第10話 ママがいなくなる日

ママが病院から抜け出したのをきっかけに、家族全員にママの
病気が乳ガンである事が分かってしまう話。

女性ならではの病気である乳ガンという事もあって、男性と女性
の認識の違いが苛立ちの原因にも繋がり、複雑な葛藤を生む要因
になったものの、病気が原因で二人の心が離れる事が
無いことは散々描かれているので心配するものはなかったと思う。
ただドラマとしての妙味は、それでも敢えて相手の心の内が分か
らず不安に思う人間の性を描いた話で、繊細な内容だった。

どんなに強そうに見える人でも自分の生き方に自信がある人は
居ないという小林聡美のセリフの通り、人間は常に心配を抱えて
生きている生き物だと思う。

それに加えてママの手帳を見て改めて彼女のことを何も分かって
いなかったと悟るパパと、今までパパに家族の事を任せっきりで
何の貢献もして来なかったというママの心の不安を煽るだけ
煽って、互いの気持ちを確かめるエピソードに繋げる話で、とても
良い流れだった。

改めて感じる家族愛に対する必要性と恵まれている家族愛の現状に
触れながら病気の事実を受け入れていく展開は、父と母の役割
こそ逆転しているものの、誰にも負けない家族の暖かさが伝わって
来て、そんな特別な環境でも十分に成り立つことを証明している。

細かいエピソードは別れを演出しそうなものばかりでしたね。
果たして最終回はどうまとめるのかな。

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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