古畑任三郎
(第1シーズン 1994年4月期)

脚本/三谷幸喜
演出/星護


第5話 汚れた王将


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米沢八段と中谷竜人の対局。
古畑と今泉が宿泊する宿で対局が行われていた。
勝負は中谷竜人が三勝し米沢八段は後がない。世代交代が叫ば
れる将棋界でも米沢八段は最後の砦だった。
その日は封じ手にて終了する。立会人の大石は、米沢八段が
封じ手の中で明日の第一手を書かねばいけない事を守らず、
白紙で封筒に入れたのを目撃。試合後大石はその事を告げに
米沢八段の部屋を訪れる。不正を見てしまった以上見過ごす
事は出来ない。そう告げて部屋を出ようとした途端、米沢八段
は近くにあった灰皿を手にして大石の後頭部を殴りつける。
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一つの偶然がドラマを劇的に解決する。
それは古畑が偶然に封じ手の書かれた封筒の上でサインをして
いたこと。

古畑が最初に目を付けたのは、背広をたたむという行動。
男性ならば当然たたむのではなくハンガーに掛けるはずなのに
それをしていなかったのはどういう事なのか。
朝からそれを確かめるべく着物に対するツッコミを入れたところ
は相変わらず鋭い古畑。

封じ手の中身をどのようにして入れ替えるのかが、今回のドラマ
の一番の興味では無かろうか。
まさかカーボン紙が仕込まれていたとは思わなかったけど、意外
とカーボン紙ってインクが簡単に付着するよね。
外から楊枝で傷つけたのならば外に跡が残らなかったのだろうか
とか、よく狙いを定めて文字が書けたなという感じもする。

カーボン紙で写る古畑の書く"古"の文字。
流石にこの文字だけでは分からなかったのは不覚。

血痕がついていた件は不自然な指し手を行うことで想像は出来た。

それにしても今泉の方が将棋が強いとは!?
勝負を捨てた古畑の大人げない行動が笑える。
また読んでいる少女漫画が小石川ちなみの漫画「カリマンタンの
城」。何時の間にサインをもらっていたのだか。

全てが判明した後、犯行を認める辺りは勝負師らしいところを
見せたなという感じ。

古畑任三郎 …… 田村正和
今泉慎太郎 …… 西村雅彦

米沢八段 …… 坂東八十助 (坂東三津五郎)
大石 …… 小林昭二 (立会人)
立花 …… 石田太郎 (審判員)
中谷竜人 …… 角田英介 (対局相手)

川上たけし、須永慶、木村翠、戸田昌宏、相田美和、篠田薫
竹内靖司、米倉真樹、加世幸市

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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