HERO

脚本/福田靖
出演/木村拓哉、松たか子、大塚寧々、阿部寛、八嶋智人
勝村政信、小日向文世、角野卓造、児玉清、田中要次、正名僕蔵
おかやまはじめ、矢沢亮介(声)、阪井あかね(声)

第7話 君に会えてよかった

地下鉄の強制猥褻事件で男が送検される。
被疑者は綿貫耕一郎。大手貿易会社の専務であり被害者は
その会社に勤める女性社員・朝倉智美。朝倉はリストラを理由に
解雇されており、不自然な会社の対応に久利生と雨宮は調査に
乗り出す。

このドラマの中でもなかなか面白い話しでした

特に上手いと感じるのは事務官と検事の関係をドラマの展開の
中に取り込んだ事。それは後に強制猥褻事件で送検されている
専務と部下の関係と比較されるものが有り、実に巧みな要素と
して存在している。

事務官は検事の言いなりで、まるで人権も無く将来も無い
職業であり、東京地検城西支部の事務官である遠藤賢司、
末次隆之も現状に不満を抱いている。そこに一時的に派遣されて
くる事務官・正木晋太郎の参戦も有り、面白い葛藤へと繋がって
いく。

ドラマでは今回強制猥褻事件を扱うものだった。
特定の人物を狙う痴漢。証明するものが触り方の手口が一緒だった
という本人の証言しかなく、難しい事件だったと思う。

毎日車で出勤しているという専務の嘘を暴くために、足繁く運転手
や秘書の元へと通った久利生と雨宮の功績だと思う。

事務官の雨宮も今の地位で満足していて良いのか悩んでいる一人だ。
副検事になるための内部試験というチャンスが目の前にあり、
なんとか現状から抜け出したい気持ちがある。被害者の声に
なってあげられるのは検事だけだと思っていたが、実は現在の
地位でも十分にその役割を果たしている現実に気がついていく辺り
ドラマとして巧みに演出されている。

全ての検事局がこうだとは限らないが、検事と事務官の関係が
円満な東京地検城西支部だからこそ、こういう結論に導かれたもの
かも知れない。本当に仲間意識が感じられて羨ましい職場だ。

guest
金田明夫、寺田農、石丸謙二郎、ト字たかお、富田早苗、須永慶
松永玲子、佐藤隆太、浜幸一朗、丸山利奈

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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