世にも奇妙な物語
シーズン2

企画:河野雄一、清水賢治
監修:土屋斗紀雄
プロデューサー:塩沢浩二

http://www.fujitv.co.jp/kimyo/





■■#17
▽三人死ぬ

脚本/棟居仁 演出/山田大樹
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ワイドショー"レディース・モーニング"では弁護士の武内の解説
と共に今日の事件について語り合う。駅のホームでの暴行殺人
事件がおきたが、市民の無関心で人命が失われているケースで
あるが、人ごとには関わりたくないという現代に於ける人の悪い
面を浮き彫りにした事を語る。仲裁に入ったが巻き込まれるケース
も有り正義感のある人が損をするのは皮肉だという。
武内は「刑法第37条緊急避難」のことを引き合いに出す。例を
あげると、船が沈没し脱出出来た乗組員の一人が一枚の板で
海面に浮いているがもう一人の乗組員がその板に寄りかかれば
沈んでしまう場合、相手に捕まらせずに死なせても罪とは見な
されないというものだった。武内は人を死なせても助けるよりも
自分の命を犠牲にすると語る。あくまで個人の意見だと。
武内先生らしい意見だということで番組は占いへと移る。
武内は帰宅する前にその占いを見ていく。武内はインチキな手品師
なんだろうと話半分で見て居た。占い師のMr.ハヤマは、
水晶玉に触れると時間の流れを移動出来るのだという。その
為には精神エネルギーが必要でスタジオでは無理だが、過去ならば
覗けるという。昭和43年12月10日、刑務所が見える・・近くに現金を
積んだ車に白バイの警察官。4億円事件だという司会者。
右目のホクロが見えるというと、武内は4億円事件の容疑者は左目
のホクロで色白でやせ形の男だったハズだとして、嘘をつくなら
もっと勉強しろと語る。
そんな中、プロデューサーから武内に時間は4年前のヨツトモ銀行
でおきた凶悪事件を取り上げたいことを聞かされ資料を渡される。
猟銃事件で人質は3人死亡し、警察官が翌朝突入して犯人は射殺され
たという事件だった。
武内は控え室に水晶玉が置かれているのを見て触れてみると、
なんとその玉を落としてしまう。
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山さん、「太陽にほえろ!」以外で久しぶりに見た。
未来が見えてしまうというのはある意味罪なことで、過去の世界
の事情を知っていることもまた人間性を狂わせるところに繋がる
な。突発的なことならばまだしも、これだと計画的に誘導した形
になってしまう。
あれだけ大口にテレビの前では他人を犠牲にするくらいならば
自分の命を捧げるみたいな言葉を発していたのに、いざとなると
全くの逆の態度を見せるというのはよくあることなのかな。

事件では3人の被害者だとしていたけれど、現実には4人だった。
顔を潰されて生きて居るとは思えないけど暫く重傷だったのか?


武内 …… 露口茂 (弁護士)
ユキオヤマト
岡本達哉
亀山助清
ドン貫太郎
横山あきお
塚本修
松村彦次郎
谷本薫子
後藤恭子


▽覆面

脚本/棟居仁、新山哲 演出/河崎実
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明後日手術を控える南郷宏は病室でプロレスを見て居た。
彼が応援するのはライガー。そこ兄の南郷がやってくると、少
しはテレビではなく勉強しろと語る。南郷は先輩の覆面レスラ
ーの獣神サンダーライガーを病室に連れて来ると弟は大喜び。
君は手術をするのが怖いのだろうと問われると宏はライガー
こそ試合の時には怖くはないのかと問う。勿論怖くてたまらない
時が有るが逃げることはしないという。男は戦わないといけない
時が有るのだという。明後日が手術だろうとし、ボクもタイトル戦
のかかった大事な試合がある事を語る。マスクに互いの勝利を
誓い合おうと告げる。
南郷はライガーに心臓の手術で助かる見込みは50%であることを
語る。しかしライガーは男の約束だとして助かるだろうと語る。
帰り道にライガーは居眠りしているトラックに轢かれて重傷を
負う。
新日本プロレスでは、ライガーが轢かれたことが話し合われる。
夕べお前と別れた直後に車に轢かれたのだという。この事は
マスコミに伏せているが日本のマット界にとっては致命的だという。
問題は明日のジュニアヘビー級のタイトルマッチであり、南郷に
対してお前は一番体型がライガーに近いので代わりに出場しろという。
しかしトレーナーは南郷はまだトレーニングしていない素人だと
して、下手に敵の攻撃を受ければ首が折れて死ぬと語る。
しかし弟を悲しませる事は出来ないとして、夢を守る為に出場する
と語る。
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覆面の下には誰が入っているのか分からない。
あの覆面を被るものに生命を吹き込んで、まるでライガーが
乗り移ったかのようにして試合に出る。
手術中の弟の脳内映像とリンクして、戦い勝利することで
弟は助かるけれど、兄は死んでしまうという悲しいエピソード。

