バースデイ こちら椿産婦人科
(1999年10月期・テレビ東京・水曜20時枠)

脚本:松原敏春(1)(2)(3)(5-10)、田中ひろみ(4)、松本稔(8)
演出:中山史郎(1)(2)(7)(9)(10)、西本淳一(3)(4)(6)(8)、大垣一
穂(5)
プロデューサー:橋本かおり、照喜名隆、越智貞夫
音楽:寺嶋民哉
「STAY GOLD」緒川ヒロタカ

http://www.bs11.jp/drama/1580/





第4話 病と闘う母に捧ぐ息子の愛!
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秋、豊作の通うしらゆき幼稚園では、お遊戯会が行われ、
豊作は
白雪姫の王子役を見事勝ち取る。運動会ではビリだった
事も有り、豊作は名誉回復のために力が入っていた。
彩はそんな豊作のために
お遊戯会で着る衣装を手縫いして
創る
母・花田知子は彩が頑張りすぎていることや、裁縫が
苦手だと言うことを知り、自分がいつでも手伝ってあげるとす
るが、子供の衣装を創りたいのだとして、彩は奮闘する。
そんな中、彩は
下腹部に妙な痛みを感じていたが、疲れだと
して誤魔化す。

万作は洗面所で彩が飲んで居るであろう下剤を見つける。
便秘ならば適度な運動が一番だと万作は彩にアドバイスする。
とりあえず彩は仮縫いした衣装を豊作にあててみるが、どう
見ても違和感のあるものだった。明日には持って行かねばなら
ないとして豊作は気にするが、彩も明日までには完成させると
約束する。
しかし彩はそのまま眠ってしまい、結局母親の手を借りて
衣装を仕上げて届けてもらう。

お遊戯会当日。
彩は豊作の姿をカメラに納めようとしてビデオカメラを用意
し、10時からの演目の為幼稚園に出向こうとしていた。
他の看護師達にも居ない間、頼むとして病院に挨拶しに行く。
すると突然妊婦が腹痛を訴えているとして急患・寺井が運ばれ
てくる。出血もしている事から、すぐに万作やセツを呼び出そ
うとするがなかなか捕まえる事が出来ずにいた。静枝は彩に
幼稚園に行っても良い事を告げるが、彩はそんな訳にはいかない
として、とりあえず二人の医師が来るのを待つ。
万作が戻ってくると、彼は彩に今からでも豊作の様子を見てこい
と言われる。必死に走って幼稚園に向かうが、彩は少しずつ
下腹部の痛みが強くなる。幼稚園に着いた頃、ちょうどお遊戯会
は終わり、豊作の演技が見られないどころか、その場で倒れて
しまう。過労が出ただけだとして、軽く休んで一緒に帰る。

しかし帰り道、豊作はお芝居を観てくれなかったことに激怒し、
もう家には帰らないと言い出す。仕方なく祖母・知子の家につ
れて行く事になる。
帰宅すると万作にこの事実を伝えると、恐らく豊作も名誉挽回
したかったのだろうとし、普段ドジっぷりを見せていたので、
今日の姿を見て欲しかったのだろうと語る。万作は他にビデオ
を取っていた人からVTRを借りてみんなで上映会をすれば豊作
も機嫌が良くなるだろうと語る。万作はたまの二人っきりなの
で、子作りでもしようかと告げるが、彩は再び下腹部に痛みを
生じる。万作は触診すると、ただの便秘とは違うとして、一度
島田病院で診てもらうよう告げる。

病院でレントゲンを取ってもらうと確かに、彩の子宮には影が
有り、
卵巣腫瘍の中でも充実性腫瘍だと判明する。
左の卵巣だけであり、右は無事。万作は島田からその事実を
伝えられると、自分が執刀するという。万作はその事実を彩に
も伝え、例え片方の卵巣をとっても子供はまだ産めるのだと
告げる。手術は一週間後で明日から入院だと告げる。

彩は自分でも充実性腫瘍について調べると、卵巣腫瘍の中でも
充実性腫瘍は悪性の場合が多く、進行していると死亡する確率
も高いことを知る。知子は彩に大丈夫だと励ますが、卵巣を
取ったら子供が産めなくなるとして落ち込む。知子は万作のこと
を信じようと告げる。
夜、彩と万作は豊作に対して、母が入院することを告げる。

翌日彩は入院するが、同部屋には元村千賀子という女性が居る
事を知り挨拶する。彼女にもあすかという子供がいて、彼女が
母親に会いに来るとあまりに礼儀正しいことに驚く。千賀子に
よると、母子家庭だから特にしつけに関しては厳しくしている
事を聞く。

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豊作はお遊戯会で主役の座を射止め、なんとか母親に自分の
演じる姿を見てもらいたいと感じるが、そんな彩の前に急患
が来たり、彩自身が卵巣腫瘍の疑いがあるとして、豊作とは
すれ違いの生活を送ることになる。
腫瘍だと聞いて彩は一人最悪の事態を考え思い詰めてしまう。

癌だと聞かされた時の心境はその人にしか分からないものだろう
けど、これだけ周りで暖かくフォローしてくれる人のだから
肩を張らずにもう少し楽に生きて欲しいなという感じの展開
だった。

彩は何でも自分一人でやりたがるような性格を持ち合わせていて
なかなか人を頼ろうとしないところが、今回そのまま問題として
提起されたような格好だ。

彩がよかれとする事が息子にとっては反対に受け取られてしまう
こと。
ただ彩の行動が唐突すぎることもあり、豊作にとっては可愛そう
な展開だった。

当然女性として存在している卵巣や子宮の病気と共につきまとう
出産の問題を取り上げ、複雑な心境を与えてくれる。

このドラマでは理想的な家族の姿が有り、子育てを手伝ってくれ
る祖母の存在、そして病気などにすぐに対応してくれる父親や
友人の存在など、羨ましいほどの環境が整っている感じがするね。

同じ病室の女性は、相当な入院歴がある感じで、そこまで色んな
所に転移したりすると治ったりするのだろうか。

椿彩 …… 田中美里 (26歳、椿産婦人科)
椿万作 …… 伊原剛志 (36歳、椿産婦人科・院長)
椿豊作 …… 池田仁 (5歳、息子、しらゆき幼稚園)
平藤光一郎 …… 肥後克広 (36歳、新聞記者)
島田明 …… 林家こぶ平 (35歳、外科医)
花田知子 …… 松原智恵子  (52歳、彩の母、彩は養子)
青葉セツ …… 佐々木すみ江 (64歳、助産師)
菊地静枝 …… 大島蓉子 (看護師長)
坂崎梢 …… 舟木幸 (看護師)
吉田香織 …… 小林恵 (25歳、万作先生が好き)
桑山政江 …… 山本みどり (不妊治療中)
土屋礼子 …… 吉村涼 (看護師)
立花さゆり …… 中野若葉 (看護師)
藤田マサ …… 二木てるみ (真由子の母)

前田昌代

元村千賀子 …… 増子倭文江 (ガンで入院)
元村あすか …… 大平奈津美 (娘)

中山ちか、佐瀬幸子、山崎海童

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