もう誰も愛さない
(フジ/1991年4月期・木22時)

企画:宅間秋史、清水賢治
プロデュース:阿部祐三、和田豊彦
脚本:吉本昌弘、中山乃莉子(#3,7)、林誠人(#6)
演出:楠田泰之、赤羽博、中島悟


第4話 会えない

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美幸は卓也との子を殺されたことで犯人をナイフで刺し殺す。
懲役5年の判決。その事実を知り卓也はオレのせいだと責任を
感じる。そんな中米倉の命令で部下が卓也を殺害しに来る。
なんとか部下の手を離れて町田弁護士に助けられる。
卓也が狙われたのは、亜紀と卓也がキスしている写真が米倉の
元に届けられたためのものだった。

卓也の前に小百合がやってくる。卓也は彼女に美幸を襲ったの
もお前の仕業なのかと尋ねるも、小百合はなんでも私のせい
なのねと語る。小百合は美幸とはこれ以上会わずにそっとして
置くのが一番だと卓也に語る。

美幸は女子刑務所に収監される。
卓也の写真を信じて手にしている彼女に同じ囚人である西条
安代らは気をよくしなかった。一からここの礼儀を教えてやる
として美幸への嫌がらせが始まる。

戸川は米倉に会い、娘の亜紀が婚約を解消したがっていること
を告げる。私の言うことを初めて娘は拒んだという。米倉は
必死になり亜紀に対する気持ちは変わらないことを告げるが、
娘の嫌がる結婚を薦めるつもりはないとして、このまま亜紀が
拒み続けるのならば結婚は無しにすると言い出す。
そんな中通は米倉に会いに来る。
小百合は戸川に会う。戸川は米倉の事は見込み違いであったこと
を語る。

一方美幸は囚人たちに嫌がらせを受けていた。模範囚になって
早く刑期を終えようとしている美幸に対して、彼女は私には
信じている人が居るのであなた達と一緒にするなと語る。

卓也は小百合のアパートにいくと、一人で居ると気が狂いそうに
なる事を告げる。小百合が自分の事を必要だとしている割りに
亜紀と結婚させようとしているのを知りお前にとってオレは
それだけの男かと愚痴る卓也。お前の言うとおりやってやると
して自らオレはそんな男だと吐露する。美幸とは二度と会わない
事。自分と一緒にいると美幸は幸せにはなれないことを告げる。
そんな小百合の元に米倉がやってくる。卓也からの連絡は無い
のかと彼女に迫る。そして小百合が何をしようとしているのか
問い詰める。小百合がベッドの上で強引に迫られているのを
見て、一緒に住んでいる弥生が目の当たりにする。嵐の夜、
姉が襲われたのを朧気に思い出しては、もう辞めてと叫ぶの
だった。
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ついに美幸は殺人罪で捕まる。

横領に関しては訴えが取り下げられたので上手く免れたのか。
横領が罪として問われていたら殺人罪が5年の刑期で済むはずは
無いかな。

信じて居るという美幸の身勝手さ。

幾ら卓也の子供を殺した相手への復讐だといえ、殺人まで
して相手が待っていてくれると感じるのは少々ずうずうしい
思いかも知れない。

亜紀は卓也に首ったけ。

元々米倉に対して好きだという感情は無かったわけだし、卓也
に寝返るのも無理はない。しかし戸川の父親の態度がまた
身勝手すぎるものだな。

通は米倉の使いっ走りに。

何時のにか美幸を恨むことを辞めて、卓也に対する怒りに転嫁
した彼。米倉を金蔓だと踏んで彼のために色々と動き出す。
しかし殺人まで犯そうとするのは少々信じがたい事実。
エリートだった彼が失うモノが無くなった為に暴走しているだけ
なのか。

卓也と小百合の関係。

まさか二人は兄妹だと発覚。
卓也の父は現在横須賀でバー"雪"を経営している妻と結婚して
いながらも、ホステスの"ゆうこ"という女性との間に子供を
授かっていた。しかも二人の子供を産んでいたのね。
という事は今のバーを経営する母親は継母なのか。それにしては
仲が良いですな。

全てに於いて嘘臭いワンシャオロン

美幸の父親に過去世話を受けて20年ぶりに来日したという。
そんな彼がいきなり登場して、卓也の事を嗅ぎ廻るという実に
焦臭い人物。というかそこまで事情を知っている事に違和感が
有る。果たして美幸の味方なのか敵なのか。
そして卓也のしてきた悪事は彼によって全て美幸に伝えられた。

ついに卓也は社長に。

イマイチ良く解らない展開だった。
ミナコ商事がヨネクラの株の半数を買い占めたと言っていたが、
これは戸川の会社なのか?
亜紀と恋愛したことで、戸川から不動産部門を任されたとも言っ
ていたような気がする。
のっとりの直前に小百合と町田弁護士が相当な金を用意していた
感じだったが、全ては戸川の後ろ盾のものだったのか。

小百合と卓也のキスシーンがまたしても激写。

今度は上述したワンシャオロンの身の回りのものの仕業らしい。
何故二人の事を追っているのか。

もう誰も愛さない

最後に卓也の悪事を知って美幸が漏らしたセリフ。

沢村元春が逮捕された事件。

何故彼が逮捕され今の状況に至るのか、過去の事件が明らかに
なる。工場経営していた元春だがオイルショックの煽りで経営が
悪化。そこでプロ野球賭博のノミ屋をして金を稼ぐようになり
"黒い霧事件"と呼ばれる事件へと繋がっていく。その野球賭博
に関わっていた政治家と秘書が殺害された時に、現場に元春の
洋服のカフスボタンが落ちていたことから殺人犯として無期懲役
の判決を受けているようだ。因みにその服は、ホステスの
"ゆうこ"からプレゼントされたもの。問題はあの手帳に残されて
いる暗号のような数字の羅列だね。

沢村卓也(樫村満) …… 吉田栄作 (22歳・東都銀行の運転手)
宮本小百合 …… 田中美奈子 (東都銀行員)
沢村元春 …… 佐川満男 (卓也の父、無期懲役)
田代美幸 …… 山口智子 (東都銀行員)
牧村通 …… 薬丸裕英 (エリート証券マン、美幸から婚約破棄)
田代弥生 …… 観月ありさ (美幸の妹・記憶喪失)
田代春樹 …… 神田利則 (美幸の弟)
田代裕二 …… 平野稔 (美幸の父)
米倉俊樹 …… 辰巳琢郎 (不動産会社ヨネクラ社長)
水木圭子 …… かとうれいこ (ヨネクラの受付嬢)
戸川啓介 …… 仲谷昇 (財界の大物)
戸川亜紀 …… 荒井乃梨子 (米倉のフィアンセ)
町田玲子 …… 伊藤かずえ (弁護士)
王小龍(ワンシャオロン) …… 伊武雅刀 (美幸の父の知人)
西条安代 …… 江波杏子 (囚人・ボス)

有田麻里、横尾香代子、水野あや、鈴木亜希子
杉崎浩一、山下健太、萩原紀、田中耕二、

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