世にも奇妙な物語 シーズン2 企画：河野雄一、清水賢治 監修：土屋斗紀雄 プロデューサー：塩沢浩二 http://www.fujitv.co.jp/kimyo/ ■■#34 ▽無人艦隊 脚本／棟居 仁 監督／井上芳夫 -------------------------------------------------------- 海上自衛隊・第一自衛隊郡護衛艦"はたかぜ"。 突然の命令で急な出航となる。副官で二等海佐の水島も理由 は分からない事を語る。休暇中に呼び出されたとして船員達も 不満だった。通りかかる滝沢に対して、張り切るのは分かるが 疲れたら海上自衛官は勤まらないぞと声を掛ける水島。 どうして休暇が取りやめになったのかとみんな不思議だった。 艦長からは何も聞いていないという。河合は奥さんとケンカし て実家に帰るのではないかと心配しているみたいだとして、 水島に報告すると、みんなそれぞれ事情が有るという。うちの 子・サトルも出てくる時には熱があったが、海に出たらみんな 忘れないとダメだという。水島は艦長室へと行くと事情を聞く。 2時間前に野島崎沖50マイル、大島東方海上で訓練中の潜水艦 "あらしお"に異変が有ったようだという。艦内から乗組員が 消えたという知らせが入ったとし、それの調査に出るのだという。 ハッキリしたことは分からないが、無線の中で「人が消える。 みんな居なくなる」と聞こえた後通信が途絶えたという。非常 事態なのは確かだと。 問題の海域に到着するとレーダーには潜水艦が探知される。 ミサイルの準備をし、戦闘の可能性があることを示唆する。 艦を守る準備も整えろと命令し、第一分隊長を潜水艦に送れ と艦長の指示がある。ボートで潜水艦に乗艦すると艦内には 誰もいなかった。機器は作動した状態で居住区に人影はない。 食堂は先ほどまでいた後が有った。 メアリー・セレスト号の様だといると、19世紀の大西洋の貨物船 がこれと全く同じだったという。船の中には争った形跡も非常が 起きた様子もなく、ただ人が消されたのだという。 竹下が居なくなったという連絡が入ると、艦長は急いで戻る様 指示を出す。二人も居なくなったとし消えたんだという。 コックの坂本と飯島も乗員が消えていることを話し合っていた。 居住区でも同じことが起きていると。艦長から説明があるという ことで集まる中、河合が目の前で消えるのを目にし、"はたかぜ" でも異常が起きている事を知る。 -------------------------------------------------------- ドラマの中でも語られている過去に起きた事象を自衛官に 当てはめて描いたもの。 アメリカのドラマだと突然人が消えるようなドラマが多いけど、 このドラマの背景の一部を抜粋しこの海域だけで人が消えている ということを考えれば、ベースはバミューダトライアングルの ようなミステリーとして描かれている感じ。 世の中から人が消えるというのは誰にも分からない。 現場で起きている人たちだけが恐怖に陥る状況になり、どうすれば 自分という存在が消えずにいるのかということ。 戦争を意識して、何としてでも家族の元に帰還するんだという 自衛官としての精神を試された感じの内容であり、如何に現世に 対して生きたいのか。そして家族のことを思っているのかを 量るような内容となっていた。水島が鋭い感性を持っていたので 助かった感じだったな。 水島 …… 永島敏行 (二等海佐・副官) 伊東達広 阿部祐二 町田真一 白石貴綱 長澤隆 河合隆司 神田瀧夢 松浦隆 ▽あやしい鏡 脚本／棟居 仁 演出／今関あきよし -------------------------------------------------------- お前と別荘に来るのは何年ぶりかなという伊田は、継母の娘 年子に話しかける。母がいなくなってからは一度も来た事が なかったという。年子が伊田に対して冷たい言葉を投げかける のに対して、疑問を投げかける。私は愛想の良いOLで通って来た という彼女に私と話すときだけ特別なのかという。何が不満な のか。お前が別荘に来たいと行ったのだという。 シチューのお変わりを持ってくる中、年子は鏡の前に立つ。 幼少期・年子はこの鏡はインドの妖術師から買ったものだと して伊田から聞いていた。不思議な力を持つ鏡で人を殺した ことのあるものがこの鏡の前に立つと殺された人の陰が見える のだというもの。そんな中伊田はかつて戦争中に派手に人を 殺したという部下を連れて来て実験にはもってこいの人材だと してそれをやらせていた。