想い出にかわるまで (1990年1月期、金曜22時枠・TBS) 1990年1月12日から3月30日 脚本：奥村俊雄(1)-(3)、内館牧子(4)-(12) 演出：大岡進(1)(2)(5)(6)、森山享(3)(4)(7)(8)(9)(12) 遠藤環(10)(11) プロデュース：遠藤環

第11話 1990年3月23日 逢いたいけれど…
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直也とるり子は待ち合わせし、再会すると互いに愛を確認し
合いキスをする。君のことが忘れられなかったというと、るり
子もどうして延期なんてしたのかと呟くるり子。誰が見ても
私のは俺だとし、久美子の一途さに折れてしまった事を告げる。
るり子も結局自分のことしか考えていなかったと言う。
結婚前にもっと話し合うべきだったことを告げ、急ぎすぎたの
だという直也。結婚しておけば良かったというるり子に、君と
やり直したいと言う。互いにやり直したい意思を確認出来た
事で直也は今夜久美子に話すと告げる。分かって貰うまで話す
つもりだという。
直也は彼女をアパートまで送っていくと、今日はこのまま一緒に
居たいと語る。るり子もそれに賛同するが、でも帰ってくれと
告げる。直也は明日また同じ場所・同じ時間に逢おうと告げる
が、るり子は逢いたいけど逢わない方が良いのかもしれないと
告げる。

帰宅する直也。久美子は待っていたが、風邪を引いたという
彼女は熱っぽかった。専務の話はどうだったのか?と聞かれ、
ハッキリとは答えられない直也。

一方清治はるり子のアパートにやってくる。
清治は姉に印刷所を継ぎたいこと。自分が継げば一気に家族が
落ち着くと言う。るり子はそれならば私が母親に話してあげる
という。

清治はさやかの家にいくと、暫くしょっちゅう逢うことは出来
なくなるかもしれない事を語る。コンピュータの学校に入学
するための入学金をアルバイトで稼ぐためだという。清治は
さやから寂しいか?と問うと、別にと答える。それを聞いて寂し
そうにする清治に対して、最初は年下の男の子を好きになる
とは考えもしなかったが、いつの間にか好きになっていたことを
語る。

清治はさやかを連れてるり子のアルバイト先である本屋にいく。
そしてそこで正式に付き合うことになったと報告する。
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るり子と直也は今でも互いに愛があることを確かめ合うと、
再びやり直すべく前に進もうと提言する。しかしるり子は
落ち着き始めた家族が再びバラバラになることを恐れるあまり
自分勝手な行動は出来ないと考える。

やり直そうと決めた二人の前に次々と難題が立ちふさがる。

最初は話そうとしたときに久美子が風邪を引き、次は突然
田村部長から夫婦同伴のロス駐在の話を持ちかけられ、
離婚話を切り出せば、久美子がるり子に釘を刺しに行く。
最終的には父・良夫の猛烈な反対によって、どうしても元の
姿に軌道修正する事を許さない現実。

結婚を延期しなけば良かったと今更ながら実感するも、後悔
するときに恋人は居ない状態。そんな事で延期した彼女が
そう簡単に直也の意見を受け入れて、素直に二人だけの幸せ
を求めるとは考えづらいものが有った。
ただ感極まって二人が求め合うところは、素直に二人が幸せに
なって欲しいと感じることが出来た。

水口の役割がかなり好感度を持てるように成長し、今まで
好きだと言っていた時の勢いもなくなり、良いアドバイザーと
なっている。

また清治の役割も際だち、男の子って感じに頼りになる存在
になってきた。やはり父親と渡り合うためには息子の存在は
欠かせないだろうしね。

結局一人で結論づけてしまうるり子の性格はそう簡単に変わる
ものがなかった。
離れたくないとすり寄る直也とるり子のやりとりは、なかなか
真に迫っていて良い感じのやりとりに見えた。

さて最終話はどんな結末を用意するのか。

家が燃えてしまうエンディング。そんな状況の中、ダイアナ・
ロスの曲が流れる辺りは、野島伸司作品っぽい味付けだった。