タイガー&ドラゴン
(TBS・2005年4月期・金曜22時枠)

プロデューサー - 磯山晶
脚本 - 宮藤官九郎
演出 - 金子文紀、片山修、坪井敏雄

http://www.tbs.co.jp/TandD/


第5話 厩火事

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高座にあがるメグミは、噺家たちの控え室を紹介する。
そこではどん兵衛が携帯電話を買いさゆりにメールしようと
していた。噺家でも食べられるのは極一部のモノで、副業に
アルバイトしたり、辞めたりする。

新宿流星会の事務所にまるおとまりもがやってくる。
酒癖が悪く傷害事件でこれまで3回捕まっているまるお。
この日も出所してすぐに組長の下を訪れる。組長は出所祝い
だとして7万円の入った封筒を手渡す。
虎児は二人を車で送っていくが、兄貴分の日向純一から絶対に
コンビニには立ち寄るなと告げられる。
虎児は車のラジオで落語を聞く。何処か刺々しいまるおに対し
て、イライラしている人に落語は一番だと告げる。

虎児は寄席へと立ち寄ると、なんと先程まで一緒にいたまるお
とまりもが前座でどつき漫才をしている事に驚く。20年来の
コンビだという。虎児はこれまで落語にしか興味がなかった
為に漫才の分野も新鮮に映る。それと同時に二人の漫才に興味
を覚える。

一方メグミと竜二はネイルサロンに来ていた。メグミに付き合
う形の竜二。メグミは付き合って半年にも成るのに竜二は手も
握らないのねと告げる。今日は何処か竜二の行きたいところに
連れていって欲しいというと、竜二は自分の家に招待したいと
告げる。
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夫婦漫才の夫が体たらくな人物像で、妻が苦労を背負いながら
もそれを支えるというのは有る意味設定としては定番なんだけ
ど、分かっていながらもなかなか感動できるモノが有った。

厩火事のネタ通り二転三転するオチの付け方もドラマを盛り
上げ、中盤辺りで妻が病院に通う姿が有ったことから、ガンの
話を本当のことだろうと思っていたけど、無骨な男が妻への
感謝の形に戸惑いつつも最後は通常も通りにしたという点で
泣けてくる。

今回は虎児が特別まるおに抱くだけの理由も存在していたし、
幼少期は同じ様な道を歩んでいたが、その後笑いを求めて進んで
いったまるおとの違いを、関東と関西の文化差だとした辺りも
とてもセンスの有るネタだったと思う。

竜二がまた父親の気持ちを逆なでするように、まるおの更生に
逆行して酒を飲ますという失態を起こす点とか、お約束では
有るが、最後の最後までこの図式は変わらないのだろうね。

いつもの家族ネタもいじられ、小百合は涙しなかったが、
ネタとしては上手くもじって使われるなどワンパターンの中にも
面白く変化を付けているなという感じだ。

山崎虎児 …… 長瀬智也 (27歳・高座名は林屋亭小虎、ヤクザ)
谷中竜二 …… 岡田准一 (24歳・どん兵衛の次男)
林屋亭どん兵衛 …… 西田敏行 (古典落語一筋の昔気質な噺家)
谷中小百合 …… 銀粉蝶 (妻)
林屋亭どん太 …… 阿部サダヲ (本名・谷中竜平、長男)
谷中鶴子 …… 猫背椿 (どん太の妻)
谷中沙耶 …… 江本花琳 (ん太と鶴子の長女)

林屋亭どん吉 …… 春風亭昇太
林屋亭どんつく …… 星野源
林屋亭どんぶり …… 深水元基
林屋亭うどん …… 浅利陽介

組長 …… 笑福亭鶴瓶 (本名・中谷謙、昔気質のヤクザ)
中谷銀次郎 …… 塚本高史 (虎児の舎弟で組長の息子)
日向純一 …… 宅間孝行 (新宿流星会若頭)
中谷静 …… 伊藤修子 (新宿流星会組長の娘)

メグミ …… 伊東美咲 (はとバスガイド)
リサ …… 蒼井優 (「ドラゴンソーダ」で働く従業員)
チビT(タケシ) …… 桐谷健太 (竜二の友人、中古レコード店)
淡島ゆきお …… 荒川良々 (高座名はジャンプ亭ジャンプ)
辰夫 …… 尾美としのり (そば屋「そば辰」の主人)
半蔵 …… 半海一晃 (おでん屋台「半蔵」の主人)
よしこ …… 松本じゅん (純喫茶「よしこ」のママ)

寿子 …… 松本まりか
BOSS片岡 …… 大森南朋
水越小春 …… 森下愛子
まるお …… 古田新太
まりも …… 清水ミチコ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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