第8話 奇跡を起こす医師

いやぁ、相変わらず引き込まれる展開だな。
時間が過ぎるのがあっと言う間だった。

協力するには金が必要だと言い放った阿部サダヲもまた金を貰う
度に実は傷ついていた事実が明らかになり、そんな傷を癒す唯一
の相手を登場させることで、半ば廃人と化している彼に立ち直ら
せる為の一筋の光明を見た感じの展開だった。

阿部サダヲと奥菜恵の関係が実に良い味が出ている。
まるで疲れた中年サラリーマンを癒す飲み屋の女将の様な関係で、
互いに口は悪いし口数は少ないが心は完璧に通じ合っているかの
ようで実に微笑ましい。
だし巻き卵というアイテムもまた郷愁を誘うような懐かしい響き
が有り、この関係を円熟味溢れるものとしている。

坂口憲二が前回語ったとおり、言葉だけでなく見事に有言実行した。

その作りも実に巧妙で、一連の展開の中には、気持ちだけでは患者
を救うことの出来ない小池徹平の不安な気持ち、もどかしい気持ち
など様々な要素が取り込まれており、行く先に待つ坂口憲二の存在
の大きさは、チームドラゴンを率いるのに十分な資質を持つに値す
る人物像を一瞬にして描いてしまった感じだ。

岸部一徳の奇策は、外部から大学教授候補を招聘する事。
まるで「白い巨塔」みたいな展開だけど、今後も目が離せない。

guest
奥菜恵、モロ師岡

評価:★★★★★★★★★☆ (9.0)

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