想い出にかわるまで
(1990年1月期、金曜22時枠・TBS)
1990年1月12日から3月30日

脚本:奥村俊雄(1)-(3)、内館牧子(4)-(12)
演出:大岡進(1)(2)(5)(6)、森山享(3)(4)(7)(8)(9)(12)
遠藤環(10)(11)
プロデュース:遠藤環



第9話 1990年3月9日 胸の中の想い
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るり子は妹・久美子と直也の結婚式には出席できず、帰宅した
彼らの元に行くとおめでとうと告げる。
帰り際に彼女はエレベーターの中で涙する。

るり子の元に母から電話が鳴る。元気だからと安心させる彼女。
暫くしたら働くつもりである事を語る。
るり子は求人誌を見ているとそこに水口がやってくる。
彼は個展を開くためにるり子にも仕事を手伝って欲しいと頼む。
るり子はそろそろちゃんとした就職をしたい事を告げるが、10日
間で良いからと説得する。
撮影所に行くと、るり子は現場でアイディアを出していく。

久美子は直也のために朝食を作る。
出向することになったマリンセンターには食堂が無いことを
受けて彼女は直也のために弁当を作る。

登美子は清治に対して、ウチの仕事を継ぐ気はないかと尋ねる。
写真の学校に通った後に継げば良いとするが、父は反対して
のではないか?と清治。自分の方から拝み倒したことにすると
言う母。
しかしそこに父がやってくると、良夫は息子を傷付けてしまう。
清治は二浪するという。
妻の登美子はどうして逆撫ですることばかり言うのか?と問うと
気ばかり遣いすぎているという。貴方の無神経な態度が家族を
混乱させているという。跡継ぎに対しても良夫の方から息子に
頼めば良いことだとすると、何故親が息子に頭を下げないと
いけないのかと告げ、お前は黙って妻の仕事だけをしていろと
言われる。

仕事を終えたるり子と水口は、水口のアパートに戻り、彼女に
対してポジフイルムの分類の仕事を頼む。
るり子が仕事に対して躊躇する姿を見て、色んな事への拘りを
捨てるべきだと言われる。過度の拘りは人を動けなくさせると
告げる。

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結婚した直也の事を表明的には祝う物の、引きずる物が大きい
るり子。直也もまた久美子との生活をしつつも、るり子の姿を
追ってしまう。るり子を元気づけるために水口は仕事を与えて
いくが、そんな中、沢村家では新たに母が父と衝突して、家を
出る事態に陥る。

直也が子会社に出向になったことを知って、責任を感じる
るり子。自分自身が納得するために延期した結婚だったが、
意外なところで次々と波紋が広がっている様子が描かれた。
直也は元々こんな事態も想定し心配していたであろう事だけど、
るり子にはそんな事情も分からなかったのだろうか。

水口とるり子を巡り、優佳だけでなくさやかや清治も反対を
示す中で、どんな方向に転がってもなかなか幸せが見つからない
様な感じがする。

水口もまたるり子の為だとしているけど、彼女を雇えば優佳
がるり子を傷付けるであろう事が分かっているはずなのに、
そんな状態で雇おうとしている所がちょっと安易な行動にも
映る。

良夫の態度が一昔前の頑固で融通の利かない父親像だった。
息子と衝突しているのは目に見えて分かっていたことだけど、
二人の娘、そしてついには妻にまで衝突する原因を作ってしまう。

家庭に入る妻は、食事を作る毎日だけれど、夫側も仕事の毎日
な訳で、人間の生活に特別な毎日など存在しないような気が
する。ただ妻も仕事をしているのだから、当然夫も家庭の事に
協力すべきだよね。夫がお茶だ食事だと語るタイミングの悪さ
が笑えるほど最悪で、他人の事を不愉快にするべく存在して
いる感じが何とも言えないものがあるな。

沢村るり子 …… 今井美樹 (長女)
高原直也 …… 石田純一 (るり子の婚約者)
沢村久美子 …… 松下由樹 (次女、三流銀行に内定)
沢村良夫 …… 伊東四朗 (父、印刷会社経営)
沢村登美子 …… 佐藤オリエ (母)
沢村清治 …… 大沢樹生 (長男、予備校生、さやかが好き)
水口浩二 …… 財津和夫 (兄、水中カメラマン)
水口さやか …… 高樹沙耶 (妹、エアロビインストラクター)
富永優佳 …… 響野夏子 (直也の関係者)

ユミコ …… あめくみちこ (るり子の同僚)
ナオコ …… 青山美恵子 (るり子の同僚)

仁科扶紀、大森博


銀行融資担当 …… 佐戸井けん太

山崎大輔、江口正和


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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