ブラックジャックによろしく
(2003年・4月期/TBS)

脚本/後藤法子
演出/平野俊一・三城真一・山室大輔
プロデュース/伊與田英徳

http://www.tbs.co.jp/bj4649/


第8話 命の選択


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双子の弟に手術が必要だが、親の承諾無しでは手術をすること
が出来ない。
常識で助けられないのならば非常識でという事で、英二郎は
当直バイトをした誠同病院の服部の元を訪れ、何か奇策がない
が尋ねる。すると義務を果たさない親から親権を剥奪する事が
出来るという。実行したという例は聞かないのは、助かっても
助ける人間が居ないからだと告げられ、英二郎自身に育てる
事が出来無いのならば、そんな親と一緒で覚悟がないのだと
言われる。
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6話から始まったNICUという事で、今回で終わりになるのかと
思ってみていた。当然親が承諾して手術が実行されるのかと
思ってみていたが、意外にもドラマは承諾の段階で未だに
躓いている現実に驚くばかり。
それだけ障害児に対する拒否感が強いのだろう。

なんとなく自分ばかりの正義を振りかざしている様にも見えて、
英二郎が悪い側の人間に見えなくもない。
田辺秀勝の気持ちにも何処か否定できないでいるのは、やっぱ
り障害者には厳しい社会だろうと認識している為のものだろう
か。障害児として生きていくことが本当に幸せなのかどうか、
色々と考えさせられるものがあるな。

かつて高砂医師にも、親の承諾書無しで手術をした過去があり、
未だに講師止まりであるのはその為だとか。
前回にも医師としての限界を感じてトイレの中で無念さを嘆く
シーンが有ったけど、熱い医者だったのね。

色々とやりとりをしていく中で、一番興味深かったのはやはり
田辺家に深夜上がり込み熱いやりとりが有るシーンだ。
妻・佳子の方はこのまま説得していけば何処かで折れそうな気
がするのは、やはり母性の為だろうか。
興味深いのは夫・秀勝がどう思っているかであるが、誰よりも
子供を愛しているという彼の言葉で、何処かこの決断にも
許してあげたくなるような思いにさせられた。
彼自身が自分を不完全な人間だと思いこんでいる節があり、
何処か劣等感を持つ一面がある。とことん可愛そうな役割を
この夫婦の中に持ち込んだなという気がする。

しかし色々と説得を見せるが、決断に持ち込むほど決定打がない
ところが悲しい。そう簡単に人の言葉に左右される程簡単な問題
では無いことだと分かるね。

まさか最初にお兄さんが亡くなるとは思わなかったが、ここに
来て手術に承諾するだろうかという気がするな。

斉藤 英二郎(妻夫木聡)永禄大学卒の研修医
皆川 由紀子(国仲涼子)新生児集中治療室(NICU)の看護師
赤城 カオリ(鈴木京香)手術部勤務の看護師
出久根 邦弥(加藤浩次)斉藤の同期。5浪の末合格
牛田 克雄(杉本哲太)誠同病院の勤務医
宗形 正臣(松尾政寿)開業医の息子
椿 理沙子(綾瀬はるか)看護師
田中 恵美(今井陽子)

春日部 一郎(伊東四朗)永禄大学医学部第一外科の教授
金子 明子(泉ピン子)遺族
白鳥 貴久(三浦友和)斉藤の第一外科の指導医
服部 脩(緒形拳)天生会誠同病院・院長

久米 憲一(甲本雅裕)斉藤の第一内科(循環器科)の指導医
川上 寛(浅野和之)外科医
宮村 和男(ガッツ石松)酒屋を経営
斉藤 トモ子(浅茅陽子)英二郎の母親
藤井 義也(石橋凌)心臓外科医の教授
北 三郎(原田芳雄)南林間病院の心臓外科医
鳥 一郎 (神保悟志)北の後任の心臓外科医

高砂 春夫(笑福亭鶴瓶)新生児集中治療室(NICU)の医師
田辺 秀勝(吉田栄作)弁護士
田辺 佳子(横山めぐみ)双子の子供を出産

安富 良之(鹿賀丈史)小児科医
内海 まどか(伊東美咲)
児玉 典子(藤谷美紀)膵臓がんの患者
庄司 直樹(阿部寛)斉藤の指導医
宇佐美 孝志(石橋貴明)第四外科の医師
辻本 良江(薬師丸ひろ子)膵臓がん
辻本 正志(梨本謙次郎)良江の夫
川渕 清司(古谷一行)第四外科の教授

中丸新将、水上竜士、森川数間

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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