大空港'92
(1992年度10月期・木曜21時枠・テレビ朝日)

プロデューサー:五十嵐文郎、高橋勝、角田昇、南條記良
脚本:塙五郎(1)(2)(4)(8)(9)、ちゃき克彰(3)(7)(10)
高橋正康(5)、牧野繁(6)、沢村一幸(6)
監督:山口和彦(1)(2)(4)(6)、田中秀夫(3)(5)(7)(9)(10)
皆川智之(8)
音楽:本多俊之

「Always Remember」歌:水島由紀子
「Christmas For You」歌:前田亘輝

http://www.bs11.jp/drama/1816/





第8話 ニューヨーク便に乗り遅れた女!帰国子女の殺意
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12月6日第二ターミナルがオープンする。
最終チェックのために建設を受け追った
サンチョウ建設
山本部長は、建物のチェックを行う。潤三はそんな山本に会う
と仕事熱心な山本の脱帽する。
そんな中、潤三は宏美に会うと、独立の件を考えてくれたか?
と問う。例え許可が無くとも独立出来る年齢だという宏美に
対して、今の環境の何が不満なのかと父。宏美は近くに居た
彼氏と一緒に何処かに行ってしまう。

北ウィングに居た山本純子は、母親の則江に電話する。
純子は家出してきた格好だったが、則江は心配して一晩中起き
ている事を告げ今すぐ戻ってきて欲しいという。純子はやっぱり
アメリカ・ニューヨークに戻ろうとしていた

そんな中、空港の手荷物カウンターでは、ニューヨーク便の
乗客が荷物を忘れていった事に気がつく。最近自宅から空港ま
で荷物として運んでくれるサービスが有るが、客の中には、
飛行機内まで持って来てくれると考えている人も居るのだとい
う。向井はその荷物をお客様に届けるとして飛行機内へと
探しに行く。
一方空港カウンターには、則江がやってきてアメリカに勝手に
行こうとしている娘が空港に来ている事を告げ、捜して欲しい
と頼む。去年までアメリカに居たが父親の仕事の関係で日本に
戻ってきたのだという。

そんな中、手荷物カウンターの荷物の持ち主は居ない事が判明。
登録されている住所に連絡するも存在しない連絡場所である事
が判明する。荷物の持ち主は山本純子と書かれていた。
カウンターに探しに来た人物も純子を捜しにきた事を知り、
トランクを開けてみると、確かに娘の持ち物だという。
彼女は日本の
本城高校に転入した帰国子女だが、馴染むことが
出来ず、学校に行きたくないとして欠席している
事が分かる。
手荷物の中に山本部長の写真が入っている事を知り、潤三は
彼の娘だったのかと初めて知る。潤三は今の若い子は意外と
しっかりしているので大丈夫だと則江を落ち着かせる。

向井は潤三に自分も帰国子女なので彼女の気持ちが分かる
という。三歳の時にアメリカに渡り12年間もアメリカで過ごして
来たのだから日本の環境に戸惑うのも当然だという。

一方その頃裕子は、夫の北沢に会う間に、空港の仲間に頼んで
息子の雄一の面倒を見てもらう。雄一は、
空港科学博物館
行くと一緒に遊ぶ。
そんな中雄一は、純子が花占いしているところを目撃。
雄一は純子と話す中で自分には父親が居ない事を告げる。
両親は離婚したのだと。

裕子は元夫から、子供に逢わせて欲しいとの連絡を受ける。
今更父親の権利を主張するなんて酷いと訴えるが、北沢から
は、雄一の事を第一に考えるべきだと言われる。子供には父親
が必要なときだという。裕子は子育てはきちんと一人でも
こなしている事を告げるが、雄一からの手紙を見せ、そこに
父親の似顔絵が描かれていた事を話す。しかし裕子は子供は
渡さないこと。そして二度と会いに来ないでくれと元夫に
告げる。
そんな中、雄一が居なくなったとの連絡を受ける。
空港の警備員によると、雄一らしき人物が若い女性と出て行く
のを目撃していた。

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■複雑な親子関係

幾つかのケースの親子関係が描かれた。

何と言っても山本家が主役。
そして潤三と宏美の関係。
そして雄一を巡って裕子と元夫の親権の問題。

雄一は母親を傷つけまいとして、父親の事を求めている事を
言えずにいる。

■純子による雄一誘拐事件

正直冗談では済まされないほどの事件だった。
未成年とはいえ相当な重罪ではなかったか。

この手のドラマでは珍しく逆探知に成功してあっさりと捕まっ
たけどね。

■帰国子女と疎開

時代の時々によって色んな問題が浮上する。
父親の世代は疎開によって、卒業出来なかったこと。
親とも離ればなれで過ごさねばならなかったこと。

帰国子女の問題とそれらを一緒くたにするのは難しいものが
有り、特に父親の不器用な一面をその時代の象徴的な人物像
として描いている所はちょっぴり微妙に感じる所が有った。

■仕事人間の父

子供や家族の為に仕事に精を出してきたとする父親。
まぁありがちな言い訳なんだけど、ここまで問題が大きくなっ
ているのに、駆けつけない父親の姿を見るととても正当化出来る
様な人物像ではないと思う。

■刑事も真っ青

特別管理官が相変わらず刑事のような仕事をしている。
ある程度仕方が無いのだけど、引っ越し屋に扮して裕子の
元に駆けつける特別管理官の面々の姿を見ると、かなり違和感が
有ったな。

■いよいよ近づく第二ターミナルオープン

殆ど宣伝みたいな扱い。
千葉のワンダーランド内で事件が起きて、若葉台警察署に
連行されていた。若葉台というと流山市なのか。
少し前に中央区に住んでいた事があるけど、何処のことか
よく分からない。

篠崎潤三 …… 植木等 (特別管理官・室長)
浅見裕子 …… 斉藤慶子 (入国管理局)
香川日出美 …… 水野真紀 (特別管理官)
向井秋乃 …… 中島宏海 (管制官室)
篠崎宏美 …… 久我陽子 (潤三の娘、空港レストランで働く)
新道薫 …… 神田利則 (特別管理官)
磯部麗子 …… 角替和枝 (特別管理官)
浅見雄一 …… 森田洸輔 (裕子の子供)
村瀬信吉 …… 長塚京三 (空港中央警察署刑事・課長)
剣持晃 …… 谷隼人 (医師)
宗形克也 …… 布施博 (特別管理官)

宮田愛、佐久間叔恵、竹下燈子、三上朱美、伊藤葉子
徳元かずみ

北沢 …… 夏夕介 (裕子の元夫)
山本純子 …… 岡山真美子 (娘、帰国子女)
山本則江 …… 貴紫市子 (妻)
山本幸一郎 …… 久富惟晴 (夫、サンチョウ建設)

登立勝志、有賀泰三、杉本崇隆、阪東豊之助、谷本あきら
西本誉、中尾麻祐子、山口みよ子、崎山凛


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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