ホームワーク
(1992年10月期、TBS) 1992年10月16日〜12月25日

脚本:遠藤察男
企画協力:秋元康、佐藤光夫
プロデュース:遠藤環 
演出:遠藤環、金子与志一、戸高正啓



第10話 倖せになりたい
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周二は幸子と、圭介はうらんと会う。

周二は幸子に、アイツが飛び出していったがどうかしたのか?
と問うが、もう家には来ないで欲しいとして扉を閉めてしまう。
周二は彼女に対して俺が付いている事を訴える。

うらんはバーで圭介と語り合う。
うらんは文具会社を辞めたことを告げ、サイドビジネスもまた
従業員に仕事を持って行かれた事を告げる。自分にはちょっと
欲張りすぎた事を告げ、所詮は無理だったと呟く。心配する
圭介に対して、心配ならば帰ってきてと訴える。
圭介は同居人が見つかったのか?とし、今でもキーホルダーを
使っている事を語る。

圭介は帰りづらいそうに帰宅する。
家のドアの前に何者かのタバコの吸い殻があった。

翌日朝食の際、幸子は圭介に語りかける。
幸子は圭介に幸せになりたい事。その為には働きたい事を告げる。
圭介は家にいて欲しいとし、子供ができたらどうするのか?と
問うが、金がなければ子供は産めない事を告げる。私はこの生
活、今の状態を壊したくないのだと告げる。

周二はうらんに会社までバイクで乗せていくとするが、仕事を
辞めたことを話せないで居た。家事をしてからいくというと、
周二は以前と変わったことを指摘し、俺に惚れたのか?と問う。

会社に行くと圭介は昨日の接待での失態を先輩に謝罪する。
これからは宣伝部の為に頑張る事を告げる。
しかしそれでも企画を出すことは辞めないという。
一方幸子はかつてお世話になった派遣会社に行き、秘書の仕事
が無いか探す。

古川と周二はランチを取る中話し合う。
古川は周二に女性のことを相談すると、以前の俺ならば二人の
女性と上手く付き合っていけと言ったが、誰のために頑張って
いるのかが大切だという。そういう相手が居ないと金を稼ぐの
もつまらないという。
そんな中、順子は妊娠検査薬で妊娠の可能性が高いことを知る。

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認識の甘いお坊ちゃん体質の圭介

理想と現実の間で揺れ動くのがこのドラマの面白さだが、
現状が全く見えず、妻にも自分の価値観の下で生活を支えて
欲しい事を訴える。
父親からの影響力から解き放たれたい気持ちは分かるけど、
その為に幸子を道連れにしてしまっている感じだな。

周二も相変わらずしつこい

本当達も必死で食いしばっているのに、大丈夫か大丈夫か?
とまるで不安を煽っているような彼の行動。
給料が沢山もらえるようになったことで、自信がついたのか
そんな時だけ守ってやるとして躍り出てくるところは、かなり
卑怯な人物だと思う。

金の切れ目は縁の切れ目か?

誰もが結果ばかりを求めすぎて、堪えしょうがなくなっている。
すぐに結果を出したい気持ちも分かるけど、あまりに考え方が
安易で、ちょっと幼稚に思える。

全てを失ったうらん、かつての気勢は?

このドラマが始まった頃のうらんは、仕事にも意欲があった
し、考え方としても自立した女性の姿があった。
しかし終盤の現在では、男性によって骨抜きにされた感じで、
少々痛い感じの役柄になっている。

しかしそんな弱さを見せられる相手が、現在のうらんや圭介
には必要な存在なのかも知れない。

古川は順子と恵美の間で揺れ動く

順子に子供が出来たことでこの状況も一変しそうだ。

しかし子供が出来た出来ないで選んで欲しくないとする順子。
子供が出来たのは間違いだったと告げる彼女に対して、安堵した
表情を見せる古川だけど、こんな在り来たりな嘘を見破れない
所が、古川の女性に対する鈍感さを表しているな。

奥野の勘違いっぷり

順子が金目当てで古川に近付いていると一貫して主張している
彼だけど、何処からそんな勘違いっぷりが出てきたのだろうか。
それだけ当時の順子は金遣いが荒かったという事なのだろうか?

奥野がちはるは好きな理由というのも少々理由としては弱く、
もう少し恵美との間に設定上関係が深ければ面白かったのだろう
ね。そういう意味では奥野は恵美の幼なじみとか、友人という
設定の方がシックリ来る展開だと思う。

父の親心

陰で子供たちを支えたい気持ちも分からないでもないが、苦労
した時代を知っているだけに、そんな気持ちが強くなってしまう
のだろうね。
ただ影の存在であるのならば、もっと徹底的に隠さないと、
当然こんな展開になる。
幸子が父の秘書になるのも圭介は認めないだろうね。

森田圭介 …… 唐沢寿明 (文具会社"コナン株式会社")
竹永幸子 …… 清水美砂 (浅川弁護士事務所・秘書)
滝本周二 …… 福山雅治 (幸子のヒモ)
水野うらん …… 浦江アキコ (圭介と同居)
古川茂雄 …… 筧利夫 (ビデオレンタル業他、実業)
村口順子 …… 墨田ユキ (茂雄の彼女、浪費癖)
森田恵美 …… ちはる (圭介の妹)
奥野正 …… 榊原利彦 (茂雄の会社の社員)
森田八千代 …… 内田あかり (圭介の母)
森田幸介 …… 宝田明 (圭介の父、浮気)


永橋 …… 小宮健吾 (東映の宣伝部長)
中村 …… 池田成志 (東映株式会社・圭介の先輩)
宍戸 …… 山下裕子 (派遣会社)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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