d0566.html



第14話 華やかな終章
--------------------------------------------------------
※ストーリーですが、BSの受信状況が悪くモザイク状態で
音声もまともに聞こえないばかりか、15分頃から完全に音声
が録画されないじょうたいでしたので、完全にストーリーを
把握できている訳ではないので、参考程度に。
残り20分くらいには別のレコーダーで録音したら、上手く
録画出来たので、一応オチだけは確認できました。



ホテル住まいだった圭一郎の事を見かねた宏治は、彼を自宅に
招く。
翌朝圭一郎は妻・彩子(タケ)に電話し話がしたいことを訴える。
オコマは圭一郎に対して、タケは大丈夫だとするが、圭一郎は
やはり自分が許せず自宅には帰れない事を告げる。
それを受けてオコマはタケの自宅に行くと、圭一郎は本当に
帰りたいのだと訴える。彼はタケが居ないと何も出来ないのだ
と告げるが、タケもなかなか決心が付かないで居た。

一方職場に行く圭一郎は、社員のさとみから結婚することが
決まり退社することを聞かされる。

ノロはオコマの元に行くと、タケと圭一郎がどうなるのか心配
していた。ノロはオコマが宏治と泣きながら抱き合うのを見て
夫婦とはこういうものだと実感したという。夫婦は仲良くしな
ければならないとして、藤森との別れを決意したことを告げる。
オコマは良かったじゃないかと告げるが、そんな軽々しく言わ
ないでとノロは告げる。しかし藤森から、私はオコマと宏治が
抱き合うのを見て別れを決意できたが、自分はどうやって気持ち
にケリを付けたら良いのか分からないと言われたという。
その時本当に私のことが好きなんだと感じたとし、私だけが
安易に戻るわけにはいかないと告げる。ノロはもうどうなっても
良いと捨て鉢になる。

本屋で藤森と待ち合わせするノロは、二人で映画館に足を運び
デ・ニーロとメリル・ストリープの映画"恋におちて"を二人で
鑑賞する。

--------------------------------------------------------

夫婦としての歯車が狂ってしまった三人の家庭。
浮気したものは自分が許せず、また浮気されたものもなかなか
割り切れない中で、どう結論づけていくのか。

ドラマのシナリオがとても繊細で驚くべきもの。
シナリオも素晴らしいが、演じている俳優陣のうまさが目立つ。
鎌田敏夫さんって凄く人の心を描き出すのが上手いな。
過去向田邦子賞を受賞した経験の有る脚本家さんは、どれも
良い作品を作る。
一番驚くのは、こういうシナリオを男性陣スタッフで構成して
居る点だ。女性心が何も分かっていないと世の中で叩かれて
いる世の男性たちだが、上手く描ききっている点で素晴らしい。

最終話の興味は、やはりタケと圭一郎がどんな結末を出すのか
という点だ。
当然ながら二人が好き合っている事は疑いの余地が無く、
発展的なパートナーの解消に至るのか、再び信頼関係が戻る
のを我慢強く待つのか。
何にせよ圭一郎側には主導する立場や権限はなく、この関係に
イニシアチブを持つのはタケである事。

最後に見せたタケと桐子の争いは、全てのウミを出すのに
必要だったシーンとはいえ、とても緊迫感に溢れ、一つ間違えば
親友の決裂に至るシーンだった。それでも本気で対峙したから
こそ、後腐れなくタケが結論を出せたことは言うまでもない。

親友の間に存在している嫉妬心や競争・ライバルの意識だったり、
共生し合う二人の関係が、男女の関係以上に熱く描かれ、
上手く構成された話だった。

過去に金妻ブームが起きたというのも納得のドラマで、
とても面白いドラマだった。

ノロと藤森はやや消化不良な点もあるけど、藤森側から離れて
行ったことでノロとしてはこれ以上の言及はないのだろうな。

山下由子 …… 小川知子 (レストラン"ソルエマール"、オコマ)
岡田桐子 …… いしだあゆみ (映画翻訳、バツイチ)
秋山彩子 …… 篠ひろ子 (元スチュワーデス、タケ)
遠藤法子 …… 森山良子 (夫が単身赴任、ノロ)

秋山圭一郎 …… 古谷一行 (建設会社課長、元桐子と同棲)
山下宏治 …… 板東英二 (営業課長補佐)
藤森順一 …… 奥田瑛二 (映画翻訳)
遠藤啓司 …… 長塚京三 (単身赴任)

井原弥生 …… 原真祐美 (設計部、圭一郎の部下)
川辺さとみ …… 中島めぐみ (弥生の同僚)
秋山ふみ …… 戸川暁子 (祖母)
遠藤智子 …… 小沢みゆき (娘)
山下稔 …… 岩沢正益 (息子)
山下有紀 …… 牧野愛砂 (娘)
遠藤武 …… 金杉太郎 (息子)
秋山香 …… 高橋久美子 (娘)


女子社員 …… 木内マキ、福井園子
千秋 …… 浅丘南 (藤森の会社の女子社員?)


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

inserted by FC2 system