第11話 天上のしあわせ

松子を殺した犯人が捕まる。果たしてその真相とは!?

これまでの一つ一つの不幸なエピソード自体にはそれ程の
悲しみを感じなかったが、一人の人間の人生を長いスパンで
描いたために最後に来てとても寂しい気持ちにさせられた。

死に際までやっぱり松子だった最終回。
松子という一人の人間の悲しき人生。しかし本人はそうとは
取らず、思いやる人々が近くにいた人生に意義を見いだし、
自分は幸せだったという一生を描いた。

要潤は折角彼女が自分の求めていた運命の人で有ることを
認識したのに、気がついたときにはそんな相手は居ないという、
まさに孝行したいときに親はない様な、実に切なさの余韻を残す
終わり方だった。

本来ならばこんな人間の物語なんて社会の喧噪に揉まれて
存在自体も跡形も無く消えて無くなりそうなものだが、鈴木えみ
を通して上手く引き出され、心の中に留めておくものの存在を
抽出したことが、せめてもの救いだと思う。

松子の人生、そして家族自体が崩壊してしまった感じだが、
最後にまた希望の火を灯すような新たなる子供の存在が
出てきて良い感じのエンディングだと思う。

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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