Love Story
(2001年4月期・TBS)

脚本:北川悦吏子
音楽:日向大介
演出:生野慈朗、土井裕泰、今井夏木
プロデュース:植田博樹

http://www.tbs.co.jp/love-s/


第11話 大切なもの

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電話口で美咲は思わず永瀬に対して、先生の事好きかも知れな
い、どうしようと告げる。しかし永瀬から返信が来ず、美咲は
心の読み間違えているとか寂しいだけだと言うんでしょう?と
問う。しかし永瀬は他人の気持ちは分からないと告げ、それでも
自分の気持ちは分かるという。僕は君のことが好きじゃない事。
それに対して申し訳ないと語る。
心が凍る美咲は自分を問い詰める。何を期待していたのか?
何を甘えようとしていたのか、そして何故勘違いしていたのか。

翌日、美咲は上司に言われて、雑誌"ピープル"で使う鍋友の
イラストを取りに行かされる。鍋友が部屋の中で着替えている
間に美咲は永瀬の部屋が気になって仕方がなかった。
美咲と鍋友は下の喫茶店へと足を運び話をする。美咲は永瀬に
振られたことを告げ、私のことなどどうでも良いと思っている
と語る。すると鍋友は永瀬にコーヒーを持って行ってと美咲を
彼の元へと送り出す。

永瀬は美咲が家にやってきたと思うと必要以上の驚きの態度を
見せる。コーヒーを渡した後美咲は立ち去ろうとするが、永瀬
がそれを丁重に止める。郵便受けに一通の手紙が入っていた事。
それは香乃からのもので、"私を迎えに来て欲しい"と書いて有る
事に対してどう思うか?と告げる。美咲は冷静になって文脈を
読めば明らかに鍋友に来た手紙である事を告げ、早く彼に手紙
を渡すべきだと告げる。美咲は部屋から出て行くときに、こない
だの事はリセットした事を告げる。家に帰って冷静に考えれば
やっぱり永瀬のことはそんなに好きではなかったと告げる。
それを聞いた永瀬はそんなのアリかと思わず声を掛ける。

鍋友に手紙を渡す永瀬と美咲。美咲は両思いの恋は成就すべき
だという。二人が思い合うことは奇跡だとしてそれを無視する
なという。私は片思いで振られたとして、永瀬に視線を送ると
先程リセットしたと言っていただろうと告げる。あれはあくまで
強がりであり、一年も経てば忘れる事を告げる。
そんな会話を聞いていた鍋友は、二人して恋という奇跡を避け
ようとしているのではないかと告げる。まるで大人になる事を
拒む子供のようだと告げる。

美咲が帰った後、鍋友は永瀬にどうして彼女を振ったのか尋ねる。
美咲は今の仕事を辞めるかも知れない事を告げる。二人は仲良く
なりすぎたのが原因だと告げる。永瀬はもう恋をするつもりは
無いというと、そういうのは気持ちでするものだという。
永瀬はその前に香乃を迎えに行くのが先ではないかと告げる。
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香乃と鍋友の顛末は?

香乃から思い切って迎えに来て欲しいと手紙に綴られていた
鍋友。しかしいざアルバイト先に行くと辞めている事が発覚
する。鍋友は香乃の実家の兄に行き先を尋ね、自分の生き方を
変えてでも必要な人であることを告げる。
まぁそんな流れは良いのだけど、自分の気持ちを訴えるのは
香乃のお兄さんではなく、香乃に対してだよね。香乃は鍋友の
事がイマイチ信用できないと悩んでいたんだし、兄ではなく
本人にそれを信じさせてあげて欲しかった。

美咲に降り掛かる悪材

なんと派遣社員だった彼女は首を切られる。
上司の山下容莉子さんがまた意地悪なんだよね。
会社としては自分から辞めるようシグナルを送っていたみたいな
話をされ、完全に職を失う彼女。
そんな時に田舎の母から見合い話を持ちかけられる。
このドラマ、やたらと両親が見合いさせようとするよね。
因みに美咲の母親役は音無美紀子さんだった。

美咲の見合い相手はユースケ・サンタマリア!!

