王様のレストラン
(1995年4月期・フジテレビ水曜21時枠)

企画 石原隆、斉藤秋水
プロデューサー 関口静夫
脚本 三谷幸喜
演出 鈴木雅之 、河野圭太
演出補 東海林秀文、小池哲夫、小山田雅和
プロデューサー補 柴田圭子
音楽 服部隆之


第9話 長い厄年の終り

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水原は最近家に帰らずレストランに泊まる日々だった。
彼は卒論を盗作して中退した後、フォークシンガー目指して
活動するも、発売したのはたったの一枚のレコードだけ。
父親のレストランの経営を引き継いだものの、経営はあっと言
う間に傾く。知り合いから儲け話を持ち込まれて、資金さえ
注ぎ込めば何億円にもなると言われ、妻の実家の金を持ち出した
のを含めてありとあらゆる場所から金をかき集め借金し投資
するも、やっぱり騙されていたことが判明する。
彼メガネは壊れ、鼻の頭には面ちょうが出来る中、店の週末の
売り上げと店の権利書を持って借金返済に充てようとする。

しかし朝、休みの日であるにもかかわらず従業員が集まって
くる。水原がコソコソしている所を禄郎が見つけて声を掛ける。
禄郎によると親睦を深めるためにコーラス隊を結成するという。
大庭は水原の顔に面ちょうが出来ているのを見ると、顔の中心
に出来る面ちょうは命にかかわると不気味なことを告げる。

バックコーラスの練習。千石はボーカルの予定で、彼が来る前に
バックコーラスの練習を始めるが、禄郎の音が外れる事を
気に掛ける和田。和田は指揮者としてみんなの様子を厳しく
統率するが、もっと自由にやらせてほしいと不満が出る。
水原が昔歌手として活動している事を知っていた従業員から、
プロとしての意見を求められる。試しに水原が歌を歌ってみると
スタッフたちは絶賛。歌はテクニックではなく心であり、心で
表現する為にはテクニックが必要なのだという。まずは声量が
足りない事を指摘する。
そんな中、水原の背広から大金が出てくるのを政子が見つける。
政子は金庫を見て、彼が店の売上金を横領しようとしたのを
確信する。
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酷い疫病神の男・水原範朝

原田や店を不幸に陥れる為に居るとしか思えない役柄。
彼の粗相の歴史を長い厄年だとしてまとめてしまう辺りが
笑えるところだ。

無類のお人好し・原田禄郎

普通は憤るハズなのに、それを許してしまう所に普通の人間
とは違う性格が有ることが伺える。ここまで来ると禄郎に対して
も水原と同様に感情移入できない存在に思えてくる。

橋幸夫

設定ではしずかが橋幸夫のファンという設定みたいだね。
この曲を選んだのもしずかなのか? 歌っていた曲(本気だぜ、
好きなのさ〜)はなんという曲なのだろうか。

僕にとってはたった一人の兄

ただ店の従業員にとってはそんな肉親関係は関係なく、店が
奪われるところだったのだから、怒るのも無理はない。
禄郎がオーナーだから決断するのは仕方がないが、従業員の
気持ちは無視した決断だった。

この期に及んで水原は政子にやり直そうと告げる。

多額の借金を背負っている水原がそれを言える身分ではない
気がするが、人の心は分からないものだよね。政子もそういう
彼の一面も含めて好きなのかな。


千石 武(松本幸四郎) ギャルソン
原田 禄郎(筒井道隆) パトロン
磯野 しずか(山口智子) シェフ・ド・キュイジーヌ
三条 政子(鈴木京香) バルマン
水原 範朝(西村雅彦) ディレクトール (支配人)
梶原 民生(小野武彦) メートル・ド・テル(給仕長)
稲毛 成志(梶原善) シェフ・パティシエ
大庭 金四郎(白井晃) ソムリエ
和田 一(伊藤俊人) コミ(食堂係サブ)
畠山 秀忠(田口浩正) スー・シェフ(副料理長)
佐々木 教綱(杉本隆吾) プロンジュール(皿洗い)
ジュラール・デュヴィヴィエ(ジャッケー・ローロン) ガルド・マ
ンジェ
前オーナーシェフ(中村嘉葎雄)

ナレーション …… 森本レオ


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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