ケイゾク (1999年1月期・TBS金22時枠) 脚本 - 西荻弓絵、清水東（第8話のみ、共同脚本） プロデュース - 植田博樹 演出 - 堤幸彦、金子文紀、今井夏木、伊佐野英樹 企画協力 - 蒔田光治 音楽 - 見岳章 http://www.tbs.co.jp/drama_archive/keizoku/index-j.html

第10話 二つの眼球
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真山は朝倉の元に行くと彼を捕まえようとする。
一体何の容疑で逮捕しようとしているのか?という朝倉に、
人殺しだという。誰を殺したのか?という朝倉は、誰も殺して
いないという。真山の妹の件にしても、相手から誘ってきた
もので、ビデオを見ろという。全てはお前とお前の妹に殺され
たのだという。生きていても仕方がないので撃つならば撃てば
良いという。しかし真山は何故か彼を撃つことが出来ず、更に
真山の頭の中を駆けめぐる物があった。真山は過去に中学生を
殺害した時のことを当時上司だった壺坂邦夫に問われる。
沙織が朝倉に殺されたという証拠はないが、お前が彼を撃った
とする証拠はあるのだという。真山は本当にオレが撃ったのか
と頭を抱える。

そんな中正気に戻った真山の事をsweepの斑目重友が発砲して
くる。肩口にヒットすると、そこに純が飛び込んできて身を
呈して彼を守る。しかしそれでも発砲してくる斑目たちに、
真山は逃げ出す。

目黒の入院していた施設の看護師に事情を聞きに行く。
すると目黒は真山以外に逢っていた人は居たか尋ねる。しかし
彼以外には来ていないとのこと。

野々村は早乙女の元に行く。すると真山はsweepの一人を刺し
目黒を毒殺した事を告げる。物証も有ると告げ、目黒とは
二人きりで話しており、毒の入ったカップには真山の指紋が
出たという。しかし野々村はこれは罠だと告げる。
純は真山が目黒を殺す目的があったのならば話す必要は無く
毒殺などと遠回りな事はしないだろうという。銃で撃ち殺せば
良いことだとするが、早乙女は彼は銃を使って二度殺害に
失敗している事を告げる。毒を盛るチャンスなど本当に有った
のか?と問い、目黒が自分で飲んだのではないかという。
しかし物証は真山が犯人であることを示していると告げる。
野々村は2係も独自に捜査するという。大人しくしていた方が
良いと言われるが、有休を取って捜査をするという。純も
それに加わるとするが、野々村は彼女を止め、無事研修期間
を終えて欲しいと告げる。
早乙女は純に、今日から2係を外れて貰う様手配するという。
くだらない事で経歴に傷が付くのは困るという。純は真山の
事を金魚を飼っていて命の大切さを知ってい人だと訴える。
逆に早乙女は真山が生きていることに意味のある事なのか?
と疑いの目で見る。
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真山は朝倉を追うが、その都度悉くsweepによって邪魔される。
sweepは同僚で有るはずの真山を射殺しようとする中で、
真山の無実を信じて2係は動き回るが、目の前では仲間である
谷口を殺害する真山の姿を野々村は目撃してしまう。

100の物証、1000の証言より、自分の目を信じろという壺坂の
決め台詞がとても痺れる展開ではあるけど、流石に野々村
にしてみれば、目の前で起きている現実を目撃している訳
だし、ここまで物証が真山の犯人説を裏付けていると、正直
真山の事を信じろという方が難しいのではないかと思わせる。

価値観の座標軸を揺るがす暗示を掛ければ確信犯的殺人犯を
作ることは出来るという辺りの催眠・暗示を使った繰り返され
る自害の事実は、正直現実離れしすぎている物があったかな。
これが小説なんかだと説得力が有るんだけどね。

朝倉と真山に揺れ動く斑目と木戸彩の存在という物がとても
面白く映るもので、刑事物にありがちな、組織としての任務
と人間関係の狭間で心が揺れ動く様がとても面白い要素として
存在する。

純は背中から刺されてしまい、これで彼女の動きは封じられて
しまった感が有ったけど、この状態で動かすというのはちょっと
無理が有りすぎた。もう少しかすり傷程度にしておけば良かった
のにな。

壺坂の最後というのも格好良かったな。
当初の感じからするとこんなに人が死ぬような内容ではない
と思っていただけに、レギュラーたちの死が斬新に見える。


柴田純 …… 中谷美紀 (24歳・警部補。東大卒のキャリア組)
真山徹 …… 渡部篤郎 (32歳・警部補。捜査一課弐係・主任)
野々村光太郎 …… 竜雷太 (59歳・警部。捜査一課弐係係長)
近藤昭男 …… 徳井優 (39歳・巡査。捜査一課弐係・機械好き)
谷口剛 …… 長江英和 (40歳・巡査部長。捜査一課弐係・長身)

木戸彩 …… 鈴木紗理奈 (22歳・捜査一課一係の庶務)
壺坂邦夫 …… 泉谷しげる (60歳・警部補。"タンツボ")
林田誠一 …… 矢島健一 (40歳・早乙女管理官の腰巾着)
長尾昇 …… 有福正志 (46歳・早乙女管理官の部下)
早乙女仁 …… 野口五郎 (42歳・キャリア組の管理官)

斑目重友 …… 村井克行 (公安時代の真山の部下)
朝倉裕人 …… 高木将大 (22歳・真山の妹を輪姦)
大沢麻衣子 …… 西尾まり (25歳・世田谷区役所勤務)
真山沙織 …… 多田亜沙美 (17歳・真山の妹)
KEE …… KEE (24歳・本名：蒲田貴一・記者)
今井夏紀 - 峯村リエ、今井夏木

小田正子 …… 森口瑤子 (麻衣子のカウンセラー)
目黒和樹 …… 長谷川朝晴 (朝倉の仲間)

村井克行、堪野瑛士、柴崎蛾王、真柴幸平、前田昌代
中澤明美、松原千恵、偉藤康次、前原実俵広樹、福田隆雄
佐藤尚宏、松島かなえ

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)