ベストドラマ100

脚本/渡邊睦月
プロデューサー/丹羽多聞アンドリウ、田沢幸治
監督/山本剛義





第6話 ケータイ刑事 銭形零 2nd 演技が出来ずして演出が出来るか! 〜連続監督殺人事件〜

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オラオラ詐欺の事件を追っていた五代
いよいよ犯人を追いつめ逮捕しようとしていたところ、突然
犯人が消える。そして零の携帯に入電が入り、BS-iの社屋で
交渉中の監督に何かあったのだと聞かされる。
何故か時空を越えた事件に不思議に感じながらも、社屋へと
向かうと、そこにはケイタイ刑事シリーズの監督達が集まって
いた。テレビ版の監督、そして映画版の監督が揃っており、
会議室ではその中の一人、
平野俊一が毒殺されていた。
平野はケータイ刑事シリーズの初代監督であり、昨日彼から
みんなの元に招待状が届いていた事を知る。

平野は監督が集まる会話の中では俺の演出を見習った方が良い
と自信満々な所だったという。そしてケータイシリーズの礎を
作ったとの自負心が強かった。

彼が倒れる当時の話を聞く。
主催者の一人である
丹羽多聞アンドリウが遅れていることも
有り、佐々木がみんなに飲み物を注ぎ、そしてケーキを食べよ
うとしていたという。妙に小さいケーキだったが、少しずつ
分け合い食べると、平野はケーキを口にした途端に倒れたとい
う。その直後に突然部屋のモニターの電源が入り、そこから
視聴者の代表だと名乗る者から、ケータイ刑事シリーズの監督
の視聴者が選ぶワースト3の監督を殺害すると語ったのだという。

ケーキを最後に選択して選んだのは平野自身であることを考
えると犯人はどうして毒を盛り込むことが出来たのか。

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ケータイ刑事シリーズの監督が集まる中で殺人事件が起きる。
ケーキを食べた平野が殺害され、更には安藤と鈴木も殺害され
てしまう。果たして犯人は誰なのか。

銭形零シリーズは、比較的まともに作ってある作品が多いな。
その前の作品である銭形泪は相当安っぽいトリックが多いな
と思っていたけど、今回のドラマに於いては、どんなトリック
を使ったのかと動機は何なのかという面ではしっかりと描か
れている。

監督全員を出すというアイディアはもちろん、映画版やドラマ
版の監督同士が微妙な蟠りがあったり、TBS局付きの脚本家と
外注の監督との間の摩擦なんかも面白く挿入されていた。

佐藤二朗さんが持ってくるヒントは如何にもわざとらしすぎる
ものが有ったのでこの辺に工夫が欲しいところだけど、それを
否定するとまた二朗さんの役割も無くなってしまうし、まぁ
きちんと論理立てて説明していたので、シリーズの中では
また違った意味での楽しさがあったのかもしれない。

しかしこれだけ監督が勢揃いしていると、今回のシナリオを
担当したスタッフも変な意味で肩が凝ったのでは無かろうかと。

銭形零 …… 夏帆
高村一平 …… 草刈正雄
柴田太郎 …… 金剛地武志
遠州理津 …… 佐藤二朗
「警視庁から入電中」ボイス …… 小林麻耶
五代潤 …… 山下真司


安藤尋、佐々木浩久、古厩智之、鈴木浩介、井口昇、三原光尋
豊島圭介、田沢幸治、加藤章一、刀根鉄太、平野俊一
森嶋正也、三枝太基


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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