元サッカーでモテモテの役らしい。
美咲のことを高校時代から憧れていたという彼。
なんと美咲は南札幌高校のマドンナ的存在だったという。
因みに3年8組の出席番号は29番だとか。
こんなタイミングで現れれば、結婚に向かいたくなる気持ちも
分からないでもないよね。

永瀬の新作"一カラットの涙"が完成する。

三ヶ月契約のロボットと人間の恋の物語の様だ。
まるで2008年に放送したドラマ「絶対彼氏〜完全無欠の恋人
ロボット〜」の設定と似てる。それだけありがちなものって
事か。勿論ロボットは永瀬であり、今の自分の微妙な心情を
綴った物語である。

永瀬と久美子の関係は?

久美子からの必死なモーションを何度も受けるが悉くはじき
返す永瀬。姉の墓参りをした後に、もう自分は一人でも大丈夫
だと久美子が告げるが、その時も結局ごめんと告げる。
久美子も永瀬が美咲を好きなことを知って身を引いた。

永瀬は美咲が仕事を辞めようとしていることを知る。

美咲には人の心を動かすところが有り、作家を育てるのに
適したところがあるという。しかし美咲はそれを否定し、仕事で
人の心を動かす程器用では無いこと。あくまで相手が先生だから
という事で再度モーションをかけた。

凄いタイミングでやってきた母

札幌からやってきたんだね。
美咲のクセは寝起きに話をすると、面倒くさがって正直に何でも
話すのだという。

美咲が札幌に帰る事を知る永瀬。

全ては鍋友にハメられたという事。みんな美咲と永瀬に結ばれて
欲しいと思っていたのね。
ラストシーンが空港というのはドラマではよくある事だけど、
母親の前で交際宣言だけでなく、プロポーズまで行くところが
ある意味インパクトが有ったな。
愛の告白も独特なもので、18歳ならば好きだと叫んでいただろう
し、岩清水ひろしならば海に飛び込むという。互いに20歳ならば
鬼ごっこでもするという辺りは、一応青春ドラマの告白シーン
ほ皮肉っているのかも知れない。
私は永瀬が僕のドラえもんになってくれとカマしてくれるのを
待っていたのだが残念ながらそのノリにはならなかった。

総括

最初は変なドラマかと思っていたけど、やっぱり主人公のちょっ
とクセのあるキャラクターが人間的に興味をそそられたな。
エピソード自体に日本ドラマ特有の派手な演出が有るわけでなく、
自然の流れから徐々に二人を接近していった感じ。
もう少し日本もこのドラマのように自然の流れの中で、男女の
関係を魅せるドラマが欲しいところだ。


須藤美咲 (30) …… 中山美穂 (出版社・創文書店・契約社員)
永瀬康 (37) …… 豊川悦司 (小説家)
鍋友恭二 (24) …… 香取慎吾 (イラストレーターの夢)
小林香乃 (19) …… 優香 (サンセット・カフェで働く)

池谷貢 …… 加藤晴彦 (出版社・創文書店)
倉田ユミ …… 畑野浩子 (出版社・創文書店)
永瀬ケンジ …… コタニキンヤ (弟)
蓼科久美子 (27) …… 戸田菜穂 (康が婚約していた女性の妹)

柏原修三 …… 小野武彦 (出版社・創文書店・編集長)
永瀬ヨシ (80) …… 三崎千恵子 (永瀬の祖母)
村上 …… 坂口憲二 (美咲の彼氏)
マキタ …… 半海一晃 (ヒビキ出版)
山田エビ …… 余貴美子 (小説家)
青田 …… 山下容莉子 (編集長)
川原 …… ユースケサンタマリア (美咲の高校時代の同級生)

一戸奈美、松本圭未、藤扇里、音無美紀子、澤口夏奈子


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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