エースをねらえ!
(2004年1月期・木曜・テレビ朝日)

脚本/瀧川晃代(1)(2)、金杉弘子(3)
演出/六車俊治
プロデューサー/三輪祐見子、森安彩

http://www.tv-asahi.co.jp/ace1/index.html


第3話 あたくしかテニスか!?

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ひろみと麗香の一騎打ち。一度はリターンエースを取ったひろ
みだったが、その後本気を出した麗香から一セットも取ること
なく敗れる。あの子相手に本気になるなんてと麗香は気丈に
振る舞うが、敗れたひろみの顔は何処か忘れられないような
表情をしていた。落ち込むひろみに対して牧は、エースをとっ
たじゃないと励ます。
宗方は総一郎に呼び出され麗香の自宅にいた。そこでひろみ
には世界を狙える可能性が有ると会話しているのを麗香は
聞いてしまう。しかし今まで何人も潰れている現実を見ると、
実力と精神力を身に付けることが出来るのか。
翌日、ひろみは麗香に呼び出されると、テニスを始めた動機を
尋ねられる。そして麗香から"私かテニスかどちらか選びなさ
い"と言われ悩んだ挙げ句、ひろみはテニスを辞める事にする。
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一度はひろみに離れた場所でテニスを見させて、テニスに対す
る思いやテニスに対する飢餓感を上手く導き出す。
テニスを再びやりたいと思わせたのは、麗香と蘭子の対決
だった。

このドラマの良さは何と言っても主人公達の心情を上手く描き
切っていることだと思う。どうしてもマンガ原作だと、漫画
の中で起こる事実を淡々と描きがちで、主人公らの苦悩や心情
が疎かになりがちだが、このドラマは上手く心情の揺れ動く様子
を描いている。

ひろみの成長は勿論、麗香の微妙な心情にも触れている展開が
実によい。可愛い後輩で有ると共に、プライドの塊である
麗香に少しずつ脅威を与える人物としてのひろみが上手く描か
れていると思う。
短期間でそんなに上手くなるはずはないと思うし、中学から
生存競争を勝ち残ってきたテニス部員達の心情も上手く盛り込み
嫉妬心をぶつけていくところなど良くできたところだ。

ひろみは今回試合の中で初の長期戦に持ち込まれた。
疲労の限界に達する彼女に対して、そこにボールがある限り、
お前の足は動くとするコーチの言葉。ボールをぶつけられて
視界が悪くなるのにボールに向かって寡黙に追い掛ける様。
そういえばキャプテン翼でもボールだけをただ追い掛ける余り、
翼と岬でツインシュートを無意識に打つシーンが有ったなと
思い出させた。

新聞部の役割も面白かったね。文句を言う人に納得させるよう
に頑張れば良いという。先輩達の熱いエールが上手くひろみに
伝わるよう出来ているな。

岡 ひろみ …… 上戸彩 (高校1年。お蝶夫人に憧れる)
藤堂 貴之 …… 吉沢悠 (西高男子テニス部のエース)
竜崎 麗香 …… 松本莉緒 (“お蝶夫人”)
緑川 蘭子 …… 酒井彩名 (加賀東高のエース)
尾崎 勇 …… 石垣佑磨 (西高男子テニス部元キャプテン)
千葉 鷹志 …… 柏原収史 (西高新聞部部長)
音羽 京子 …… 金子さやか (西高三年生)
愛川 牧 …… 森田彩華 (ひろみの大親友)
太田 健作 …… 甲本雅裕 (大原高校テニス部コーチ)
岡 修造 …… 高橋克実 (岡造園を経営するのんびり屋の父)
岡 美智子 …… 高橋ひとみ (しっかり者の母)
竜崎 総一郎 …… 夏八木勲 (テニス協会理事)
宗方 仁 …… 内野聖陽 (蘭子とは異母兄弟)

星野美保 …… 塩田みさこ
島真理子 …… 平岩紙
若月葵 …… 若葉由奈
高橋麻衣 …… セイラ
佐藤愛 …… 神崎詩織
鈴木彩 …… 斉藤ゆり
田中沙織 …… 小野麻亜矢
渡辺あゆみ …… 大久保綾乃
伊藤瞳 …… 桜川博子
吉田由佳 …… 長谷川恵美
中村恵 …… 水野はるか

白川友香、浜菜みやこ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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