ホームワーク (1992年10月期、TBS) 1992年10月16日〜12月25日 脚本：遠藤察男 企画協力：秋元康、佐藤光夫 プロデュース：遠藤環　 演出：遠藤環、金子与志一、戸高正啓

第1話 出会ってしまった
--------------------------------------------------------
圭介はステレオの音で目が覚める。
音楽に乗って洗面、着替え、そして食事を作る。
同居している水野うらんを起こすと、昨日は何時に帰宅したの
か?と尋ねる。

一方竹永幸子は、滝本周二と同棲していた。
幸子は彼のために朝食を作り、お小遣いとして1万円を置いてい
く。

最寄りの駅で、圭介は幸子と改札ですれ違い、幸子のヒールの
かかとが圭介の足を踏んでしまう。痛みをこらえる圭介だが
やっぱり痛いと訴える。

文具会社に出社する圭介は課長から、昨日の接待について圭介
の功績を誉める。圭介は営業のヘルプが多いのに何故自分は
経理課なのか?と問う。

圭介の元にレンタルビデオなど手広く事業を広げているジャス
トスの社長・古川茂雄から電話が鳴り、経理課に異動した現在
でも仕事抜きで付き合いたい事を語られる。

周二は遅くに起きると、犬にミルクを飲ませる。
弁護士事務所に勤めている恋人の幸子から電話がなると、単に
起きているかどうかの確認だけならば切るぞとして、一方的に
電話を切ってしまう。周二はテーブルに置かれた金を手にして
パチンコ屋へと足を運ぶ。

幸子は仕事が終わると料理教室に通う。圭介の同居人である
うらんも料理教室へとやってくるが、遅刻してくる。
うらんは帰り際に幸子を誘い喫茶店に立ち寄ると、互いに自己
紹介がてら、自分の仕事について話し合う。幸子は昔から秘書に
憧れて秘書を派遣する会社に入社したという。現在弁護士事務所
の秘書をしているとの事。うらんは、普段はOLをしているが、
アフターファイブビジネスも手がけていて、2枚の名刺を持ち合
わせていた。楽していきたいから仕事をしているのだと告げ、
一緒にいる男性が甲斐性が無いと笑う。幸子に対して彼氏は
居るのか?と問うが彼女は否定する。そんなに美人なのに、居な
いとはと驚かれる。うらんは貿易関係の仕事を手がけていて
主にアルゼンチンと取引しているという。中学まではアルゼン
チンに住んでいたために、スペイン語を話すことが出来た。

圭介は古川と会うために、彼が開業した新しい店"シネマバー"
へと足を運ぶ。
一方周二はパチンコで大当たりし、大金を手にして居てた。
帰宅した幸子に一緒に美味しい物を食べに行こうと誘うが、
食料は買ってきたとして、何か作るという。周二はこんなあぶ
く銭では食事もしたくないのかとし、怒り出す。何か言いたそう
な表情をしている幸子に言いたいことがあるならばハッキリと
言えとし、アパートから出て行く。

"シネマバー"で圭介と古川は社交辞令でヨイショ合戦をして
いると、そこに客として飲んでいた周二が絡み始める。
そんな事をしたくて生きているのかとし、安っぽいサラリーマン
の話を聞いているとヘドが出ると告げる。一触即発の中、古川
はそれを止める。
--------------------------------------------------------

圭介は文具メーカーで働く営業職の様な経理課の社員。
水野うらんと同棲生活を続けるが、うらんを家族に紹介しよう
とするも、彼女は結婚は一切考えていない事を知る。
圭介の目は一気に、駅で出会った幸子へと向いていく。

時代的にバブルがはじけて、男女関係に於いて、新しい価値観
が多分に流れ込んだ時代の物語だと思う。

男女が同棲していても、結婚を約束しているのではなく、単に
生活上都合の良い相手で有ったり、男女のどちらが家事を行っ
ていくのかに於いて、得意な方が担当していくという価値観を
提言していく。

色々と気になる要素満載。
古川の社員や周りの人に対する威圧的な態度とは逆に、恋人
に対して妙に腰の弱い点。圭介との関係についてもかなりの
違和感が有るし、圭介の父親と何らかの関係があるのかな。
森田家の事情に関しても、父親が愛人を作っているであろう事
は明らかで、そのくせ娘や母親に対する厳しい態度が一体
何なのか。

ドラマの中では水野うらんが抜きんでて先進的な感覚を持って
いるけど、海外で生活していたとする設定が生きているのかな。

幸子は周二の事を本当に愛しているのかどうかも気になる所
だし、圭介が入り込む余地が存在しているのか。

取りあえず犬の件で繋がりが存在している所が、今後を期待さ
せる要素の一つかな。