豆腐屋直次郎の裏の顔

プロデュース:福永喜夫、北端泰啓、山口豪
脚本:柏原寛司(1)(5)(6)(9)(10)、峯尾基三(2)(4)、中岡京平(3)
山川昌子(7)、若月ユウ陽(8)、村橋明郎(9)
監督:小原宏裕(1)(2)(4)(5)(8)(9)(10)、村橋明郎(3)、杉村六郎
(6)(7)
選曲:山川繁
技斗:二家本辰巳

テーマソング:「GAMBLER」萩原健一
連続シリーズED:「Angel」萩原健一

http://www.bs11.jp/drama/1580/





第3話 老人ホームを救え!強盗大作戦
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百円もんじゃの店で、ナオは町内会のマサやニシ、ロク、スギ
などと飲みながら相談していた。しかしナオは佃煮屋のオヤジ
の話について行けず、店から出て行く。彼らが話していたのは
老後の介護施設の話で、自分たちも子供は当てにならないので
考えておいた方が良いと言うのである。

ナオは店に帰り豆腐を売り、夕食を食べている際に、妻の真知子
の元に電話が鳴る。電話の内容を聞くと、真知子の学生時代の
友人で一番の優等生だった女性が、嫌な夫を持ったばかりに
株と博打で借金して、ウチにも金を貸してくれと話しかけて来た
というものだった。ローン会社にも金を借りていて現在家を
取られそうなのだという。
翌朝ナオは新聞を読んでいると、
グローバルローン社に金庫破
りが入ったとの報道を目にする。しかし金庫破りは未遂に
終わったというもの。真知子によると親友もそのローン会社から
金を借りていたみたいだという。

グローバルローン社では、社長の尾崎耕一は、部下の渋谷を呼
び出し昨晩の失態を激怒する。実害がなかったので責任には
問わないが、マスコミを押さえられなかったことは問題だとい
う。この会社はクリーンな営業を心得ろと告げ、渋谷に会社を
任せて自分はもう一つの稼業である
尾崎経済研究所へと足を
運ぶ。

ナオはこの会社の外で社長がリムジンに乗って出て行くのを
見ていた。すると同じように会社を事を監視している老人の
辰巳周五郎を目にする。ナオは辰巳が会社の中に入っていくと
一緒に中へと入っていく。辰巳はこの会社のセキュリティを
さり気なく偵察に来ている様で、何か動こうとした際に、ナオ
は辰巳を止める。辰巳はナオの裏の世界での師匠だったのであ
る。ナオは辰巳に下見に来ていたんでしょう?と尋ねると
金に困っているのかと聞く。そんな会話の中、ツネとマリリンが
通りかかるのを見て挨拶する。ナオは辰巳にツネの事を紹介
する。
ツネが居なくなると辰巳はナオに対して、オレは決行するつもり
であり腹は既に括っているという。

辰巳はナオが10年前に独り立ちした事をきっかけとしてこの
世界からは足を洗っていた。3年前には
奥多摩の老人ホーム
"
希望ヶ丘フラワーホーム"で生活しているという。とても良い
ところで、パラダイスのような場所だが、入居者が増えたため
に、経営者である霧島ちづるが建て増しをした結果、3千万
円の借金を抱えており、手形が不動産業の村西の手に渡った
のだという。5日後に支払期限が来て、払えなければ差し押さえ
されるとの事。村西の背後には、このローン会社の尾崎が
手を引いていて、私有地にしようとしている事を知る。
尾崎は悪徳な生業で金を稼いでいるので、村西に払う金を
尾崎のローン会社から奪いその金で支払うのだという。
盗む方法は"叩き付け"だとするが、ナオは今の師匠では盗みに
入るのは難しいし、現役のものでもタタキは難しくなって
いるという。不当な取り立てならば警察に任せた方が良いとし
時代はもうアウトローのような人物を望んでいないことを告げる。
ナオはもし良かったらウチに来ないか?と師匠を誘うが・・・

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ナオは自分の恩師の辰巳周五郎が居場所としている老人ホーム
が経営に苦しんでいて、その原因の一つとなっているローン会社
から金を盗もうとしているのを知り、ツネとナオが変わりに
盗むことになるが・・・

老人ホーム側に落ち度が有るのではないか?と思わせる内容で
あり、ローン会社にはどんな罪が有るのかイマイチ分からない
所に違和感を感じた内容だった。

まぁ裏で汚いことをしている人物っぽいので、金を盗むことには
罪悪感は無いとするのも悪くはないけど、もう少し老人ホーム
に対する嫌がらせみたいなものが描かれているとそれなりに
説得力が有ったように思う。

ナオの師匠という事だけど、流石に強盗事件を起こすには年を
取りすぎた感じ。特に彼がやろうとしている方法論も、タタキ
と呼ばれる銃を使って強引に金を奪い取るやり方だし、流石
に深夜に忍び込むのとは訳が違うからね。

突き詰めていけばすぐに事件の真相が明らかにされそうなもの
が有るのかも。金を尾崎家に届けてしまったことで、ツネたち
にも足が付きそうだし、ツネがスーツケースをローン会社に
置いたのも防犯カメラを見れば一目瞭然。

かつての犯罪者も今時のハイテクなセキュリティには容易に
立ち入ることは難しいとする辺りのちょっぴり寂しさを覚える
ものがあるし、「傷だらけの天使」であれだけ暴れまくっていた
ショーケンが現実的な姿にちょっぴり時代の経過を感じるもの
が有るのかも知れない。

しかしまだ直次郎や真知子が老人ホームのことを気にするのは
早過ぎはしないか?子供もまだあんなに小さいのにね。

花井直次郎 …… 萩原健一 (豆腐屋、ナオ)
花井真知子 …… 渡辺えり子 (直次郎の妻)
花井一也 …… 小川和樹 (直次郎と真知子の子供)
屋台のオヤジ …… 梅津栄 (ラーメン屋、オネエ系?)
常山和之 …… 佐藤B作 (ロック座で働く、直次郎の相棒、ツネ)
本郷平八郎 …… 上條恒彦 (深川南署刑事)
草野麻里 …… 生稲晃子 (豆腐屋の隣の花屋で働く)
マサ …… 粟津號 (下町の自営業者仲間)
ニシ …… 丸岡奨詞 (下町の自営業者仲間)
ロク …… 野口貴史 (下町の自営業者仲間)
スギ …… 坂本あきら (下町の自営業者仲間)

マリリン …… レイチェル・エドワーズ (和之の彼女)
桜子 …… 千葉裕子 (花屋の店長)

辰巳周五郎 …… 花沢徳衛 (ナオの元師匠)
尾崎耕一 …… 大杉漣 (金融業)
霧島ちづる …… 東恵美子 (老人ホームのオーナー)

飯島大介、市川勇、藤田宗久、羽田圭子、平山直樹、福田亘
三宅ゆみか、吉田はるみ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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