その人の中に魂が乗り移るというエピソードを見ると、
「タッチ」に於ける新田との対決に於いて、達也が語ったことが
印象的。正確には忘れたけど、「和也が乗り移っていると思うときが
ある。そういう時は決まって打たれない」と。最後の新田の戦いでは
和也が乗り移ったかのようにして勝利する姿が有ったよな。

新日プロレスが盛り上がっていた時代の話で、あのレフリーの人
とかよく見かけたよなぁ。

獣神サンダー・ライガー(声:中村大樹)
二橋進
睦五朗
日高幹弘
二家本辰巳
松岡英治
倉掛欽也
山口雄介
田中秀和
山本隆司
金本浩二
山本広吉
二瓶鮫一
石原辰己
田公雄
塚本ゆう子

▽切腹都市〜ハラキリシティ〜

脚本/棟居仁 演出/一瀬隆重
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ニューヨークでロバーツは上司から日本語学校に行き勉強し
東京に行くことを告げられる。日本のカミカサゼ物産と合同
事業を始めるのだとし、これは命令だという。
日本は近代国家で東京はニューヨークに並ぶ大都市だとし、人々
はブランド品を身につけ、ハンバーガーを食べ、フランス料理を
食べている。みなさんが抱いている奇妙なイメージは全くの誤解
だと日本語教師は語る。私たちは日本を他のアジアの国と混同し
がちで手を合わせて挨拶するのはインドだとし、日本人は頭を
下げるだけだと語る。

ロバーツは日本の空港に着くが空港にはカミカゼ物産側の迎え
の人が居ないことを知り、仕方なくタクシーで向かうことにする。
しかし都心は渋滞。ロバーツはモヤの先に昔の日本のイメージ
する人々が行き交う姿を目にする。日本は我々の理解を超えた
奇妙な国なんだと。

加藤部長に会うロバーツ。カミカゼ物産はロバーツがイメージ
していた通りの会社。全員が黒縁眼鏡をした社員たち。空港に
迎えに行けずに申し訳ないとして部下がスケジュールを間違えた
という。その部下は突然土下座をして謝罪するが加藤は見苦しい
マネはするなとして部下に語る。

夜には加藤家に招待されるロバーツ。
みんな着物を着て接待される。タコは生が一番だとして日本刀で
斬りつけそのまま食べる光景が有った。
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これは完全にアメリカを初めとする日本の現代の誤った価値観
を皮肉として描いたエピソード。
海外ドラマを見て居ると今でもこれと似たような描写が有り、
特にアメリカ人は酷い先入観を持って同等のもののように
日本を描き続けている。
なかなか刷新されるような情報が日本から発信されていない為
なのか。それとも外国人にとって閉鎖的日本という国がなかなか
認知されていないのか分からないけれど、とにかく外国人が
今でも日本はこんな事が起きているのだろうということを盛り込
んで描いたものだった。

こういうイメージでも日本という国が認知されるのであれば
良いとは思うんだけど、いつまでも人のイメージって変わらない
んだよね。この辺は最も近くて遠い国だと言われる韓国を見れば
一番分かりやすいのかも。

変なところで忍者が出てきたり、時代劇風の価値観を持つ日本人
とか、70年代の日本人サラリーマンの姿が描かれているところ
など、滑稽そのものだけど、一番の驚きは竹中直人さん

ジョン・ロバーツ …… ケント・ギルバート
加藤部長 …… 竹中直人 (カミカゼ物産)
加藤弥生 …… 鶴田真由 (娘)
切腹の部下 …… 利重剛

加藤賢崇
佐塚真紀
アイデン・ヤマンラール
タビーナ
忍竜
杉原光輪子




佐久晋吾



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