カミさんの悪口2
(TBS 1995年1月8日〜3月26日)

原作/村松友視 
脚本/山元清多
プロデュース/八木康夫、磯山晶 
演出/清弘誠、桑波田景信、鈴木早苗、鴨下信一


第3話 1995年1月22日 釣った魚
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三人の仲間・肇と修二郎と片桐は、飲みながら人との出会い
について話し合っていた。人の出会いは偶然。特に男女の出会
いはその典型だという。肇は妻・由起子との出会いが、たまた
ま訪問した彼女の会社の廊下でぶつかったことを口にする。
茂木は前社長の神谷とトイレでバッタリと出会ったことで、
婿を探していた娘のスミ江を紹介されたという。片桐はプロポ
ーズに断られて友人達とやけ酒を飲みに行ったら、自分ではなく
友人が先に酔い、外で介抱していたらそこで中学校の同級生と
15年ぶりに再会したという。運命のいたずら、気まぐれ・・・
しかし女性は生まれる前から決まっていたとし、運命というもの
にあぐらを書いているという。そしてそのあまり夫を労る事を
忘れていると愚痴る。釣った女性に餌を与えない事を世間では
言われているが、それは全くの逆であり妻は結婚すると夫に
対する労りを失うのだという。

会社で働く山田の元に由起子から電話。昨晩夫・肇と喧嘩し
家を飛び出した彼女は、真琴と共に山田のマンションに居候
していた。山田は肇が今朝からボーっとしている事を告げ、
奥さんに出て行かれてショックみたいだと語る。由起子は山田
に貴方の家にいることだけは夫に内緒にしていてと頼む。

山田は肇の元に行くと、ネクタイの事を指摘する。今日のネク
タイは背広に合っていないが、まさか奥さんが出て行ったのか?
と意地悪な発言。

一方真琴は、改めて由起子に謝罪する。自分のせいで家を飛び
出す事になったこと。しかし由起子は人の心配をしている場合
ではない事を告げる。

茂木のオフィスに集まる三人は、片桐に対して昨日自分と
真琴との関係が、由起子にばれた事を告げる。肇は由起子も
出て行った事を告げるが、茂木はちゃんと戻ってくるから心配
するなと声を掛ける。由起子は肇に惚れているから大丈夫だ
という。俺のように社長の娘をカミさんにもらうものでは
無いと呟き、例え真琴との関係が妻にバレても構わないという。
いつも妻は社長の娘という事を鼻に掛けているという。
肇と片桐は、俺たちは同期なのに部長職に甘んじている身から
すると贅沢だと非難。肇はまかり間違っていれば、俺がそこに
座っていたかも知れない事を口にしてしまう。俺は当時スミ江
さんとの見合い話を断ったと思わず口にすると、茂木はお前が
俺に譲ったお下がりと結婚したのかとショックを受ける。

肇は帰宅すると食事の用意が出来ている事に驚く。
由起子が戻ってきたものだと思い部屋中を探し回るが居なかった。

その頃山田のマンションは三人で蟹鍋をしていた。山田は帰宅
して暖かい食事が待っているなんて幸せだとし、こんなにおい
しい料理が待っている肇は幸せ者だという。山田は誠に対して
肇が会社で心配していた事を告げると、由起子は私については
何か心配していたか?と尋ねるも、全然話にも出なかった事を
語る。

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家出していく人たち

由起子は二度目の出て行け!でついに家出する。
しかし逃げ場が有るところは幸せなのかも知れない。
主婦となると、家出したときになかなか泊まる場所を確保する
のが難しそうだからね。

真琴も一緒に山田家に居候。

茂木は相変わらず、身勝手な奴という感じ。
結局キャバ嬢三人を引き連れて、ホテルのスイートでランチキ
騒ぎ。大層なご身分で。

冒頭でのやりとり

オヤジたちの愚痴の場のなっているけど、共感できる部分が
無いこともない。まぁ大抵は身勝手なものばかりだけどね。

三人の男の妻との出会いがそれぞれ語られた。

スミ江と肇

なんとこの二人、結婚していた可能性も有るのだという。
社長の娘という事で、金目当てならば十分結婚もあり得る事。
女性の立場ならばここで迷わず結婚しそうな感じだけど、
肇は断ったとの事。やはり社長の娘というのは難しいものが
有るのだろうか。

真琴は三上と会う

ようやく二人は話し合いになるが、残念ながら真琴が自らを
責めるばかりで話し合いにはならず。

結婚を決めた理由も身勝手ならば、辞めた事も身勝手な理由。

当時愛人関係にあった茂木に対して結婚を臭わすことで、相手
の反応を伺おうとしていたものだが、茂木が幸せ考えて結婚
すべきとしたことから、なし崩し的に話が進んでしまう。
相手の幸せを考えるのならば、愛人の関係などしないだろうに
ホントに身勝手な言い分だね。真琴にしても、妻の居る相手と
の関係なのだからこうなることは想像できていただろうに、
相当身勝手な人だ。

茂木と真琴、同時に居なくなる

肇は二人が駆け落ちしてしまったのではないかとして心配する。
そのしわ寄せを喰らうのが妻の由起子だった。
完全に存在を忘れられていた事で、憤りを感じていく辺りは
失礼な事ながら面白いものがある。

由起子と肇の気持ちは繋がっている

喧嘩しているものの由起子は料理を作りに帰宅するし、肇も
料理してあると見ると、帰宅しているのかと思い嬉しそうな
感じが見えた。横浜に居る義母に宅配便のお礼と称して、
由起子が居ないかを探る辺り、気持ちが表れているな。


小泉肇 …… 田村正和 (本部長)
茂木修二郎 …… 橋爪功 (常務)
片桐安男 …… 角野卓造 (社員)
茂木スミ江 …… 岡本麗 (修二郎の妻)
山田雅子 …… 久本雅美 (社員)
大野真琴 …… 渡辺満里奈 (三上と結婚するが・・)
三上聡 …… 大沢たかお (取引先の社長の息子)
安田紀子 …… 増田未亜 (社員、山田の後輩)
大場咲 …… 松本明子
小泉由起子 …… 篠ひろ子 (肇の妻)


酒井麻吏、宮脇順、真部奈美、高橋由佳、MIHARU、鈴木史朗

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