HERO

脚本/福田靖
出演/木村拓哉、松たか子、大塚寧々、阿部寛、八嶋智人
勝村政信、小日向文世、角野卓造、児玉清、田中要次、正名僕蔵
おかやまはじめ、矢沢亮介(声)、阪井あかね(声)

第10話 別れの予感

人気キャスター・榎本由起が暴漢に襲われ全治一週間の怪我を
負う。被害者がマスコミ関係の人間という事もあり、警察は
異例の早さで容疑者を検挙、送検してくる。
久利生が取り調べを行うが、被疑者である古田晋一は自白を
一転し、犯行を否定する。久利生は拘留時間一杯まで捜査を
続け、証拠不十分として不起訴処分にした。

バランスの良くできた話しだった。
久利生の過去の一部が分かる。それは彼が検事として活躍
するに至る理由が描かれたわけで、彼の信条としている事は、
そんな過去に起因している所など、彼という人物により興味
を惹かせるシナリオだと思う。

そんな過去の彼と境遇の似ている被疑者の存在が今回久利生
の心を大きく揺さぶる。

傷害事件ではあるが過剰とも取れる報道の姿勢。そして警察
としてのメンツによって事実がねじ曲げられて新たな被害者
を生んでしまう。

人を裁く側の人間の態度や行動によって、被疑者や容疑者の
人生を簡単に狂わせることの出来る職業だからこそ、自分に
対して厳しくなければならない。
検事のバッヂの意味を改めて語りながら、人を罰する事の
厳しさと、それを扱う人間の姿勢を上手く問う話しだったと
思う。

guest
梅沢富美男、羽田美智子、阿南健治、高橋一生、並樹史朗
河野洋一郎、土田忠好、秋山大学、村上幹久、柴田林太郎
大久保運、藤田清二、村松明、里見まや

評価:★★★★★★★★☆☆ (8.0)

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