古畑任三郎
(第3シーズン)

脚本/三谷幸喜

http://www.fujitv.co.jp/jp/b_hp/furuhata/


第7話 哀しき完全犯罪


極めてルーズな性格をしている小田嶋さくらは、神経質なほど
几帳面な佐吉の妻。この日も買い物帰りの彼女に夫は色々と
注文を出す。
この日さくらは出演しているテレビ番組「囲碁教室」の打ち
合わせに行く予定が入っていたが、夫は一緒にご飯を食べに
行こうとして勝手にその予定をキャンセルする。
夫は妻に家庭を守る理想の女性の姿を強要してくるのだった。
そんな夫の神経質ぶりに嫌気が差した妻は、電話を手に取ると
佐吉の後頭部目掛けて何度も殴りつける。
動かなくなった事を確認すると彼女は罪を逃れるべく、偽装
工作を開始する。

古畑さんの冒頭での言葉が全てを物語る事件。
"大ざっぱな人間には完全犯罪は向いていない。"

死亡推定時刻を操作して、彼女にはアリバイが有ることを
アピールし、完全犯罪を企む。

彼女の誤算は至る所に現れている。
特に携帯電話の着信履歴に関して、その記録の事を全く考え
ずに電話が有ったように装うのはかなり無理があった。
電話が掛かってきた事が嘘だと分かると、この完全犯罪は
足下から崩れていってしまう。

古畑の推理の圧巻は、麻婆豆腐は佐吉が作っていない事を
証明したことだ。一度も口にしていないハズの料理を
佐吉が作っていないと証明する難しさ。
電話がかかって来てもいないのに、麻婆豆腐が用意している
事が分かったことで全てが嘘だと分かってしまう。

他にも数々の不自然な点が用意されている。
卵を床に落としたときの染みの位置が、遺体のまたいだ位置
に有ったこと。
猫の食事の件に関して既に夫がエサを与えており、二人が
食事を与えてしまったこと。
コーヒーカップが二つも有ったこと。
ラー油の蓋を閉め忘れていたこと。

しかし旦那は嫌な奴の為に同情してしまう事件だね。
殺す前にまずは離婚って事で。

古畑任三郎 - 田村正和
今泉慎太郎 - 西村雅彦
西園寺守 - 石井正則

guest
小田嶋さくら - 田中美佐子
小田嶋佐吉 - 小日向文世
荒牧 - 岡島博徳
堺 - 矢沢幸治

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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