大奥 〜華の乱〜
(2005年度10月期・フジテレビ)

企画:保原賢一郎
プロデュース:林徹・手塚治・樋口徹・金丸哲也
脚本:浅野妙子・尾崎将也
演出:林徹
音楽:石田勝範

http://www.fujitv.co.jp/oh-oku/index2.html


第3話 仇の子

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安子が身籠もったことで大奥は一波乱起ころうとしていた。
成住からは最後に、力を持て、自身と子供を守り抜けと告げら
れた安子。

桂昌院は祈祷師の隆光に占って貰うと、安子が身籠もったのは
男子だが生まれるまでには幾多の難所があると言われる。

安子は綱吉に対して、夫と心中を企て上様に逆らおうとしたの
に、何故優しくするのかと尋ねる。すると綱吉は成住は憎いが
そんなた別だと告げる。お伝や信子り前で綱吉が安子とベタベタ
するのを見て桂昌院はご静養が寛容の時だとして、二人を引き
離す。
綱吉は成貞を再び側役に任命する。それは同時に今まで側役と
して使えていた柳沢の立場が弱くなることを意味していた。

大奥には普通男子禁制だが、柳沢だけは敷地にはいることを
許された。彼がやってくると女性達はかれを羨望の眼差しで
眺める。しかし葛原は柳沢の心中を察しており、油断のならない
人なので、穏やかではないだろうと告げる。
柳沢は自らの側室である染子に頼み事をする。

柳沢邸で能の集会が開かれる。
綱吉は早速染子に目を付ける。柳沢は染子に一生の頼み事だと
して綱吉の相手をするよう告げる。染子はあくまで自分は
柳沢の側室として来た身であるので、上様に抱かれる時にも
あなた様のことを思っていると告げる。その為にも柳沢の物
を一つ身に付けておきたいと頼む。

安子が懐妊したことでお伝は焦りを感じ始める。
すぐに桂昌院の元を訪れ、息子の徳松にお墨付きが欲しいと
言い出す。しかし卑しい身で有りながらもお伝を大奥に上げた
のは上様の心遣いだとして、全ては上様次第である事を聞かさ
れる。
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安子の妊娠によって、勢力図が書き換えられようとしていた。
それによって地位が落とされようとしているものたちは、また
元の位置に戻るために、安子の子供を殺害しようとしたり、
新たに綱吉の子供を持つことで権力を得ようとする。

安子と信子とお伝の三角関係は実に分かりやすい対立の構図
だけど、そこに京から送り込まれてきた右衛門佐によって
ドラマが少し複雑になる。更に綱吉の側用人争いにも、柳沢
が加わったことで、権力争いが熾烈になる。

お伝はとても実直でキャラクターとして分かりやすい人だ。
敵意の表し方も素直で安子を睨み付ける眼力には、とても迫力が
有ってなかなか良い味を出している。

ドラマとして面白いのは、利害を共にしたものたちが自然に
結託していく様だ。単独で行動を取ろうとしている物は折らず
如何に仲間を囲い込むかの争いになっている。

信子は安子と右衛門佐を味方に付けようとする。
お伝は桂昌院が味方だと思っていたが、安子の懐妊によって
一気に突き放したような感じだ。お伝の出身が継承争いに於いて
は不利に働くこともあって、お伝はあくまで繋ぎとしての存在
だったのかもしれない。

安子(綱吉側室、牧野成貞の娘):内山理名
徳川綱吉(第5代将軍):谷原章介
お伝の方(綱吉側室):小池栄子
右衛門佐(信子付上臈御年寄のちの大奥総取締):高岡早紀
柳沢吉保(綱吉側用人):北村一輝
大典侍(綱吉側室):中山忍
染子(吉保側室):貫地谷しほり
葛原(奥女中):鷲尾真知子
美吉野(〃):山口香緒里
秀尾(〃):久保田磨希
小山(安子付中臈):かとうあつき
萩乃(お伝付中臈):岩橋道子
草庵(医者):山田明郷
阿久里(安子の母):萬田久子
牧野成住(安子の元夫):田辺誠一

牧野成貞(綱吉側用人、安子の父):平泉成
柳沢吉里(吉保の子):野間斗晴→佐藤涼平
隆光(僧侶):火野正平
小谷権太郎(お伝の兄):木下ほうか
曲芸師:海老一染之助
清閑寺大納言(大典侍の父):二瓶鮫一
菊江(安子付部屋方):遊井亮子
徳松(綱吉の子):加藤翼→吉川史樹
鶴姫(綱吉の娘):梅原真子
徳川家宣(綱吉の甥、のち第6代将軍):柴田善行
徳川光圀(水戸藩主):大杉漣
音羽(桂昌院付中臈)・ナレーション:余貴美子
桂昌院(家光側室、綱吉生母):江波杏子
信子(綱吉正室):藤原紀香

高橋静香、鈴川法子、高野由味子、あきやまりこ
富永佳世子、山本晶子、中谷祐香、木下通博
高橋弘志

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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