金ならば払っただろうとして立たせ ると男の背後には殺されたものたちが多数見えるのだった。 伊田は銃の手入れをする。明日は絶好の狩り日よりだとして 一緒に行かないかと年子を誘う。動物を殺すのは嫌いだと いう彼女に男を殺しても良いのかと問う。社長の私の耳には 噂が入って来ているとし、随分と会社の男性社員からモテるの だろうと。専務も言っていたぞと。お前の母親も美人だったと すると、再婚するのででしょうという年子。どういう意味なのか と問うと自分が一番分かっているハズだという。母が死んで三回忌 も済んでいないのにもう次の結婚相手がいること。金持ちで地位 もあるので女性が放って置かないのだとし、お前の母もあちらか ら寄ってきたのだという。しかし浮気ばかりしていたこと。 お前の母は元は愛人だったのだとし、幼い子を2人も抱えて未亡人 であり、子供には父親が必要だと思い正式に結婚したのだという。 母にもよく言っていたわねとし、男は金と力があれば何をしても 許されると。実際にお前達にも不自由ない生活をさせただろう というと、母はあなたの母への暴力が原因で病気になり死んだ のだという。あなたは酒乱でもあると。 -------------------------------------------------------- うーん、全く面白くないエピソードだった。 鏡を使って殺したことを示す新事実を浮かび上がらせるとか、 殺害を犯した人物の真相を確かめるような流れを使う為に鏡 の前に立たせるような流れでも作れば良いのに、ただ話をして、 義父が如何に酷い男かを述べた後に、復讐しようとしてそれが 失敗し、結局返り討ちに遭うだけという で、伊田がその鏡によって何かヤバいことでも起きれば良いのに そういうこともなく、ただ鏡に映る。 結局伊田の一人勝ち。悪が栄える最悪のバッドエンディングで、 彼が生きて居る限りは女性の被害者は増えていくってヤツですね。 年子 …… 南野陽子 (義理の娘、伊田の愛人の娘) 伊田 …… 千波丈太郎 (社長、年子の姉と母を死に追い込んだ?) 岩崎三沙子 宮野恵里 田村亜耶 村上幹夫 ▽驚異の降霊術 脚本／あんじょうふみお 演出／河崎 実 -------------------------------------------------------- 「ホームズは実在していた?脅威の降霊術を徹底検証」。 現在人気の超常現象ブームをテレビで取り上げた企画。 山奥に名探偵ホームズの霊を呼び出せる潮来さんがいるという ことで、レポーターは推理作家の青山純も同行し現場に立ち会 ってもらうという。青山はホームズを好きな作家で有り、 更に憑依とか霊視などの非論理的なことは信用していなかった。 ホームズは元々コナン・ドイルが作り出した架空の人物なのに、 実在しない人の霊をどう呼ぶのかとして青山はカメラの前で アピールする。しかし一部ファンの間では実在すると言われて いてコナンが活躍を説明しているとされていることを語ると、 それはファンが居て欲しいとする願望だろうとし、そもそも 実証するものがないとして馬鹿馬鹿しいものだと一蹴する。 長い階段を登っていった先に潮来の家は有った。 息子の太郎が迎えに来ていて母がみんなを待っていると語る。 青山は家にあがる中、洞察力で色々とトリックを見つけていく。 ホームズ関連の書籍、老眼鏡、そして靴の数など・・・ 潮来の女性はこの職業をして40年経つという。 いよいよ降霊の実験を始めるとしてカメラを回し出す。 -------------------------------------------------------- 馬鹿馬鹿しさが一周した感じで、そこに楽しみを感じられるか どうか。 そもそも実在しない人物の降霊術に加えて、そもそも降霊術自体 のきな臭さも相まって、まさに胡散臭い争い。 そもそも青山が語っていたけれど、ホームズがいるという情報 自体が貧弱過ぎて、何の証明にもなっていない。 そんな相手を否定するのも馬鹿馬鹿しい。 ピンチの時になると派手な演出効果で誤魔化したり、息子や父親 が支援して詐欺を働いているところなど、まぁこんなものでしょう って感じのエピソードでした。 私が生まれる前のアイドルだった城みちるさんと、今とはちょっぴり 違う感じの柴俊夫さんの姿が印象的だったかな。 潮来が突然銭形平次がどうとか語る辺りもバカっぽすぎた。 青山純 …… 柴俊夫 (推理小説作家) 漆原の父 …… 玉川良一 (父親) 漆原太郎 …… 城みちる (息子) 漆原ノロ …… 石井富子 (潮来) 西山 …… 伴大介 (番組プロデューサー) レポーター …… 春井優雅子 佐々木秀志 佐久晋吾