放課後
(ボクたちのドラマシリーズ
1992年10月15日〜11月12日、全5話木曜20時枠)

原作:山中恒『おれがあいつであいつがおれで』
脚本:戸田山雅司 
演出:星護、小椋久雄


第1話 LESSON 1
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高校二年の二学期、秋に不思議なことが起こる。

7時の目覚ましで目が覚めるあずさと浩平。
あずさは金持ちの令嬢で、父親は単身N.Yでスーパーのチェーン
店を経営しており、彼女は頭も良く品行方正で誰からも好かれ
ている。浩平の実家は雑貨店で、彼自身は友人らとバンド"チェ
リーボーイズ"をしている極普通の高校生だった。

学校にいく二人。
放課後、あずさに声を掛けるのは親友の奈美。大事な相談が
有るという彼女は一緒に帰ろうとするが、あずさは生徒会の
定例会があるという。生徒会長にはあずさが尊敬する本條司が
勤めていることもあって、あずさは生徒会活動にも積極的だ
った。奈美は一緒に帰るので待っていると告げる。

定例会に出席し、それが終わると彼女は本條から一緒に帰らな
いかと誘われる。それを受けたいものの友達と約束したとして
そそくさと帰ってしまう。

浩平は放課後、仲間たちが集まる屋上でタバコを吸いながら
一服していた。ウチの学校は共学といえども男子部と女子部が
分かれており詐欺に近いと語り合う。
そんな中、浩平はライブの放送の録画を忘れたことに気がつき
急いで自宅に戻る。
一方奈美と帰宅するあずさだが、学校に傘を忘れてきたことに
気がつき急いで取りに帰る。

二人は夕立が降ろうとしている中、急いでそれぞれの目的に
向かって走り出すが、工事中の電子柱の前を通りかかった時
突然電柱に雷が落ちる。一瞬振り返ったあずさと浩平は、
激しい電撃を浴びてその場で倒れてしまう。すぐに気がつくと
何事もなくまた目的に向かって走り始める。
あずさの姿をした浩平はビデオ録画の為に浩平の家へいき、
浩平の姿をしたあずさは、教室まで傘を取りに行く。

目的が済んだ後、ふと自らを見てみると体が変わっている事に
気がつく。浩平は、バンド仲間が集まる喫茶店に行き、
仲間たちに自分は浩平だと告げるが、何の冗談だとしてからか
われる。
一方あずさは、母親に自分があずさだと告げるが、今度訳の
分からないことを言えば警察に知らせると家から追い出される。

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日本で時々素材になる男女がいれかわるもの

入れ替わり物の内容はどのドラマも面白いのだが、やっぱり
このドラマが完成度が高いかな。
これを演じている観月ありさといしだ壱成というキャスティング
が良かった。
がさつな行動を取る観月ありさの演技は、ある意味愛嬌が有る
し、女性役を演じるいしだ壱成にも味がある。

全く正反対の生活環境

あすざは金持ちの令嬢、浩平は良くある感じの高校生の姿と
いうことで、そのギャップに戸惑う様子が面白く描かれる。
どちらもあまり異性に対する擦れた感じがしないところも
ドラマとしては面白い要素の一つ。

あずさは、浩平に体をいじられる事を心配する

確かに女性にしてみれば最悪の状況かもしれない。
ただあんまり男性側は生々しい描写を控えて、逆に女性側に
その辺の役割を課している感じだ。
浩平の体につくものに悲鳴を上げる姿が、ちょっとした公開
セクハラっぽくて微笑ましいところ。

あずさの両親は変わり果てた娘の姿に驚く

こういう展開の一つ一つが面白いところ。
もう彼女は何処に出しても恥ずかしくないレディだと言いつつ
その隣で、食事姿に品もなくがっつくあずさの姿があったり、
最後に娘が浩平に服を脱がされている事に、発作が起こるなど
とても面白いシーンの連続。

TBSミステリーハンターの諸岡なほ子さんが同級生役

あずさの同級生役に諸岡なほ子さんが登場。
彼女は浩平に気があるという事で、あずさと浩平の不可思議な
関係にやきもきしていく展開になるのかな。

携帯電話の無い時代の不安

連絡を取る手段がちょっと心細いという事で、忙しい事になり
そう。ただそういう不安を打ち消すために二人が一緒にいると
いうシチュエーションが自然に成り立つのかな。


秋山あずさ …… 観月ありさ (お嬢様)
高本浩平 …… いしだ壱成 (バンドマンの高校生)
奈美 …… 諸岡菜穂子 (あずさの親友)
直也 …… 葛山信吾 (浩平の仲間)
洋治 …… 河相我聞 (浩平の仲間)
本條司 …… 武田真治 (生徒会長)
あずさの母 …… 田島令子
あずさの父 …… 梅宮辰夫
浩平の父 …… 森本レオ
浩平の母 …… もたいまさこ
バーのマスター …… 松崎しげる

蛭子能収、綾田俊樹


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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