ケイゾク (1999年1月期・TBS金22時枠) 脚本 - 西荻弓絵、清水東（第8話のみ、共同脚本） プロデュース - 植田博樹 演出 - 堤幸彦、金子文紀、今井夏木、伊佐野英樹 企画協力 - 蒔田光治 音楽 - 見岳章 http://www.tbs.co.jp/drama_archive/keizoku/index-j.html

第2話 氷の死刑台
--------------------------------------------------------
バス通勤の純は思わず目の前の学生たちの問題集を解いていて
終着駅である猿喰山まで行ってしまう。二係では、純が出勤
してこないことに心配していた。しかし二時間遅れで到着。
遅刻したことに全く触れず、出社したことを喜ぶ係長たち。

そんな中13年前の事件について相談に来る男性・橋本幸太の
姿があった。彼は近々心臓のバイパス手術を行うことになって
おり、成功確率の低いものだという。無実であるのに色々と
取り調べを受けて苦労したという彼は、死ぬ前に真犯人を捕ま
えて欲しいと訴える。

橋本は13年前の事件が起こった頃、府中で倉庫会社・水谷倉庫
の警備員をしていたという。AM3時に倉庫に最終物資が届き、
確認して扉を閉める。倉庫の入り口は一箇所で、倉庫の鍵は
警備室にしか無いという。AM6時に確認のために倉庫の扉を
開けると、倉庫内には何故か祭壇が出来ており、そこに社長・
水谷雄一が殺害されていたという。
刺殺されていたが、首を絞められた跡が有り、遺体の周りを
ドライアイスで囲まれていたので死亡推定時刻は定かでは無い
という。扉を開けたのも締めたのも私だという橋本。開けたと
きに氷で作られた祭壇が有り、白装束姿の遺体が有ったという。
その間に出入りは無かったとのこと。

純は真山と橋本と共に倉庫に行く。
現在倉庫は使われていなかったが、今でも倉庫としては機能
していた。純は当時の事件の再現をしてみる。
橋本から昔ここは氷剣教という新興宗教の神社があったが、
1982年の12月にそこが破産し、倉庫会社に5千万で転売されたと
の事。事件現場から氷剣教の信者による怨恨ではないのかと
一時期疑われたという。しかし会社員もそして警備員も出入り
している人はみな厳しく追及されたという。
そんな中、純を倉庫の扉を内側から間違えて閉めてしまう。
扉を閉めると、人間には有害なガスが噴出される事になって
居るという。倉庫内では携帯電話も圏外。
橋本は暫くすると心臓に負担が掛かり倒れてしまう。

そんな中、何故か純の携帯に彩から電話。
助けを求めると共に何故今電話がかかったのか不思議に感じる。

橋本はすぐに病院へと運ばれる。
担当医は下平邦彦。心臓外科の権威で、下平自身も学生時代に
あの倉庫で働いていた事があるという。
純はあの倉庫内で何か鳴き声が聞こえたとすると、下平は
私もネズミは嫌いだという。橋本の手術について尋ねると、
助かるのは100人に一人程度の難しいものとの事。
倉庫の社長は僕にとって父のような物だという。1980年12月7日
に下平の父も倉庫内で亡くなっており、それ以来社長には
お世話になっていたとの事だった。
--------------------------------------------------------

倉庫内に有るはずもない遺体が発見された13年前の事件に関して
当時警備員をしていた橋本幸太の願いが元で捜査が再開される。
純は倉庫で色々と調べていく内に、犯人を見つけていくが・・・

今回は想像の域を超えていない為に、逮捕するにはちょっと
無理があり、物証の無さから自供頼みである内容であった。

しかしまさか医者が犯人であるとする繋がりには驚くべきもの
が有る。医者を逮捕すれば治療を待ち望んでいる患者が亡くなる
とする展開は、医者が犯人であるドラマでは時々見掛けるもの。

宗教がミスリードとして使われたけれど、宗教が絡むと途端に
「トリック」っぽくなってしまうかな。

荷物の中に紛れて犯人も被害者も入っているとは思っていた
けど、被害者のアリバイに一部癖があり、計画的に犯行を
犯すには難しい物があるのではないかと思わせた。

鳴き声と聞いてネズミだと想像したことに不自然だとしていた
けれど、倉庫で働いていた過去があるのであれば、それも
有りではないのかな。

父親が現場で亡くなっているという時点で、当時の捜査官は
もっと下平邦彦の事を執拗に調べなければならなかったのだろう
ね。

9歳の頃から純が父の捜査に関わっていた辺りが驚くべきもの
が有ったな。
そして真山徹も妹に何らかのトラブルが有り、その容疑者を
追っている感じ。下馬コミュニティーで働いている朝倉裕人と
純の友人の大沢麻衣子が事件に関わっているのかな。


柴田純 …… 中谷美紀 (24歳・警部補。東大卒のキャリア組)
真山徹 …… 渡部篤郎 (32歳・警部補。捜査一課弐係・主任)
野々村光太郎 …… 竜雷太 (59歳・警部。捜査一課弐係係長)
近藤昭男 …… 徳井優 (39歳・巡査。捜査一課弐係・機械好き)
谷口剛 …… 長江英和 (40歳・巡査部長。捜査一課弐係・長身)

木戸彩 …… 鈴木紗理奈 (22歳・捜査一課一係の庶務)
壺坂邦夫 …… 泉谷しげる (60歳・警部補。"タンツボ")
林田誠一 …… 矢島健一 (40歳・早乙女管理官の腰巾着)
長尾昇 …… 有福正志 (46歳・早乙女管理官の部下)
早乙女仁 …… 野口五郎 (42歳・キャリア組の管理官)

斑目重友 …… 村井克行 (公安時代の真山の部下)
朝倉裕人 …… 高木将大 (22歳・真山の妹を輪姦)
大沢麻衣子 …… 西尾まり (25歳・世田谷区役所勤務)
真山沙織 …… 多田亜沙美 (17歳・真山の妹)
KEE …… KEE (24歳・本名：蒲田貴一・記者)
今井夏紀 - 峯村リエ、今井夏木

下平邦彦 …… 光石研 (橋本の担当医)
橋本幸太 …… 桜金造 (倉庫会社の元警備員)
水谷雄一 …… でんでん (51歳、水谷倉庫社長)

藤夏子、名取幸政、今江冬子、高橋寛、橋川剛、橋本裕貴
斉藤健、葛西隆一、GOOD MAN

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)