第6話 ライバル神志名刑事の過去

共済組合詐欺を行う黒沢年雄を喰う話。

マルチ商法を行う黒沢年雄を狙うのは、クロサギ・山下智久だけ
でなく、警察側の人間・哀川翔も同時に捜査の手が入ることで、
鉢合わせの危機が有った事とどちらが先に相手をロックオン出来
るかによって絶妙な緊迫感を生んだ。

哀川翔の過去が明らかにされ、父親が詐欺師で有り人生を破滅に
向かわせた側の人間と、詐欺師にあって家族を失った山下智久
の面白い対決の構図が生まれた。

まかりなりにも詐欺師が人生を狂わせた人間の集まりでも有るが、
その後人生に於ける影響を二分している現状がまた面白い。
一方は警察官、一方は詐欺師。
詐欺に掛けるそれぞれの思いが交錯し、実に巧みな演出になって
いる。

また恋愛要素でも愛情に於ける価値観が二分している現状が
面白い。

私の目的と同じであるが認められない相手としてその違いを探り
葛藤している堀北真希と、家族から愛されることのない寂しさと
いう共通項を盾にし、自分の方が全てを受け入れられる用意が
あるとする市川由衣が、牽制の合図を送った流れは、ドラマを
より複雑なものとして、深いものにしていると思う。

評価:★★★★★★★★☆☆ (8.0)

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