相棒
警視庁ふたりだけの特命係
(2002年度10月期・テレ朝)

プロデューサー - 松本基弘、香月純一・須藤泰司・西平敦郎
脚本 - 輿水泰弘(1)(2)(5)(8)(11)(12)
櫻井武晴(3)(4)(7)(10)、砂本量(6)(9)

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_01/





第1話 警視総監室にダイナマイト男が乱入!刑事が人質に!!犯罪
の影に女あり…

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亀山薫は手錠を掛けられ、男性・田端甲子男と共に警視総監室
へと連れてこられる。ダイナマイトを体中に巻き付けた男は、
警視総監と話をさせろとして、総監室に立て籠もる。
内村は警視総監が到着するまでに事件を解決しろと部下に指示
する。
部屋の周りにはSITが配備され、天井からは室内の映像を監視
出来るようカメラを設置。

マスコミも逐一立て籠もり事件を報道する。
薫が人質になっていることが明らかになる。

薫は犯人の田端に警視総監と会って何をするのかと問うと、
最近の警察の体たらくブリを叱ってやるのだという。何度も
その事を指摘し手紙を出したが一切返事もないとの事だった。

美和子はテレビカメラに写る薫の姿を見て、携帯電話で薫に
電話を入れる。玄関前で不審者を見かけて声を掛けたら、爆弾
をちらつかせられてこうなったという薫。美和子はジャーナリ
ストとして犯人とコンタクトを取りたがると、田端も了承し
電話で話をする。美和子が容疑者に名前は何か?と尋ねると、
怒れる一般市民だという。

内村はまたしても薫が人質になっている事を知り、人質が警察官
ならば何があっても良いとし、テロには屈しない姿勢を見せる
ためにも強引に処理するよう命令する。
内線電話でSITが犯人と交渉しようとする中、右京が現場にやって
きて、静止を無視して突然警視総監室に一人入り込む。
右京は部屋に入るや、すぐに窓中のカーテンを締め、外から
ヘリコプターに搭乗するスナイパーがこちらを狙っていると
告げる。右京はタバコを薦める中、その隙をついて薫と共に
犯人を取り押さえる。その合図で外にいたSITもなだれ込むよう
にして現場を制圧する。

翌日、田端は東大出身だと発覚。
角田は特命係に来ると、右京
の姿を見て東大出身は変な人物が多いなと呟く。
一方薫は特命係には出向くことなく、大黒デパートに来ていた。
そしてトイレで用を足していると、突然男・
三浦英輔(51歳)
飛び込んでくる。薫は漏れそうになって飛び込んできたのだと
思いこむが、出て行く際には持っていた筈の紙袋を携帯して
いないのを知り、トイレの個室を調べると、案の定そこに
荷物が置かれていた。辺りを調べるが三浦の姿は無かった。

特命係に拾得物として持ち帰る薫。
荷物の中から免許証が見つかり、彼は
帝陽物産の総務部秘書課
秘書室長
の三浦英輔だと判明する。
右京は薫に対して、何故デパートに行っていたのか問い、
サボっていたのを知ると、ここが嫌ならばさっさと辞表を
提出すべきだと非難する。

薫は忘れ物を届けにいようと、帝陽物産を訪れる。
すると本人は休暇を取っているとし、同じ秘書課の
岩崎麗子
(31歳)
が用件を聞きに来る。薫は名刺を受け取り、荷物を
引き渡すと帰宅する。

翌日、その三浦が
青葉台の河川敷で溺死して発見される。
右京は薫に電話し、三浦の遺体があがったことを知らせる。
右京は現場で
目黒署の刑事から状況を聞くと、泥酔した状態
で川に落ちたようだと聞かされる。
右京は薫に対して、トイレで三浦を見かけたときに不自然な行動
は無かったのかと問うと、トイレに行きたがって急いで入って
来たという。右京は誰かに追いかけられて逃げてきたからでは
無いのか?と問う。
右京は三浦の遺体検案書から、短い定期入れを背広の内ポケッ
トに入れていたり、縦長の財布を背広の外のポケットに入れて
いるなど明らかな不自然な後が見られるという。三浦が殺害さ
れる直前、誰かがそれらを無造作に入れたのではないかと推察
する。
もしかするとカバンは単なる忘れ物ではなかったのではないか
と疑う。

