ケイゾク
(1999年1月期・TBS金22時枠)

脚本 - 西荻弓絵、清水東(第8話のみ、共同脚本)
プロデュース - 植田博樹
演出 - 堤幸彦、金子文紀、今井夏木、伊佐野英樹
企画協力 - 蒔田光治
音楽 - 見岳章

http://www.tbs.co.jp/drama_archive/keizoku/index-j.html


第5話 未来が見える男
--------------------------------------------------------
出社する時、純は占いの本で恋愛運が生涯最高であり、運気
は北から訪れると知って勤務に就くことなく北へと向かう。
一方対照的に野々村は人生最大の災難が訪れると占いの本で
知る。

昨日無断欠勤した純の事が囁かれる中、今日も5時間遅刻して
いる彼女に電話しようとして彩が電話すると、彼女は既に
部屋の中にいた。
自分は一生恋も出来ない人だとして青春は終わったと意気消沈
する。今日から仕事に生きるとして反省する純。

そんな中、一昨年10月に失踪した夫・青井義朗の捜査状況を
聞きに妻の青井ゆかりがやってくる。主人は殺されるかも知れ
ないとして家を出て行ったとし、それ以来家に暴力団が何度も
訪れたり、主人の友人は水死体で見つかっていると訴える。
しかし何の進展も見せていない事に苛立ち、マスコミに告発する
と告げゆかりは出て行く。

野々村は純を連れて、改めてお詫びに彼女のアパートを訪れる
も留守。仕方なく来たことを示すために名刺を置いていく。

翌日早乙女から野々村に電話が鳴り、今すぐ6ch(TTS)を見ろと
言われる。番組には先日クレームを付けていったゆかりが
テレビに出演し、警察の対応を非難する。
テレビ番組では超能力者の鷺沼聖が失踪したゆかりの夫を透視
して探し出すという。聖は黄色い服を着た夫の姿が見えるとし、
中継車で現場に向かう。レポーターの高梨は彼について回り、
逐一、スタジオに状況を報告。

白いビルが見えると、そのビルの中に入っていく。
エレベーターは故障中。階段で上に上がっていく。10階に到達
すると何もない部屋の中で突然聖は誰かが今殺害されたと告げ
被害者は2階に居ると告げて倒れてしまう。カメラマンたちは
一斉に2階へと走り現場へと向かう。2階の一室は鍵が掛かって
おりビルの管理人を呼び出して中へと踏み込む。内装工事の
跡が見える中で、部屋の中で人が血を流して亡くなっていた。

凶器はスパナ、レンチの様なものだという。
テレビを見ていた真山と純はそのビルへとやってくると、すぐ
に現場を保存するとして遺体から引き下がらせる。
純は遺体を見ると真正面から撲殺された様だと告げ、体温が
暖かいことから殺されて間もない事を告げる。
窓際で電話をしていた事が明らかだった。
通話記録を見ると最後に電話をしていたのが、午後3:30分。
遺体を発見したのは午後3:40分。現場に落ちていた黒いコート
にはタクシーのレシートが入っており、そのレシートが発行
されたのは午後2:20分だった。

10階から下りてきた超能力者の聖は、犯人が見えると言いだし、
私達が10階に行く間に合い鍵を使って入り込んだ人物が居ると
いう。電話中の彼に近づいて殴り殺したのだという。その人物
は野次馬の振りをして現場近くにいるとし、黄色い服を着ている
だろうと告げる。

--------------------------------------------------------

一昨年に失踪した男性を巡り、その夫人である女性・青井ゆか
りは警察が頼りにならないと分かると、テレビ局に行き警察
の怠慢さを訴える。そして番組内で捜索してもらう事になる
が、その方法とは超能力者による透視だった。

生放送中に殺人が行われたり発見されるというのは、時々
見られる題材だね。「古畑任三郎」のシーズン1の9話
"殺人公開放送"ではそんな題材を扱ったなぁ。
相棒」などでもシーズン4の10話"殺人生中継"なんてエピソー
ドが有った。

ドラマとしては正直あまり完成度は高いとは言えないもので、
"チンコ"に固執する柴田純というキャラクターに対する公開
セクハラする事ばかりが目立つ話だった。

殺害方法に関しても神懸かり的な物があるし、殺害する動機
と今回の失踪事件には殆どと言って良いほど接点が無い。

ビデオカメラのトリックに関しても、別カットの映像を切り
貼りしたもののようだが、前日に来て全く同じカットの映像を
撮影したテープと取り替えれば良いだけのものでは無いのか。
例えテープを取り替えたとしても、殺害したとする直接な
証拠ではない点は不味い所だ。

そもそも超能力者を完全放置の形で全員が部屋から居なくなる
というのも不自然な事で、それを予期できるというのもちょっと
無理がある。
テレビ局内での協力者が居ない限り無理だと思う。

まぁ携帯電話の履歴を辿っていけば、犯人に繋がっていくんじ
ゃないかなと。

本当に超能力は持っていると臭わす最後のやりとりは良かった
し、伏線である真山が殺人を犯したのか?と思わせるカットの
妙は、ビデオカメラのトリックとは違って上手くできていたと
思う。


柴田純 …… 中谷美紀 (24歳・警部補。東大卒のキャリア組)
真山徹 …… 渡部篤郎 (32歳・警部補。捜査一課弐係・主任)
野々村光太郎 …… 竜雷太 (59歳・警部。捜査一課弐係係長)
近藤昭男 …… 徳井優 (39歳・巡査。捜査一課弐係・機械好き)
谷口剛 …… 長江英和 (40歳・巡査部長。捜査一課弐係・長身)

木戸彩 …… 鈴木紗理奈 (22歳・捜査一課一係の庶務)
壺坂邦夫 …… 泉谷しげる (60歳・警部補。"タンツボ")
林田誠一 …… 矢島健一 (40歳・早乙女管理官の腰巾着)
長尾昇 …… 有福正志 (46歳・早乙女管理官の部下)
早乙女仁 …… 野口五郎 (42歳・キャリア組の管理官)

斑目重友 …… 村井克行 (公安時代の真山の部下)
朝倉裕人 …… 高木将大 (22歳・真山の妹を輪姦)
大沢麻衣子 …… 西尾まり (25歳・世田谷区役所勤務)
真山沙織 …… 多田亜沙美 (17歳・真山の妹)
KEE …… KEE (24歳・本名:蒲田貴一・記者)
今井夏紀 …… 峯村リエ

鷺沼聖 …… 大沢樹生 (霊能力者)
青井ゆかり …… 筒井真理子 (失踪した青井義朗の妻。)
青井義朗 …… 山上賢治 (ゆかりの夫、スーパーの店員)
高梨さと子 …… 高尾晶子 (リポーター)

江川芳文、山下賢治、池田貴美子、窪園純一、速見領
石塚透、佐々木豊、大塚友紀


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system