砂の器

脚本/龍居由佳里

http://www.tbs.co.jp/utsuwa/


第11話 完結編・宿命の再会


--------------------------------------------------------
警察の三木殺害事件対策本部で今西ら事件の全貌を語る。

長い逃亡生活の末、亀嵩にたどり着いた二人。
三木巡査が見つけ二人を自宅へと連れて行き医者に診せる。
人助けが警察の仕事。千代吉は名前を偽り、この家に二週間
留まることになる。
千代吉が大畑事件の主謀者である事がばれたのは、隣町で警察
の会議の際、潜伏情報が伝わってきてそこで顔写真を見たから
だった。その晩三木は千代吉を説得。見逃してくれという千代
吉に対して、このまま逃亡を続けて子供の未来を奪うつもりか
と一喝する。近くで出頭させると英良の正体がばれるので
翌日大阪の方で出頭させる。千代吉には必ず英良の面倒を見る
と約束する。
しかし次第に千代吉が殺人犯だと言うことがバレ、その息子が
英良であると知れてしまう。子供達から酷いイジメを受け、
腕に怪我をするのだった。
--------------------------------------------------------

とても壮絶なドラマだったな。

凄いのは最終話の構成の大部分に英良の完成させた"宿命"が
流れたこと。繰り返し流したのではなく一つの曲として、
英良の過去を見事この曲を通して描いたことだ。

ただ違和感も当然ながら存在する。
長崎に流れ着いたまでは良かったが、ヒデオが英良とすり替わ
るというアイディアを子供時代の彼が思いつくだろうかという
点。

ヒデオから和賀に変わった途端、別の人生を歩んでいるかの
ようにツキが変わり始めたというのは面白いと思う。

最終回に来るまでに殆ど英良の過去については一本に繋がって
いた。勿論改めて映像として流れると説得力が違うけどね。

三木がヒデオに拘っていた理由も今回の中に描かれていたし、
なぜわざわざ東京まで来たのかも説得力があった。
宿命という産まれたときからどうしてもかえられないものの
存在が最後に上手く証明され、結局どう偽っても千代吉の息子
である事に違いない事の複雑さが面白く描かれていたと思う。
こう言っては何だが殺人者である所まで似なくても良かったの
にね。
ヒデオの人生に少しでも幸せなときなど有ったのだろうかと
考えるともの凄く切なくなること間違いない。

最後連行される英良をあさみが追い掛けるところは、やや中途
半端かなという気がする。でもまぁあさみは英良の言っていた
言葉の意味を探っている役だったし、最後まで拘らせるのは
仕方がないか。

和賀英良 ……… 中居正広 (ピアニスト)
吉村雅哉 ……… 永井大 (蒲田西署巡査)
関川雄介 ……… 武田真治 (評論家)
田所綾香 ……… 京野ことみ (英良の婚約者)
本浦房 ……… かとうかずこ
本浦秀夫 ……… 斎藤隆成
唐木イサム ……… 松岡俊介 (演出助手)
宮田誠 ……… 岡田義徳 (衣装係)
扇原玲子 ……… 佐藤仁美 (英良の元彼女)
桐野カヲル ……… 佐藤めぐみ (女優)
三木謙一 ……… 赤井英和 (博の父。岡山出身)
三木博 ……… 佐藤二朗 (謙一の息子(養子))
桐原小十郎 ……… 織本順吉 (地元の金持ち)
麻生譲 ……… 市村正親 (劇団響・主宰者)
今西純子 ……… 森口瑤子 (修一郎の妻)
クラブのママ ……… 根本りつ子
佐々木健次 ……… 石丸謙二郎 (捜査一課)
野口信吾 ……… 芹澤名人 (西署巡査部長)
黒木肇 ……… 辻萬長 (捜査一課・管理官)
大崎医師 ……… 江藤漢済
田所重喜 ……… 夏八木勲 (元農林水産省大臣)
本浦千代吉 ……… 原田芳雄
成瀬あさみ ……… 松雪泰子 (女優)
今西修一郎 ……… 渡辺謙 (警視庁・捜査一課・警部補)
下田明 ……… 甲本雅裕

広岡由里子、加世幸市、浜近高徳、浦崎宏、山岡一、笠松伴助
高木優希

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system