東京ラブストーリー
(1991年1月期・フジテレビ・月曜21時枠)

脚本 : 坂元裕二
プロデュース : 大多亮
企画 : 山田良明
プロデュース : 大多亮
演出 : 永山耕三(1・2・5・7・9・11)、本間欧彦(3・4・6・8・
10)
主題歌 : 小田和正「ラブ・ストーリーは突然に」

http://www.bsfuji.tv/top/pub/love_story.html




 

第9話 行かないで
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失意のリカは夜に公園に居る所に上司の和賀に電話して来ても
らう。

翌日会社に行くと和賀は完治を呼び出し一緒にランチをする。
和賀はその席で完治にリカとの関係が現在どうなっているのか
尋ねる。転勤のことで揉めているのか。
リカはかなり前から
海外勤務を望んでいた
とし、元々海外で生まれ育った彼女には
アメリカに知り合いが多く、以前の
アイツは東京での生活は
不自由そうだった
のだという。しかし完治の懐の深さに惚れた
のだろうと。完治はリカも部長(和賀)も俺を買いかぶりすぎて
いるとし、自分には
アイツの全てを受け入れる度量はないと語
る。和賀は昨夜アイツに呼び出された事を告げ、カフェで
コーヒーを飲んだ事を告げる。やはりリカの愛情が重すぎるの
かと問うと、お前ならばリカの事を支えられると思ったという。
アイツから逃げたいのであれば簡単なことで、ロサンゼルスに
行かせろ
と言われる。

会社内で完治にリカの元にやってくると、今夜
アルジャーノン
で7時に待っている事を告げる。ちゃんと話したいとし、
俺たちのこと、これからの事を話そうと。

カフェで二人は話合いをする。
リカは完治にここに来るまでにいろんな事を考えていた事を
告げる。二人がどうすれば上手くいくのか。しかし全部忘れて
しまったという。そもそもロサンゼルスに行けば全てが何でも
なくなる事を告げる。完治は行くのか?と問うと、まだ返事は
していない事を告げる。
私は完治が止めてくれると思っていた
という。しかし完治はいくら何でも行くなとは言えないことを
告げる。ずっと海外で勤務するのがリカの夢だったのだろうと
聞くと、今まで一度もそんな事を聞いた事が無かったという。
完治と居る時にそんな事を考えたことは一度もないからだと
告げる。リカにとって一番良い答えが何かと告げると、リカ
は随分物わかりの良い彼氏だと告げ私が行っても良いんだね
と告げる。お前自身はどう考えているのか?として、完治は
何度もリカの答えだけを求めようとする。

尚子は三上の元に来ると、結婚式の招待状を渡す。
相手は秋川と言うのかと問うと、一度品定めさせろという。
それを聞いた尚子は招待状を取り上げると、呼ばれなくても
式場に行ってお前を連れ出すという。一度、
映画「卒業」
してみたかったのだという。尚子は私が結婚する事に何か文句
でもあるのかと問うと、好きな女が結婚するといっているのに
当然だという。私をあの人(さとみ)の変わりにするのかと問う
と、三上は尚子に自信を持つよう告げ、
お前は父親の為とか、
他の女性の変わりになるとかそんな安い女ではない
だろうと
告げる。

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さとみが三上と別れたことで、完治としては憧れのさとみと
急接近。リカが海外勤務の希望を出し、それが認められそう
な事を知って、完治をそれを利用して別れてさとみと付き合
おうと画策する。

なんだか凄く滑稽な展開だった。

リカは完治に対して私がアメリカに行くのをアナタが止める
べきだと叫ぶのに対して、完治は見て見ぬふりをして、
リカが行きたいのだから行くべき事を説いて、さも自分は
悪くないとした顔で演じていた。

一体今回の展開の中で何度完治に止めてくれと叫んだの
だろうか。

相変わらずこのドラマを見ていると、誰が一番悪いのか。
憎たらしいのは誰かを見てしまうところがあるけど、
完全に完治とさとみが憎まれ役に徹しているところが有る。

完治がさとみと逢った際には、リカの事を自由にしてやりたか
ったとか遠くから応援してやることが一番だと思ったなど、
もの凄く言い訳がましいところがまた実に憎たらしい。
自分がさとみと一緒になりたいから別れに利用しているとは
流石に言えないのだろうけどね。

リカ自身が完治に止めてくれといっているのに対して、
リカの人生は背負えないとする主張する。
完治の人生はリカとの出会いによって動き出したのではなく
既に高校生の時のまま止まっている。
リカは屋上で完治と逢った際には、今のままで居たい
と思った事は初めてであり、今までは明日にどんなに嫌な事が
起きると分かっていても明日が来ることが嬉しかったと述べて
いた事からも、完治との関係が特別だと語るも一切届く事は
無かった。

一番性格が変わったのはさとみなのか。
時子の後押しによって、完治との距離を縮めていき、間接的に
気持ちを伝えていく。恋愛は心が通い合った方の勝ちであり
はじき飛ばされた人が負けだという。その中に良い悪いは無い
というアドバイスによって、さとみとしては大胆な行動に出た。
突然完治の元を尋ねたのも虫の知らせが有ったのかな。

完治に呼び出されたリカとしては期待する言葉をかけてもらえ
ると思ったのだろうか?

三上と尚子のエピソードも興味深い。
じわじわっと尚子の心の中に三上の存在が大きくなりついに
は爆発した感じ。この二人大した関わり合いはなかった気が
するけど、尚子にとっては一目惚れだったりするのだろうか?

赤名リカ …… 鈴木保奈美 (スポーツ用品メーカー「ハートスポー
ツ」の事業部勤務)
永尾完治 …… 織田裕二 (ハートスポーツの営業部に勤務)
関口さとみ …… 有森也実 (永尾の高校(愛媛東高校)の同級生。
元麻布幼稚園に勤務。)
三上健一 …… 江口洋介 (永尾の同級生。文京大学医学部の学生)
長崎尚子 …… 千堂あきほ (三上の医大の同級生。)
和賀夏樹 …… 西岡徳馬 (永尾の上司。ハートスポーツの営業部長
。)
渡辺昇 …… 中山秀征 (永尾の同僚。ハートスポーツの営業部員)
北川時子 …… 水島かおり (関口の同僚。西麻布幼稚園の保母。)
秋山緑 …… 五島悦子 (リカの同僚。ハートスポーツの事業部員)
石井景子 …… 伊藤美紀 (永尾の同僚)

冨塚規政、飯村寿美絵、浜口啓二、田辺晃一

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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