眠れる森
(フジ・1998年度10月期・木曜22時枠)

原作・著者 - 野沢尚
プロデューサー - 喜多麗子
企画 - 亀山千広
演出 - 中江功、澤田鎌作


第2話 つきまとう男

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実那子の勤める植物園にまでやってきた直季に彼女は警察に
電話しようとする。直季は久しぶりに逢った幼馴染みにそんな
事をするのかと告げ、話が途中で終わったので会いに来たこと
を語る。貴方の行為は気持ちが悪いとするが、それでも興味は
有るだろう?という。みんな不満だらけで生きているのに、
今のままの日だまりのような幸せで良いというのかと問い詰め
る。人生は一寸先は闇と言ったのは直季であり、私の身に何か
起こるならば面白い人生ではないのか?と問い返すと直季は
何も言わずに静かに帰ってしまう。実那子はタクシーで彼を
追い掛け、イベントの設営作業に携わっている人物である事を
突きとめるのだった。

直季は敬太に実那子の彼・輝一郎について調べさせる。
8千万円の新築マンションを30年ローンで買ったこと。35才の
彼ならば叩けば必ず埃が出るとして更に徹底的に調べるよう
告げる。仕事、そして生活の全てを壊したいという直季。
敬太はその話が終わると、由理との関係について直季に問い詰
める。これから出会わねばならない女性とは誰のことなのか。
由理とちゃんと話し合うよう語る。
そして国府吉春に関しては保護司との連絡を絶っているので
このまま一ヶ月連絡を取らなければまた刑務所に戻される可能
性が有ると告げる。

輝一郎は実那子に逢い、父親が横浜の家に戻ってきた事を語る。
実那子の肖像画を描きたい事を言っていたという。
そんな父親の描いた輝一郎の母親の肖像画を見ると本当に生き
ているかのようだというと、輝一郎は中二の頃に母親が失踪し
20才のクリスマスイブの日に失踪宣告が成立したために、自分
にはクリスマスイブに良い記憶がない事を語る。三ヶ月後の
クリスマスイブに結婚式を挙げれば、これからはクリスマスも
楽しめると語る。
私達にはどちらも家族に欠けているものがあるわねと実那子は
告げる。

そんな中、実那子の周辺で事件が起こり始める。
植物園に注文された50鉢の蘭の花をいざ落成パーティーに届け
るとそんなものは注文していないとされたという。注文した
のは若い男性だったとの事。更に実那子のアパートのドアに
発火装置を投げ込んだものがおり、帰宅すると小火騒ぎになっ
ていた。119番通報したのは若い男性だという。それを受けて
新しい新居先に引っ越ししようとした実那子だが、そこでも
住民のポストの中にカルト教団の偽装夫婦が引っ越ししてくる
と書かれたビラが配られていたことを知る。
119番通報した声を聞くが、直季とは少し違う様な気がした。
しかし彼女は直季の職場に直接押しかけ、上司の芹沢にその事
を訴える。しかし芹沢は直季はそんな事をする人物では無いこ
とを証言する。
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★カラ注文、ボヤ騒ぎ、ビラ撒きは果たして直季の仕業なのか。

肯定も否定もしない所が如何にもドラマって感じだが、良い感
じで展開をカモフラージュしている事は確かだ。
会話の中でも思わせぶりに全てをぶち壊したいことを語ってい
る所など、如何にも彼の犯行を臭わせているからね。

★実那子の過去が少しずつ明らかにされていく。

ドンキーコングみたいによじ登って来る女性実那子という表現
が笑えたが、直季の職場まで怒鳴り込んできた彼女に照明の光
が当たると過去が一瞬浮かび上がった。
そこに映っていたのは実那子の自宅で血の海になっている光景。
誰の血なのかは分からない。

★トラックとの追突事故のハズが・・・

上述した記憶が蘇ったことで、トラック事故自体の事実はほぼ
否定された感じ。
直季の父親・伊藤直巳が催眠術を掛けている映像が有ったこと。
それを直季が見ていた。
やはり実那子が両親を殺害し、それを知った直巳が酷い記憶を
封印して別の記憶を植え替えたとするのが自然な流れか。

★実那子のその後・・

ワイン工場を営む伯父さんに引き取られた。
とても良い人でワイン工場を売り東京に出て行く。
しかしそんな伯父さんも短大時代に亡くなったとの事。

★実那子は有ることに気がつく。

家族との写真、故郷の写真は何枚か存在する。
しかし家族と故郷に居る写真というのが一枚も無いという事。

★濱崎輝一郎周りでも怪しい過去が・・・

なんと母親は失踪してしまったという。
それは事件性が有るのではないかと言うこと。
また濱崎輝一郎自身もバブル時代に美術品を買いあさり多数の
不良在庫を抱える画商との接点がある。その辺でなんらかの
犯罪性と結びつく事実が有るのか無いのか。

★国府吉春が動き始める。

直季以外に実那子の事を付け狙う男性NO.2。
この人物が空売りとか実那子に嫌がらせをしているのか。
それにしては住所とか知らなかったし、この人の可能性は低い
かな。

★この頃の本上まなみの可愛さは神レベル

由理とは学生時代からの友人なんだね。
演劇部で三人は一緒だったみたい。
「ロミオとジュリエット」の台詞に合わせて自分の気持ちを
吐露するところ。近所迷惑を顧みずに大声で台詞を語るところは
ちょっと滑稽だった。

大庭実那子 …… 中山美穂 (27・植物園「オーキッド・スクエア」)
(幼少時代 …… 井端珠里)
伊藤直季 …… 木村拓哉 (25・ライティング演出)
(幼少時代 …… 長谷川純)
濱崎輝一郎 …… 仲村トオル (35・九条物産)
中嶋敬太 …… ユースケ・サンタマリア (25・直季の幼馴染み)
(幼少時代 …… 風間俊介)
佐久間由理 …… 本上まなみ (23・直季の恋人(期限付き))
玉置春絵 …… 横山めぐみ (33・中華街)
伊藤直巳 …… 夏八木勲 (55・直季の父)
濱崎正輝 …… 岡田眞澄 (66・画家)
濱崎麻紀子 …… 原田美枝子 (失踪当時33)
国府吉春 …… 陣内孝則 (35・仮出所中)
中村 …… 田山涼成 (植物園の園長)
森田明仁 …… 牧村泉三郎 (実那子の親)
祥子 …… 長嶺尚子 (植物園・実那子の同僚)
芹沢 …… 本間憲一 (直季の上司)
武藤 …… 佐々木勝彦 (輝一郎の上司)
大庭善三 …… 信実一徳 (実那子の育ての父親)
森田加寿子 …… 井上夏葉 (実那子の実母)
森田貴美子 …… 南美穂 (実那子の姉)

矢沢幸治、佐藤裕、奥村公延、森喜行、芹沢孝子、吉満涼太
田中研二

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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