家族との希薄な関係故に、自分は社会から必要ない人間だと思い
こんでしまった女性の悲しい人生を描いた話。

やりたい事は分かるのだが、相変わらずピントがズレていて伝わり
づらい話だ。
複雑で繊細な心情を描こうとしている割に、人物の造形の仕方が
間違っている為、何処か絡み合っていないような印象を受けて
しまう。

弟の為に犯罪の肩代わりする姉。
姉の行動の先にどういう結末を描きたいのか全く意味不明であり、
弟の行動にも納得できる結末が用意されてない。

信頼関係なんて初めから無いに等しいにも関わらず、それを相手に
求めるところは、話の流れからして強引さがある。
また舘ひろしのせいで彼女は売春婦になったようなものだという
事も、どうも納得いく説明がされていない。

遠山景織子の役柄っていうのは、嘘でも良いから家族との繋がりを
持っていたい願望の表れが、携帯を持つことに繋げるべき
であり、そんな姉の気持ちを汲んで最後には弟が改心する様な
流れを演出すべきだった。

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遠山景織子、林泰文

評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)