恋に落ちた後、ネチネチと結びそうで結ばれない要素を引っ張る
展開を用意し、障害が多いほどに燃える恋を演出するのかと思って
いたが、意外と薄味だ。

今回そんな障害の一つ、オーナーと従業員の関係であり、
存在の証明であるレストランを守ろうとする勢力と潰そうとする
勢力という構図をあっさり放棄し、呆気なく和解してしまった。

二人の関係を煮詰める以上に、この店の事は脚本としても比重的に
大きく取り上げていたので、どういう処理の仕方をするのか気に
なっていたのだが、思いっきり肩透かしを喰らわされた格好だ。

相手に対する信頼感を得る前に、その場ばかりの雰囲気で結ばれて
しまった感じがするのは、この二人の恋愛の薄っぺらさを証明
しているのかもしれない。

確かに小池栄子と天野浩成の意外性有る恋の行方は気を引きつ
けるのに十分な要素だが、これだけでドラマを持たせるのは少々
厳しい。

評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)