第8話 患者か娘か、命の選択

出し惜しみしていた柳葉敏郎のエピソードをクローズアップ。

西村雅彦が副院長へと昇進し、病院の経営体質の転換が計られる
中で、患者と家族の間に挟まれ苦悩する柳葉敏郎を色濃く描いた
話。

夫婦間の絆は既に消滅しているものの、子供との間には未だ
親子としての絆は存在していた。

医者は病院のために仕事をしているのではなく、患者のために
仕事をしている事を証明するようなエピソードを持ってきて、
家族を取るのか患者を取るのかという選択を迫る酷な場面を
演出した。

興味深い所は現在に至るまでの柳葉敏郎の気持ちの変遷を描き、
医師として理想を求めると、彼のようにどんな医師でも家庭を
捨てなければならないのかという問題を提示したところか。
未だ家庭を持っては居ないものの、現在医療現場で理想を求め
続けているナース・石原さとみにもそんな選択の場面が現れる
かも知れないという事を暗示しているのかも。

肝心の場面でドクターコールが鳴る事は火を見るよりも明らか
な展開であったが、そんな石原さとみが全ての事情を把握し
つつも真っ先に柳葉敏郎に助けを求めたことは、有る意味面白い
場面だったのかも知れない。

評価:★★★☆☆

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