第5話 愛を乞う逃亡者

吹越満を殺害した内山理名は、東京へと赴く。
萩原聖人が敬愛していた太宰治が入水自殺したと言われる
玉川上水を目指して。

幾つものターニングポイントが存在するが、ここでもその一つに
出会った感じ。自殺しようとする彼女の前に、運命は自殺を
阻もうとする方向へと向かわせる出会いがあった。

受け皿となった杉本哲太の存在。
とても上手い演出となったのは彼の境遇は内山理名と全てに於いて
似ている為、より親身になって相手の気持ちに触れることが出来る
点か。

おまけに出身地まで近く、郷愁を誘うには十分の役柄。

ドラマとして面白いのは、内山理名の不幸を演出するのと同じよう
に、人生を支えるだけの人物が登場する点。
不幸にした数々の男性陣とは正反対に、今回の杉本哲太、北村一輝
鈴木蘭々など、とても良い人物にも恵まれている。
しかしそんな不幸なくじを引いてしまうのは、自己中心的であり
場当たり的な彼女の行動と性格にあるという。
幸せになりたいというただそれだけのことなのに、不幸な運命を
手繰り寄せてしまう悲しい定め。

ドラマとしてようやく盛り上がってきたかなと思う。

guest
杉本哲太(理髪店)、武野功雄(警察官)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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