東京ラブストーリー
(1991年1月期・フジテレビ・月曜21時枠)

脚本 : 坂元裕二
プロデュース : 大多亮
企画 : 山田良明
プロデュース : 大多亮
演出 : 永山耕三(1・2・5・7・9・11)、本間欧彦(3・4・6・8・
10)
主題歌 : 小田和正「ラブ・ストーリーは突然に」

http://www.bsfuji.tv/top/pub/love_story.html




 

第5話 いつも思い出して
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リカと完治は付き合う事になり順調にデートを重ねる。
路上で売っていたアクセサリーを見てリカはプレゼントを
強請る。安物のネックレス故にもっとちゃんとしたものをプレ
ゼントするというがこれで良いのだという。
二人は完治の家でくつろいで居ると、完治は今日泊まっていく?
と尋ねる。完治は一人だと寂しがるからねというリカに対して、
俺は一人でも楽しいのだと強がる。リカもまた意地悪して
それならば帰宅すると言って外に出ると完治は追いかけてくる。
俺は
週一で銭湯にいくだけだという。リカはそれならば私も
一緒にいくと語る。

二人は寒い中銭湯にいき、仲良く帰宅。
また一緒に来ようというリカは、銭湯が新鮮だと感じていた。
完治はそれならば
今度の連休に温泉に行かないかと誘う。

連休にさとみと三上も誘うことに。
さとみと三上は互いに気まずい思いを引きずっていた。
三上はさとみの心の中に長尾にある事を指摘していたのである。
三上は完治に遭うと、俺とさとみが別れたら嬉しいか?と問う。
三上はさとみに対してこの間遭っていた女・尚子は何でも無い
からと告げ、この間言ったことも忘れて欲しいと語る。

いざ四人で三上の車で
水上温泉に行く。
一面雪景色の中、温泉地に到着する。
トランクに有る荷物を巡って三上はさとみの荷物を持ってあげ
るが完治はリカの荷物を持たずに行こうとする。リカは嫌みを
語る中、完治に荷物を預ける。

部屋に到着。
完治はリカに普通は二人きりで来るものだろうにゴメンと
謝罪しまた今度二人で来ようと語る。

温泉に入りにいく。
女風呂・男風呂は衝立一つで繋がっている場所で、互いの会話が
聞こえていた。リカは悪のりして後でさとみちゃんの裸がどんな
だか教えてあげると語る中、リカは二人がいがみ合っているの
は三上の浮気なのかと問う。それを聞いていた三上は確かに
誤解されるようなことにはなったがそれは違うとし、
原因は
俺がさとみにヤキモチを妬いたから
だと告げる。

温泉から出ると、四人は射的、そして夕食を取る。
すっかり良い雰囲気になる中で、二対二で部屋に戻る。
リカと完治は布団が隣り合わせになっているのに照れて、
散歩に出ることに。
一方さとみは三上に対して本当に私のことを妬いてくれたのかと
問うと、三上はそれを認め、長尾とリカの二人がピッタリだ
よなと同意を求める。俺にはさとみだけだしさとみも俺だけ
だという事を忘れるなと告げる。

リカと完治は雪がふる中散歩へ。
話題は
昨夜見た夢の話だった。
完治はオムレツを腹一杯食べる夢だったとするが、リカは
完治が夢に出て来たのだという。フォークダンスを踊って
いて、歴代付き合った彼氏が出て来たが、いざ完治と踊る番
になると音楽が止まってしまう夢だったという。寂しくて
私は涙していたのに完治はオムレツの夢かとむくれるリカ。
二人は夢の続きとばかりに一緒にダンスを踊るのだった。
リカはその際、もう一人にはなりたくないとして、もう他の
誰かじゃ嫌だとして、完治のことを離さないと語る。

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いよいよリカと完治、そしてさとみと三上は付き合うことに
なる。一緒に温泉にも行って親睦を深めてより強い関係になっ
たかに思えたが、三上の周りにつきまとう女性の影がさとみ
の心に不安感を与えていく。

全ての元凶は三上なのか。
三上の過去の女性関係がさとみの心に不安感を植え付け、
次々と三上に近寄る女性の影がさとみの三上に対する信頼感
を奪っていくモノ。

尚子が今回三上と絡む中で、自分と似たような境遇の
人物であり、三上も自宅に居場所がない人物だったけど
尚子もまた家から早く出て行きたいとする願望があるようで、
完治がさとみをほっとけないのと同様に三上の中にも尚子
に対してはそんな思いがあるのだろう事が伺わせた。

色々とシチュエーションの作り方がシンプルながらも上手く
出来ている。
今見るとやはり完治とリカのやりとりにちょっぴり赤面して
しまいそうなこっ恥ずかしさなんかも感じるけど、まぁ
バカップルっぽくて本人同士幸せならば良いと思わせる。

さとみの完治に対する依存性はかなりズルさを覚えるし、
結果的に幸せを完全にぶちこわそうとしているところが
何ともいえない所だ。

夢の続きをしようとしてフォークダンスを踊ったり、
誕生日ケーキの火を一本ずつ付けていく中で、色々と情報
を引き出したり、その後に繋がる約束をしたり、今の心理状況
を描き出したりしてなかなか上手く出来ている。

嘘をつかれていることに我慢できないリカが、シラっと
ウソを付いた完治に問題が大きくなる前にぶつかっていくところ
など好感が持てる作りかな。

24時間私の事だけ見ていて!
そうしないと余所に行っちゃうよとするリカのストレートな
気持ちが完治の心にグイグイ入ってくる展開だった。

そういえばリカは上司と付き合っていたようで、いつでも私
は最後の恋だという気持ちでぶつかっている事を語っていた。
上司がリコを見る目というのも複雑なんだろうね。

赤名リカ …… 鈴木保奈美 (スポーツ用品メーカー「ハートスポー
ツ」の事業部勤務)
永尾完治 …… 織田裕二 (ハートスポーツの営業部に勤務)
関口さとみ …… 有森也実 (永尾の高校(愛媛東高校)の同級生。
元麻布幼稚園に勤務。)
三上健一 …… 江口洋介 (永尾の同級生。文京大学医学部の学生)
長崎尚子 …… 千堂あきほ (三上の医大の同級生。)
和賀夏樹 …… 西岡徳馬 (永尾の上司。ハートスポーツの営業部長
。)
渡辺昇 …… 中山秀征 (永尾の同僚。ハートスポーツの営業部員)
北川時子 …… 水島かおり (関口の同僚。西麻布幼稚園の保母。)
秋山緑 …… 五島悦子 (リカの同僚。ハートスポーツの事業部員)
石井景子 …… 伊藤美紀 (永尾の同僚)

ケーキ店・店主 …… 武野功雄

青木和代、前田賀奈子


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