ホームワーク
(1992年10月期、TBS) 1992年10月16日〜12月25日

脚本:遠藤察男
企画協力:秋元康、佐藤光夫
プロデュース:遠藤環 
演出:遠藤環、金子与志一、戸高正啓



第5話 別れられない予感
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圭介が幸子に好意を寄せているのを知ったうらん。私は圭介
が好きだから別れない!と告げる。

翌朝、うらんから圭介に語りかける。夕べ取り乱したことを
謝罪し、私ならばもう大丈夫だという。好きな人が出来ること
は仕方がない事だとし、私と別れたいか?と尋ねる。
圭介は逆に何故幸子との事を知ったのか?と尋ねると、圭介は
嘘をつくのが下手だとし、駅で二人が話すのを見たという。
出て行きたくなったらすぐに言って欲しいとし、同居人を捜す
のも容易ではないと告げる。

幸子は周二のためにコーヒーを入れる。朝食をちゃんと食べて
ねとして仕事に出ようとすると、周二は金を置いていけと告げる。
しかし幸子は無視して出かける。

圭介は幸子の事を待っていた。
会社に行く前に二人で喫茶店で話し合う。
幸子は圭介が食事を自分でしていることを知って感心する。
料理を作る男性ってどう思うか?と尋ねると、本人がそうしたい
のならば良いとし、やりたくないのならばそれで良いのではな
いかと告げる。一人だと何を付くっても余ってしまうという圭介
は、幸子も料理を作るのか?と尋ねる。是非ごちそうして欲しい
なというと、幸子もそれを了承する。

会社に着くと、圭介は上司から経理課から営業に異動になった
事を聞かされる。接待上手なのに経理なんて変だといううらん。
上司は今夜カラオケ接待に出て欲しいと言われるが、圭介は
断るのだった。
うらんは昼食に圭介のために弁当を作ってくるが、嫌みなこと
をするなと圭介は不機嫌だった。

その頃恵美は古川のために昼食の弁当を作っていく。

幸子の事務所に周二がやってくると、他の弁護士達の前で
金を貸してくれという。パチンコくらいしかやることがないと
いう彼。幸子は金を渡して煙たそうに彼を追い出す。

圭介は仕事後、実家に戻り彼がかつて執筆した映画の脚本を
読む。そんな圭介に母・八千代は声を掛け、仕事が上手く行っ
ていないのか?と心配する。母は恵美の件で、何か聞いていな
いか?と尋ねると、その話を恵美はドア越しに聞き耳を立ててい
た。圭介は恵美に対して、古川の会社を辞めるよう説得するが、
恵美は圭介が古川のことを知りもせずあれこれ悪く言うのを
非難する。アイツのことが好きなのか?と尋ねると、それを
否定せず、順子が居ることも知っているという。誰だって好き
な人の悪口は聞きたくないでしょうとし、自分もうらんの事は
好きではないが、私は兄のことを聞かないので兄も私の事を
聞かないでと告げる。

うらんは帰りに駅の伝言板に"泥棒!"と書いていた。

犬の散歩に行く圭介は幸子と会う。幸子はその犬を"チロ"だと
告げ飼っていた犬であることを語る。

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今の仕事に違和感を覚える圭介は、幸子が応援するという言葉
によって、自分の求める道へ進むことを模索する。
圭介と幸子がどんどん互いに好意を寄せていく中で、好きな相手
を手放したくない周二とうらんは、なんとか二人を別れさせよう
として画策していく。

うらんはともかく、周二が幸子に対して固執する理由が、なんと
も悲しいものがある。
元々好きだとする気持ちは有るのかよく分からないが、現在の
状況を見れば、明らかに金づるとして利用している感じだし、
自ら浮気しているのに対して、幸子に対して随分偉そうな感じ
がする。
出て行くとして荷物をまとめたまでは良かったけど、やっぱり
戻ってくるところに、プライド無いなと思わせる。

結果的にうらんと周二が一晩を共にした事実が、別れの決定打
として使われそうだけど、それがいつ発覚していくのか。

ドラマとしては圭介の人生観が描かれ、仕事と夢と男の生き方
について語られているけど、バブル時代の贅沢な悩みなんだろう
なと思う。
周りの人たちから、圭介は副頭取の父が居て、自宅も裕福なので
将来に対する心配が無いことを指摘されているけど、そんな生き
方を選ぼうとしている事が、逆にそんな事実を裏付けている感じ
で、なんとも皮肉な感じ。

副頭取の父・幸介も、融資出来る立場を利用してやりたい放題。
銀行員たちが叩かれた時代も有ったけど、現在のドラマは政治家
が悪だとする展開に終始している。

古川とか周二はサラリーマンをやたらと非難しているけど、
古川はともかく、周二はやることをやっていないのに言うこと
だけは一人前で、なんだか違和感があるな。

取りあえず犬の件で運命の絆を感じたし、互いに好きだという
現在の立場を表明したことで、二人の間にも結びつきを感じて
いくものだったかな。

森田圭介 …… 唐沢寿明 (文具会社"コナン株式会社")
竹永幸子 …… 清水美砂 (浅川弁護士事務所・秘書)
滝本周二 …… 福山雅治 (幸子のヒモ)
水野うらん …… 浦江アキコ (圭介と同居)
古川茂雄 …… 筧利夫 (ビデオレンタル業他、実業)
村口順子 …… 墨田ユキ (茂雄の彼女、浪費癖)
森田恵美 …… ちはる (圭介の妹)
奥野正 …… 榊原利彦 (茂雄の会社の社員)
森田八千代 …… 内田あかり (圭介の母)
森田幸介 …… 宝田明 (圭介の父、浮気)

浅川 …… 稲垣美穂子 (弁護士)
谷 …… 宮内順子 (森田家のお手伝い)
課長 …… 加賀谷純一


畑知子、伊地知聖子、伊藤隆明、出光元

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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