新空港物語
(1994年度1月期・テレ朝・木曜21時枠)
1994年1月6日〜3月17日

脚本:塙五郎、中村勝行、ちゃき克彰
演出:山口和彦、田中秀夫ほか
プロデューサー:五十嵐文郎、高橋勝、南條記良、力武敏彦
音楽:本多俊之
主題歌:「Don't Leave Me」B'z
テーマ曲:「あの時のように」山根康広




 

第10話 結婚サギ!?ニューヨークへ消えた若妻

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ノースウェスト航空18便が成田を離陸するのを見守る久美子。

一方純平に対して、一人の女性・空子が突然トイレはどこかと
声をかけ、ト
イレに行く間に荷物を預かってほしいと頼まれる。
純平は快く応じる中、谷川がやってくると、サボっているな
と指摘される。純平は客の荷物を預かっているのだとするが、
その時突然赤ちゃんの泣き声が聞こえる。あの女性が赤ちゃん
を置き去りにしていったのか?

その頃久美子はカフェで休憩していると突然麻子という女性が
久美子が空港スタッフだと知って声をかけてくる。
麻子は突然新道純平を知っているかと問われ、
彼は結婚しよう
と自分のことをそそのかせて、お腹に赤ちゃんがいるのに
突然逃げたのだ
と告げていく。私は
ROSAというクラブに勤めて
いるので会ったら話しておいてくれと告げられる。

赤ちゃんのことを管理センターに連れて行く。
潤三は空港検察に任せるしかないことを告げる。空港に赤ちゃ
んを捨てた場合、その日に引き取りに来ることが多いと潤三は
経験から語る。

スタッフたちは仕事を終えると全員で飲みに行く。
純平は赤ちゃんを連れてその場につきあう中、香山が突然
神妙な面持ちをしていることを目にする。そして飲んで踊り
まくる立花に対して、
突然の愛の告白・そしてプロポーズをする
立花はチーフをからかうなとするが、香山は真剣だとして
アピールするも本気にとられず、チーフは帰ってしまう。
また振られたか・・とつぶやくが、純平は熱い思いは伝わって
いるはずだとして慰める。

帰り道、谷川と純平は一緒に車で宿舎に向かう中、谷川は
香山たちのことを話題にし、純平にもそろそろ久美子との件を
決着をつけろという。久美子は高田との婚約を解消したのだろう
とし、二人は帰り道に久美子の自宅へと向かう。

夜遅くに訪れるが、久美子は二人をアパート内へと向かい入れて
くれる。赤ちゃんをつれていることに驚く彼女に空港で置き去り
にされた赤ちゃんだと説明する。

久美子は昼間麻子からいわれたことを純平に話し、このマッチ
のことを知っているかと告げる。しかし純平にはまるでなんの
ことなのかわからず女性の存在を否定する。久美子は私は嘘を
つく人が嫌いだとするが、俺がそんな男に見えるのかと反論
する。
濡れ衣をはらすという純平はすぐにマッチに書かれているクラブ
ROSAにいくと麻子という女性を捜す。麻子から直接、俺が
新道純平だが君と何か関係が有るのかと問う。すると純平は
今そこで飲みに来ているという麻子。
自分の名前をかたっている
やつが居ると知りその男性を見に行くと、そこに居たのは高田
だった

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■空港に子供が置き去りにされる

トイレに行くとする女性の荷物を容易に預かる純平。
中にいるのが赤ちゃんであるという事を当然知るよしも
無かったが鳴き声から判明する。

■麻子という女性

麻子と空子に繋がりがあるというのは相当出来過ぎな流れ。

その麻子がわざわざ久美子の前で純平は酷い男性という事を
吹き込んでいたけど、流れからすると高田がそれをやらせたの
だろうか?正直偶然とするには少々出来過ぎな流れではある。

■高田という男

なんだかよく分からない男だけど、同情の余地がまるで無い
訳ではない。以前のエピソードでは婚約しようとしていた
女性が仕事を選んで振られたし、そして今回もまた久美子に
結婚式を前にして降られた経緯がある。

ただ純平の名を語って悪事を働いているところなどは、かなり
の嫌悪感を抱く人物であった事は間違いない。

■子供を捨てた母・空子

因果の関係と言えば良いのか。
空子も20年前に空港で母親に捨てられた経緯がある様だ。
それにしても自分がされたことを自分の赤ちゃんにもそうさせ
るという辺りがなんとも言えない。婚約者に妊まされて、そして
金まで持ち逃げされたという流れの中、ニューヨークには
一体何が有るというんだろうか?

■高田と空子

偶然にもニューヨーク行きが同時に重なっていたのでこの
二人デキているのかと思わせた。
しかし単なる偶然。
ただ篠崎が語っていたように赤ちゃんを捨てた人は大抵
翌日には取り戻しに来るということが結果として描かれていた。
ただ篠崎の根拠もいい加減で、空子は20年間母親が迎えに
きていないんだよね。

■純平よ、赤ちゃんを連れて酒場に行くな

凄く違和感が有るシーンだった。
普通赤ちゃんがいるからといってアルコールの有る店に赤ちゃん
連れで行かないでしょう。
それよりも空港職員が赤ちゃんを預かるものですかね。
赤ちゃんを育てた経験もない人に預けることは怖すぎる気が
するのだが・・・

■中途半端にドラマを盛り上げた

最後の最後でちょっと癖のある展開を用意しようとしたの
だろう。高田を悪者にせず自分から身を引こうとする姿。
久美子からも指摘されていたけど、高田の気持ちだけで
私やあなたの気持ちはどうなのかと問われて、なんだかよく
分からない言い訳をしていたな。そしてそれを言われて
高田に付いていこうとする久美子も久美子って感じ。

■篠崎の20年前

成田が無い頃には羽田に勤務していたという。
篠崎が検事として働いていた時代っていつのことなんでしょう
か?
空子という名前は篠崎が付けたとのこと。
ごっどふぁーざーってヤツですね。

■無線技術、IT技術が・・・

成田離陸2時間後には無線が通じないとして、飛行機とは
連絡が付かないというのはちょっと今では考えられない
ところだけど時代を考えると仕方が無いのか。
まるで電報のようにして、メッセージが送られてくる。
今のようなレーザー方式、インクジェット方式ではなく、
ドットインパクトタイプのプリンターというところもまた
レトロ感が有ったな。

篠崎潤三 …… 植木等 (空港管理センター室長)
新道純平 …… 東幹久 (空港管理センター勤務)
藤沢久美子 …… 鈴木杏樹 (航空管制官)
立花洋子 …… かとうかずこ (空港管理センターチーフ)
宗方克也 …… 布施博 (空港管理センター主任)
香山康二 …… 布川敏和 (空港管理センター勤務)
谷川銀次郎 …… 勝村政信 (空港管理センター勤務)
栗山荘子 …… 鈴木蘭々 (空港管理センター勤務)
高田豊 …… 菊池孝典 (パイロット。久美子の恋人)
八巻澄子 …… 川嶋朋子 (空港管理センター)
中野克子 …… 吉村美紀 (空港管理センター)
下田昌代 …… 松井祐未 (空港管理センター)
山村秀子 …… 中村裕美 (空港管理センター)
木下管制官 …… 善田卓也

二宮刑事 …… 木村元 (空港・中央警察)

下山加代 …… 柏木由紀子 (空子を20年前に空港に捨てた)
麻子 …… 大島花子 (空子の友人)
兵頭空子 …… 亜里香 (一流企業、息子を空港に捨てる)

石浜加奈恵、北村行正、伊予博史、内田三知代、大網徳行
大原拓也、寺尾隆、小山夢美子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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