右京と薫は、
愛輝中央病院にいくと、遺体霊安室に居る麗子
を尋ねる。麗子から三浦の私物を見せて貰う。
調べる間に右京は麗子から話を聞くと、麗子と三浦は一年前
まで不倫の関係にあった事を知る。しかし三浦が奥さんと
離婚した頃には、自分たちの関係も終わり、仕事上のパートナー
として働いていたという。三浦の会社での評判を尋ねると、
有能であり、彼は
中曽根の秘書を担当していた。麗子は社長の
平沼の秘書をしている事を知ると、右京は何故上司の三浦が
社長秘書ではないのか?と問う。すると半年前に社長解任動議
が提出され、社長の中曽根が退任し、平沼に変わった事を知る。

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■相棒シーズン1スタート

取りあえずプレシーズンでは現在と多少違った所があるけれど
シーズン1の設定はほぼ現在に準じて作られている。
1話目からいきなり小野田公顕が出てきて、右京と10年ぶりの
再会を果たすという興味深いシーンが有る。
右京のことを買ってはいるが、扱いづらい人物であることを
既に認知している。

唯一山中たかシさんが、まだ役名が無い事かな。

■登場人物の口癖

右京の口癖である"ボクの悪い癖"は、既に1話目から存在。
角田の"暇か?"も、既にこのときから確立されたコントだった。
伊丹の薫に対する扱いも既にこの時から存在している。

■美和子と薫

この頃の相棒は比較的私生活も大事に描いていることが分かる。
薫は何故か卵と言えばだし巻きしか食べないとだだをこねる
役。美和子は薫を利用して、犯罪者に謝罪する姿があった。
それを知り薫は、利用しているとして美和子を非難する。

■お騒がせの田端甲子男

東大出身の田端。右京は東大法学部出身。そして被害者である
三浦もまた東大出身者だった。

田端の登場の仕方は、プレシーズンの1話を踏襲したものに
なっていて、薫を人質に籠城する事と、右京の合図で田端を
取り押さえる流れは、プレシーズンの1話に習ったものと
なった。

■三浦が掴んでいたもの

三浦はどうやら現社長が政治家の榊原巌史に献金している
証拠を掴んだ様だ。それを巡って社長の平沼は証拠隠しに
躍起になっているのではないかと疑っていく。

■捜査線上に上がる人物

会社内で怪しい動きをしている人物といえば、三浦の同期だ
という篠塚敬一の存在が有る。やたらと社長に取り入ろうと
している姿は怪しいけれど、秘書の岩崎麗子は多忙であることを
理由に社長と逢わせることはない。

篠塚は自分が三浦の件で関わっていることを自供するも、
被害者の胃の内容物から、少しずつ篠塚の供述とのズレを
感じていく。

■職場の墓場

帝陽物産でも、篠塚は監獄と呼ばれる資料室勤務だった。
右京や薫も警視庁内の墓場に勤務している事もあり、同情
すべき部分は有ったのかも知れない。

■秘書が巧みに事件を工作

贈収賄事件を上手くミスリードさせて、実際の嫌疑をカモフラ
ージュしている。ただこの一連の流れも、平沼が否定したら
すぐに事件の真相が発覚しそうだけどね。

右京が疑いを持った着眼点は、なんと靴だった。
三浦と付き合っていた頃の写真に写る麗子の姿はハイヒール姿
ではなく、高さの低いローファーの靴だった。
妊娠している事をこれで見抜いてしまうなんて流石右京だね。

杉下右京 …… 水谷豊 (特命係)
亀山薫 …… 寺脇康文 (特命係)
奥寺美和子 …… 鈴木砂羽 (帝都新聞社会部記者)
宮部たまき …… 高樹沙耶 (小料理屋"花の里"。元右京の妻)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
小野田公顕 …… 岸部一徳 (警察庁/警視監)

大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)


田端甲子男 …… 泉谷しげる (東大出身、ダイナマイトで籠城)
三木英輔 …… 矢島健一 (51歳、帝陽物産・秘書室室長)
岩崎麗子 …… 純名りさ (31歳、秘書室次長)
篠塚敬一 …… 中村育二 (51歳、資料室)
平沼そういちろう …… 浜田晃 (社長・クーデター)

波多江清、朝日完記、野口雅弘、小寺大介、鳥木元博、須永千重、
津田三七子、麻生潤也、山中たかシ、飯尾英樹、真山章志、平野く
んじ、千葉誠樹、諏訪部仁、速見領、大津弥生、木村方則、吉田浩二、青山恵子、岡本裕輝


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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