星の金貨 Die Sterntaler

脚本/龍居由佳里

第5話 心の旅路!命の限り叫んでも届かない愛

患者・新井義彦のオペは見事成功した。
当直医が居ない中で一体誰が難しい手術をしたのか。
手術室に横たわる秀一の姿を見て彼が行ったものと確信する
父親の永井誠一郎は、息子の記憶が戻ったとして喜ぶ。
三日間寝続けた秀一が目覚めた時、記憶は確かに戻っていた。
しかし北海道に居た二年間の記憶だけはどうしても思い出す
事が出来なかった。

今回は秀一がなんとか思い出せない残り2年の記憶を取り戻そう
として、北海道へと心の旅を行う話しだった。

結城祥子が一緒に旅に出るのは不自然だと思っていたが、
そういう事だったのね。
結城祥子だけが秀一よりも早く全ての真相を分かる段取り。
恋を勝ち取ろうとしてそんな事実を打ち明けられない彼女の
狡賢い一面が見られる瞬間である。

秀一はとても慎重で誠実な人だ。
献身的に世話をしてくれて好意まで見せている結城祥子の事を
何故素直に受け入れないのか。
もしも過去に好きな人が居たならば相手にも失礼だと言うこと
で、完全に記憶を取り戻すまでは誰も好きにならないことを
誓っているのである。

語ることので出来ない彩の心情も今回語られた。
患者の一人から、耳が聞こえず話せない世界はどんなものなのか
を尋ねられたときに語った言葉。

"好きな人の声が聞こえず、私の声が届かない"

という。

言葉さえ話せればこんなに遠回りの関係ではないのに、実に
気難しい話しで、とても可哀想な物語である。

しかし今回も一片の希望を打ち出した。
秀一が倒れた時、記憶の断片がハマリかけている。
彩の横顔まで鮮明に思い出していたところを見るともう一歩
という感じだが、秀一は重体みたいな感じ。またしても
おあずけか!

出演
酒井法子 (倉本彩) 耳と口が不自由な捨て子
大沢たかお (永井秀一) 医者。長男だが家を出て行った
竹野内豊 (永井拓巳) 医者。次男。異母
細川直美 (結城祥子) 秀一とエレベータでぶつかり怪我をさせる
西村知美 (遠藤園子) 看護婦。拓巳に憧れている?
田中美奈子 (小泉美和) 外科医。大病院に勤務するため拓巳と寝る
中島宏海 (篠宮あゆみ)
北原雅樹(新井義彦) 患者。脳腫瘍。4話
酒井和歌子 (永井美智代) 拓巳の母親。
伊武雅刀 (小森敏彦) 副院長
竜雷太 (永井誠一郎) 大病院の院長
丘みつ子 (結城貴子)
中丸新将 (佐野孝) 病院の経理
西尾拓美 (神崎直人)
久本朋子 (木下朱美) 看護婦
菊池則江 (恩田晴江) 看護婦
中野公美子 (花岡香代子) 看護婦
蛍雪次朗 (新井勝治)
立石涼子 (新井和子)
田山涼成 (川田洋一) 地方の公務員?
大滝秀治 (森岡四郎) 医者。倉本彩の父親代わり
西川義郎 (勝又) 拓巳の友人
三貴将史 (青木) 拓巳の友人
戸村美智子 (タキ)
加藤善博 (前田) 医師。美幌別診療所の後任
田島穂奈美 () タイトルに出る少女

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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