想い出にかわるまで (1990年1月期、金曜22時枠・TBS) 1990年1月12日から3月30日 脚本：奥村俊雄(1)-(3)、内館牧子(4)-(12) 演出：大岡進(1)(2)(5)(6)、森山享(3)(4)(7)(8)(9)(12) 遠藤環(10)(11) プロデュース：遠藤環

第7話 1990年2月23日 大ドンデン返し
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直也から久美子と一度寝たことを聞かされ傷心のまま直也の
マンションを飛び出するり子。外では水口が待っていて心配
していたという。るり子は水口の胸で涙するが、すぐに我に
返り謝罪する。

直也はすぐにるり子の実家に行く。
母・登美子は部屋に閉じこもるるり子を呼びに行くが、今逢い
たくないという。そんなるり子の事を弟の清治が声を掛ける。
ちょっとケンカしただけだという。
直也は今日は帰ると告げ出て行くと、るり子は清治に心配して
くれた事を感謝する。

翌朝、直也は会社の前でるり子の来るのを待っていた。
直也はるり子が来ると、同じ会社というのも悪くないなとし、
嫌でもこうして逢えるという。ちゃんと話したい事を告げ、
今晩マンションに来ないか?と告げるが、まだ話す気にはなれ
ないという彼女。その気になったらいつでも来て欲しいと語る。
るり子は同僚に会うと今日は会社を休む事を告げ帰宅する。

水口がるり子の家の近くで待っていた。
会社に電話したら早退した事を聞いたという彼。昨日涙して
いたので心配したという。迷ったときには自分の思うように
やれば良いと告げる水口に対して、自分でどう思っているのか
分からないのだという。そんな彼女に対して初めて心の中を
見せてくれたねと語る。

るり子は家に帰ると風邪を引いたので早退した事を語る。
しかし母だけはその異変に気がつく。何が有ったのか?と尋ねる
がちょっとしたケンカだという彼女。私に話せないのならば
久美子にでも話しなさいと言われる。
直也もるり子の実家へとやってくる。休んだと聞いたので心配
したという。直也はるり子にどうして欲しいのか?と尋ね許して
もらえるならば何でもすると語る。るり子は自分に腹が立って
いるとし、怒らないから何でも言って欲しいと言ったのに、
貴方のことを信じられなくなっているという。俺は本当のこと
を話したと語ると、ホントは本当のことは話して欲しくなかった
と語る。あのまま結婚してしまえば良かったと吐露する。
直也はるり子と結婚したいことを改めて語り、結婚後の自分の
事を見てくれないか?と語る。るり子は寝たのが誰でもなく
妹だから辛いことを語る。
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直也は久美子との関係を認める。るり子は彼を好きだとしな
がらも結婚に関してはこのまま進むべきかどうかで悩む。
なかなか直接話し合いをする雰囲気ではない中で、るり子の弟
清治は姉の相談に乗り、色々と奔走する。

ようやくドラマとして面白くなり始めた感じがする。
7話まで我慢して見てきた甲斐が有ったという物だ。

一度裏切ってしまう事で、どうしてもその傷が完全に癒えるこ
とは無いだろうし、心の中でその不満感はいつ爆発するとも
なくくすぶり続けるという事で、今回有る程度久美子の主張に
も頷ける所があった。

結婚してしまえば良かったとするるり子の態度。
急に久美子という存在が大きくなり、不安になった途端に
彼にすり寄っていく態度そのものが、なんとなく嫌らしくも
感じるし、るり子自身に肩入れできずにいる。

清治は受験生で大変な時期だけど、姉のために上手く立ち回って
行く辺り、良い関係性が描かれた。女性同士の姉弟よりも、
男女の方が案外上手く行ったりする部分も有るのだろうね。

直也が久美子と関係を持ったことは両親に告白出来ずにいる
中で、ようやく結婚を延期する事を語り始めた。
しかしるり子以外の人は、直也の性格を見て二人の関係を
後押ししたし、今までエゴと劣等感の固まりのような父・良夫
も今回ばかりはなかなか熱く語る姿があった。

それでも言うことを聞かないるり子を非難するべきなのか。
それともそこまで言われても頑なな態度を見せているるり子の
心を尊重すべきなのか。
家族としても見守るほか無いと言ったところなのだろうか。