ホームワーク
(1992年10月期、TBS) 1992年10月16日〜12月25日

脚本:遠藤察男
企画協力:秋元康、佐藤光夫
プロデュース:遠藤環 
演出:遠藤環、金子与志一、戸高正啓



第6話 君を愛してる
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周二は圭介が幸子のアパートに入るのを見ると、すぐにうらん
を呼び寄せる。そして4人が鉢合わせした際に、圭介に対して
幸子とうらん、どっちが本気でどっちが本気なんだ?と尋ねる。
周二は幸子の事は離したくないとして圭介に掴みかかる。

圭介とうらんは帰宅する。うらんは圭介に私たち、やり直せる
よねと尋ねる。すると圭介は会社を辞めるかも知れないことを
話す。自分の人生に対して、誰にも何も言われたくないという。

周二は幸子に対して働くことを告げる。もう夢みたいな事を
追いかけるのは辞めた事。実際にはとっくの前に諦めていた事
を告げ、幸子が自分のことを夢を追いかけている男として期待
していたので言えなかったという。大抵の人は何処かで妥協して
いるものであり、自分はやるだけの事はやったと語る。

一方圭介は突然課長から、課長補佐に昇進した事を告げられる。
それを受けてうらんは圭介に辞めるなんて勿体ないこと。せめて
次の仕事が見つかるまでここで働くこと、更に現状は誰でも
物足りなく感じているものだと告げる。離れてみて初めて居心地
の良さを感じる事もあると告げると、圭介はそんな事しか言え
ないのか?とし、もう決めたことだと語る。

恵美は古川の会社に融資が滞っている事を知り、全ては父の
せいなんですねと尋ねる。そんな中、周二が会社にやってくる
と雇って欲しい事を告げる。現在資金的に余裕がないという
古川に対して、だからこそ面白いのではないのか?と告げると、
古川は当分見習い扱いだと語り採用を決める。

圭介の元に双葉銀行の里中から電話がなる。里中は父・幸介の
秘書であり愛人の女性だった。
圭介は実家に戻り父・幸介と話す。父は今の会社を辞めて何処
に行くつもりか?と尋ねると、彼はやってみたいことが有ると
いう。私が圭介の頃は必死に働いたもので、日本が豊かになった
のも我々が身を粉にして働いた為だという。自分の事は自分で
決めるという圭介に対して、お前は譲り受けるものが有る事の
幸せさが分からないのか?と憤怒する。しかしそんな会話に割
って入ったのは母・八千代だった。母は息子にやってみない
とし、幸介に対して自分は母としての意見を言ってはいけない
のか?と問う。幸介は恵まれた立場からスタートさせてやろう
と言っているのに何故分からないのかとするが、子供がどう
いう風に成長するのか親として見守るのも楽しみだと母は告げる。

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圭介は幸子に後押しされた事で昇進した会社を辞めて、映画の
製作会社に就活を始める。会社を辞める勇気をくれた幸子に
一緒にやっていきたい事を訴えるが・・・

いよいよ新しい人生が動き始める感じの展開だった。

父親に対して自分の意見も話せたし、父親も息子に対して
心情を語ったことで、一歩関係が前進したような感じもする。
相変わらず父親は自分の意見を押しつける気満々だけど、子供
を愛していることに間違いがないことは感じることが出来る。

どの人物も恋愛に於いてはなかなか自分の思うとおりにはいかず
にヤキモキする流れがあったが、相手に対して好きだとする
気持ちが伝わっていく事も多かったし、何より順子が古川の
為に身を犠牲にしていく所など、意外な一面も見られた所は
サプライズとして上手く機能していた。

展開上一番苦悩しているのが、実は古川ではなかろうか。
恵美の存在が急遽古川の中で大きくなってしまうところが
如何にもドラマだけど、どの女性も男性のためにその身を犠牲
にしていくところが一貫していてなんとも寂しい感じ。

意外といえば周二が古川の下で働くようになったけど、意外と
似合っているのではないかと思わせる所もある。
そんな周二が同じ道を歩もうとしている圭介の為にアドバイス
をする辺りが、なかなか憎めない所が有る人物像を描いている
かな。

森田圭介 …… 唐沢寿明 (文具会社"コナン株式会社")
竹永幸子 …… 清水美砂 (浅川弁護士事務所・秘書)
滝本周二 …… 福山雅治 (幸子のヒモ)
水野うらん …… 浦江アキコ (圭介と同居)
古川茂雄 …… 筧利夫 (ビデオレンタル業他、実業)
村口順子 …… 墨田ユキ (茂雄の彼女、浪費癖)
森田恵美 …… ちはる (圭介の妹)
奥野正 …… 榊原利彦 (茂雄の会社の社員)
森田八千代 …… 内田あかり (圭介の母)
森田幸介 …… 宝田明 (圭介の父、浮気)


浅川 …… 稲垣美穂子 (弁護士)
谷 …… 宮内順子 (森田家のお手伝い)
課長 …… 加賀谷純一

畑知子、伊地知聖子、出光元、池田成志、斉藤麻里


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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