バースデイ こちら椿産婦人科
(1999年10月期・テレビ東京・水曜20時枠)

脚本:松原敏春(1)(2)(3)(5-10)、田中ひろみ(4)、松本稔(8)
演出:中山史郎(1)(2)(7)(9)(10)、西本淳一(3)(4)(6)(8)、大垣一
穂(5)
プロデューサー:橋本かおり、照喜名隆、越智貞夫
音楽:寺嶋民哉
「STAY GOLD」緒川ヒロタカ

http://www.bs11.jp/drama/1580/





第5話 乳房喪失…ダンサー涙の決意
--------------------------------------------------------
卵巣腫瘍で手術した彩は幸い片方の卵巣を取るだけで、これから
まだ妊娠が出来るという事を知る。
手術の10日後、助産婦実習の復帰のためにリハビリしていた。
彩の母・知子も毎日来てサポートしてくれる。
彩が退院した事を聞いて、小山田夫妻桑山政江が見舞いに
来てくれるのだった。桑山はどちらが先に妊娠するか競争だと
告げる。

一方万作の椿産婦人科病院には、患者の一人・真紀あづさ(本名
マサキタミコ)
が訪れる。ずっと吐き気が続いており、最初は
つわりかと思ったという。過去にも同様の経験をしたときには
堕ろしてしまった過去があるとの事だった。風邪かも知れない
として、あづさは服をまくし上げると、下着を着けていない彼女。
診察して欲しいと迫る彼女に看護師の吉田香織は不機嫌な態度
を見せる。万作は胸に違和感が有ることを知り、触診すると
レントゲンと組織検査をした方が良いとして、すぐに検査を
する事になる。二週間後の11月18日に検査結果が分かるので
必ず来るよう告げる。

あづさは受付で金を支払う中、看護師の立花さゆりに対して、
万作先生は独身なのか?と問ったり、彼女に対して失礼な態度
を見せる。
そんな中、平藤が病院にやってくると、あづさの姿を見て、
新宿の
ストリップクラブ"ニューアート"のあづさである事に
気がつく。

一方看護師から入院している内藤蓉子の陣痛が始まったとの
報告を受ける。待合室では夫・滋が待つ中で、助産婦の青葉セツ
が女の子を取り上げるのだった。
セツは滋に対して40年間助産師をしているが、この子はとても
美人だと語る。しかし滋は生まれた赤ちゃんを見てある事が
気になっていた。それは
妻も自分も二重まぶたであるのに対して
子供は何故か一重まぶた
なのである。

一方ナーススーテションでは、立花は静枝や坂崎、土屋、香織
などに対して私はシツコイ性格をしているか?と問う。先ほど
あづさにそのように言われたという。しつこいというよりも
五月蠅い系だと言われる。
顔の話になると、気に入らなければ整形でもすれば良いと
告げる香織。

滋は万作の元を尋ねると、
メンデルの法則について尋ねる。
優性遺伝と劣性遺伝のこと。滋は一重に生まれた子供について
妻は浮気相手との子を産んだのではないか?と疑っていたので
有る。二重同士の子供でも一重になることはある事だとして
宥めるが・・・

万作は帰宅すると彩にその話をするる
実は万作は妊娠した際に奥さんの蓉子から相談を受けていたの
である。実は奥さんは元は一重まぶただったが、学生の頃からの
コンプレックスでプチ整形をしたのだという。子供が生まれた
時に一重の子供が生まれたら滋も心配するのではないか?と
いう事だった。それを聞いていた香織は、相手が気がついた時
に話せば良い事で、それまでは黙って居ても良いのではないか
と告げる。
彩は例え打ち明けて別れるような男性ならば結婚相手としては
ふさわしくないと告げる。しかし知られたくない気持ちは本人
にしか分からないものではないか?と万作は語る。彩は万作が
香織の肩を持つことに苛立ちを覚える。

--------------------------------------------------------

今回のテーマは整形だった。
1999年時代の整形事情はイマイチよく分からないけれど、
よく整形大国の韓国を揶揄するジョークの中で、この問題と
似たような事を耳にする。
例え整形して綺麗になっても遺伝子的には変わった訳ではない
ので、生まれてくる子はどうなるのかというものである。
大抵その手の話になると、子供も整形すれば良いという結論
になるのだけど、なんとも複雑な問題だ。

しかし子供の内から一重、二重が気になるという男性は果たし
て居るのだろうか。
成長するに従い少しずつ皮膚が弛んで二重になるみたいな
事情は無いのか?生まれたばかりの子供は肌も体もまだ完成
されている訳ではないので、もう少し時間をおかないと一重か
どうか分からない様にも感じる。

ドラマとして面白く出来ていたのは、下世話であるが吉田香織
が整形しているのではないか?と疑っていく看護師達の態度と
その行方に有ったような感じもする。
結局整形していたのだろうか。

もう一方は乳がんの患者の物語だった。
女性はストリップ嬢ということで、手術すれば職を失うことに
なり、ヒモに近い男性もまた辛い事情が存在する。
学生時代に彼女をイジメから守ったとするたった一度のきっかけ
が、上手いこと運命を辿り寄せていて面白いドラマになっている
し、今度は命を守ってやれという万作の言葉も上手く響く物が
有った。

椿彩 …… 田中美里 (26歳、椿産婦人科)
椿万作 …… 伊原剛志 (36歳、椿産婦人科・院長)
椿豊作 …… 池田仁 (5歳、息子、しらゆき幼稚園)
平藤光一郎 …… 肥後克広 (36歳、新聞記者)
島田明 …… 林家こぶ平 (35歳、外科医)
花田知子 …… 松原智恵子  (52歳、彩の母、彩は養子)
青葉セツ …… 佐々木すみ江 (64歳、助産師)
菊地静枝 …… 大島蓉子 (看護師長)
坂崎梢 …… 舟木幸 (看護師)
吉田香織 …… 小林恵 (25歳、万作先生が好き)
桑山政江 …… 山本みどり (不妊治療中)
土屋礼子 …… 吉村涼 (看護師)
立花さゆり …… 中野若葉 (看護師)
藤田マサ …… 二木てるみ (真由子の母)
小山田弓子 …… 宮地雅子 (八百屋、1話で出産、不妊治療)
小山田耕作 …… 遠山俊也 (八百屋)

真紀あづさ …… 三浦理恵子 (新宿ニューアートストリッパー)
内藤蓉子 …… 増田未亜 (妊婦、整形して二重に・・)
桜沢信次 …… 大沢健 (あづさのヒモ、劇場照明係)
内藤滋 …… 角田英介 (夫、息子が一重なので他人と思い込む)

島本ひと之、遠藤栄理香、風見真吾

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system