第11話 最後のカード!!新バチスタ手術

ドラマとして、「個人」としての限界と「チーム」としての
大切さの対比は単純明快で面白いテーマだったと思う。

ただ難易度の高い手術やより高い器量の披露によって緊迫感を
得ているドラマで有る限り、次々と新鮮な風を吹き込むために、
難しい事例ばかりを提示していくしか無く、最後は医療レベルの
バランス自体が乱れてしまった感じがしないでもない。

バチスタ手術自身の存在が妙に手軽に見えてしまったり、患者の
症状に色んな修飾語を被せすぎて、あり得ない症状の化け物みた
いな患者を登場させてしまったのが良い例だ。

ドラゴンボールなんかでも、次々と最強の敵の出現によって
面白さを追求する余り、始めの頃に伝説的な存在であった亀仙人
や猫の様な神様が、回を追う毎に存在感を失い、やがてスライム
レベルの存在感にしか映らなくなってしまう不自然さと寂しさが
有るんだよね。

そんな訳でバチスタの存在が短期間でまさに存在感を失った
感じで寂しさを覚えると共に、坂口憲二の近くで修行すれば、
この手術を出来る医師は飛躍的に増えそうだ。

意外と言っては何だが、木原役の池田鉄洋が最後に来て、もの
凄い存在感を発揮したのがドラマとして面白かった。
このキャラクターの存在によって希薄であった北村一輝の存在感
にも箔を付けた感じがする。

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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